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2024年3月の読書メーターまとめ

ちゑ
読んだ本
10
読んだページ
4155ページ
感想・レビュー
10
ナイス
479ナイス

2024年3月に読んだ本
10

2024年3月にナイスが最も多かった感想・レビュー

ちゑ
ネタバレ30年前の二児同時誘拐は、直後に1人、もう1人は3年後に解放されるという不可解さを残して時効を迎えた。のちに解放された少年の空白の3年に焦点が当てられるが、周りから見れば空白でも、少年にとっては忘れがたい日々。事件の真相なんてこの際どうでもいいと思えるほど、その毎日の物語が愛おしかった。たとえ逃れの暮らしでも。未解決事件を執念深く追っていた刑事や真相解明を引き継いだ記者の職業人としての矜持、事件を知る人物たちの沈深など感じ入るところも多く、自分の心の置き場所がだんだん窮屈になっていく感じがした。感慨無量。
が「ナイス!」と言っています。

2024年3月にナイスが最も多かったつぶやき

ちゑ

大阪会場のメキシコ展に行ってきた。古代都市遺跡から発掘された石彫の文字に感じ入る。数を表すだけでも複雑な模様で、それらを読み解いてきた研究者たちにも感嘆。あの海外本の邦訳はまだかー!なんて贅沢なのかも。2月は読み応えのある本ばかりで大満足。 2024年2月の読書メーター 読んだ本の数:13冊 読んだページ数:4472ページ ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/1076924/summary/monthly/2024/2

