世の中には人の親になってはいけない人が確実にいるんだなと。反面教師が成り立つのは反面の度合いがある程度の所まで。それを越えるともう成り立たない。辛い思いをした人は他人の痛みが分かるとか、自分がされて嫌なことは人にはしないとか、この本を読めば読むほどそんな言葉が陳腐なものに感じられてくる。人は結局、自分が育てられたようにしか自分の子どもを育てられない。良くも悪くも。そして問題ある人ほど、自分は子どもを作ってはいけないと思い至れない。むしろ子どもを欲して作ろうとする。負の連鎖は切らなければいけないなと。

世の中には人の親になってはいけない人が確実にいるんだなと。反面教師が成り立つのは反面の度合いがある程度の所まで。それを越えるともう成り立たない。辛い思いをした人は他人の痛みが分かるとか、自分がされて嫌なことは人にはしないとか、この本を読めば読むほどそんな言葉が陳腐なものに感じられてくる。人は結局、自分が育てられたようにしか自分の子どもを育てられない。良くも悪くも。そして問題ある人ほど、自分は子どもを作ってはいけないと思い至れない。むしろ子どもを欲して作ろうとする。負の連鎖は切らなければいけないなと。

雨天炎天は文庫本で数十回は読んでいる。精神的に参っている時や、重いのを読むのがしんどい時はいつもこれを読む。ある意味セラピーで雨天炎天療法と個人的に呼んでいる、こちらは1990年に出た新装版で、文庫本と比べて春樹氏と同行した松村映三氏による写真が多く掲載されておりイメージがしやすい。ギリシャ正教の聖地アトスを巡るギリシャ編とトルコの外周を巡るトルコ編に分かれる。共に1988年のこと。あれから30数年経っていて、特にトルコ編の方は当時から変わった所も結構あるかもしれない。春樹氏の旅行記では最高の癒し。

ソマリアという国のことはほとんど何も知らなくて、アフリカの角とか無政府状態とか海賊といったワードが浮かぶくらいで内実も全く分からなかった。そもそも日本にいても情報が皆無。そしてソマリランド、プントランド、南部ソマリアと分かれているのも知らなかった。氏族社会であり、氏族の中でも〇〇分家、〇〇分分家、〇〇分分分家…と複雑極まりない。著者の高野氏はイサック奥州藤原氏、ダロッド平氏、ハウィエ源氏などと日本の氏族や戦国武将の名前を当て込んでいて分かるような分からないような。続編の恋するソマリアも手元にあるので読む。