が「ナイス!」と言っています。

2024年3月の感想・レビュー一覧
10

ちゑ
ネタバレ人が入った箱を剣で突き刺すけれど無事生還!というお馴染みの奇術。それを模したかのような箱が発見され、その中には…。ショッキングな猟奇殺人事件で幕を開ける女性刑事ミーナとメンタリストのヴィンセントによるシリーズ1作目。捜査担当のミーナは特捜部所属。難航するこの奇怪な事件の捜査に風穴を開けるべく協力を求めたのが、メンタリストと称して舞台やTVで活動し、奇術にも造詣が深いヴィンセント。2人の持つ特徴的な気質もさることながら、特捜部の面々も個性派揃い。今のところせわしい構成で落ち着かないが、本筋は面白い。下巻へ。
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ちゑ
ネタバレ素封家の妻を殺した容疑で逮捕された夫ベンの弁護を引き受けたボーディは、ベンの弁護士仲間でもある。事件を追うマックス刑事はボーディの親友であり、ベンとは職務上やりあった過去がある。ベンの潔白証明に奔走するボーディと、ベンを容疑者として追い詰めるマックスの距離感が生む心理劇がスリリングで面白い。裁判の行方は二転三転し、ラストまで全く気を抜けず、読後はしばらく放心する。『償いの…』で、ジョーに正しき大人の背中を見せた2人を主役に配し、静かなトーンで畳みかける法廷ミステリ、タイトルがモノを言う余韻に浸っている。
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ちゑ
ネタバレ毎月1冊、水滸伝4。民の怨嗟、官軍や役人の腐敗。少しずつ蓄積してきたこれらも、そろそろ器から溢れそうだ。追われる身でありながら、いまだ梁山泊には合流せず、各地を巡る宋江の道中膝栗毛の巻。今後、梁山泊入りしそうな各所の荒くれ者達との出会いがワンパターンだけど面白く、あいかわらずちょっとお間抜けな男たちが愛らしい。池上冬樹氏の解説が、全巻読んでの解説になっていて、それ書くの?という感じ。今後を知ってしまったけれど、だいたい予想はつくし、それはそれで楽しみな展開ではある。先は長い。
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ちゑ
ネタバレ30年前の二児同時誘拐は、直後に1人、もう1人は3年後に解放されるという不可解さを残して時効を迎えた。のちに解放された少年の空白の3年に焦点が当てられるが、周りから見れば空白でも、少年にとっては忘れがたい日々。事件の真相なんてこの際どうでもいいと思えるほど、その毎日の物語が愛おしかった。たとえ逃れの暮らしでも。未解決事件を執念深く追っていた刑事や真相解明を引き継いだ記者の職業人としての矜持、事件を知る人物たちの沈深など感じ入るところも多く、自分の心の置き場所がだんだん窮屈になっていく感じがした。感慨無量。
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ちゑ
ネタバレ読んだきっかけは読友さんのレビュー。凄い組織設計事務所だということを初めて知った。建築物が好きなので、面白そうな建物を見つけるたびに、設計者や建設の経緯などを調べるのが習慣。その中で時々〈日建設計〉という名は目にしていたけれど…。巻頭のグラビアから有名どころばかり。東京タワー・ドーム・スカイツリーもここだった。その歴史や現状、変革に向けての試みをかい摘んで紹介し、日建設計を我ら素人に周知させるのが狙いのような一冊で、興味深く読んだ。知的頭脳派集団でアウトローな人たちが多いのか?というのが、私の受けた印象。
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ちゑ
ネタバレ前作では迷える大学生だったジョーも、今では通信社の記者。同棲中の恋人ライラは司法試験に挑戦中、自閉症の弟ジェレミーは自分のペースで新しい環境に身を置いている。そんな中、自分と母を捨てた父親と思しき人物の不審死を知り、自ら介入して深みにはまってしまうジョー。母親との確執や仕事上のトラブルを抱え、ライラやジェレミーに向ける態度にも変化があって気を揉むけれど、鋭い雨も柔らかに止む好天の結末に安堵している。小さな町で起きた死亡事件の真相にも捻りがあって面白く、前作から引き継がれた慈愛に満ちた世界観がやっぱりいい。
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ちゑ
ネタバレ人間の正しい在り方を、衒いなく示してくれる滋味深い物語。やわらかな雪灯りに包まれるような余韻を味わっている。昔の事件に疑問を感じ、再捜査をするミステリはよくあるけれど、ともすれば硬質になりがちな展開を、ここまで情感たっぷりに読ませる手腕は素晴らしい。登場人物たちの造形、事件を見直すきっかけ、過去の掘り起こし方、忘れ難い過去から前を向くための推進力の描き方、そして雪…もうどこをとっても好きだ。主人公ジョーの毒母や自閉症の弟の存在が、感傷的になりすぎる手前で現実に引き戻してくれるのもいい。とにかくいい。
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ちゑ
ネタバレ天資に恵まれたQを巡る人物は多様。彼を輝かせるためなら殺人も厭わない姉たち、長姉の夫、彼らの父親、Qの生み出す金に群がる者たち。どいつもこいつも「Qのために…」「Qだから…」QQQQ、うんざりだ!美貌と才能を持ち合わせ、自身も認めるカリスマ性。それはわかるが、偶像崇拝が過ぎやしないか。独占欲も歪んだ愛情もQにはどこ吹く風じゃないか。この無邪気で人たらしの青年への届かぬ思いに悶々とするハチが痛々しい。思えばその隣にも1人。有吉の飾り気のない言葉やぶっきらぼうな行為は真っ直ぐにハチに届いていると思いたい。
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ちゑ
ネタバレ固定観念を排除して考える。ルールが影響を及ぼす範囲を見極めたら、勝利に向けて密かに仕込みを開始する。それがゲームの鉄則か──。タイトルを見て、高校生のゲーム勝ち抜き物語だとは想像できまい。茫洋とした女子高校生が紆余曲折ありでゲームの対戦相手を得て、観察、裏読み、出し抜き…これらを繰り返す話に、普段読むミステリー以上のワクワク感。じゃんけんやダルマさんが転んだなどの簡単な遊びに、ちょっとした独自ルールを付け加えただけで、こんなにピリピリした心理戦に変わるとは。彼女を囲む同級生たちのキャラも好感が持ててよし!
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ちゑ
ネタバレ彼が歌えば奇跡が起きる。本人の意に反して神格化され持ち上げられた見目麗しきゴスペルシンガーの《狂気》の物語。家庭にTVが普及しだした時代。ゴスペルシンガーとして成功した青年の凱旋で沸くアメリカ深南の田舎町。純粋にシンガーの歌に癒しを求める者や彼を利用しようとする者たちに付きまとわれて、困惑しながらも優しげにいなす彼もそろそろ我慢の限界。同じ頃、町の牢ではシンガーの恋人への殺人罪で黒人男性が囚われており、その告白にシンガーの燻り続けた本質が覚醒する。狂騒の一途をたどる救いようのない展開にため息が出るばかり。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2019/12/19(1645日経過)
記録初日
2019/12/20(1644日経過)
読んだ本
810冊(1日平均0.49冊)
読んだページ
299100ページ(1日平均181ページ)
感想・レビュー
685件(投稿率84.6%)
本棚
16棚
自己紹介

2019年12月から、お世話になっています。
子供の頃、デュマの『モンテ・クリスト伯』を読んで以来、本の虜。沢木耕太郎は若かりし頃の私のバイブル。『高熱隧道』を筆頭に吉村昭はその名を目にするだけで心が震え、山本周五郎は『さぶ』に始まる人生の道標。
自己啓発本とホラーは苦手ですが、なんでもニュートラルに読みたい派。

読メを知る前の5年程の本は、思い出しながらボツボツと登録していますが、それ以前のものは、遠い記憶の中だけに…。

本と映画と音楽好き。老眼鏡のお年頃。よろしくお願いいたします。

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