加賀恭一郎シリーズ、これは何作目になるんだろう。久しぶりの恭一郎、長期休暇中なのに事件に関わる事になってしまう。別荘地で起こった連続殺人事件。実行犯はすぐに逮捕されるものの、黙秘を続け真相が分からない。複雑な人間関係と人間の表と裏の顔。感情的になる遺族。恭一郎が丁寧に真実を見つめていく様は淡々としていて心地良い。ラストも余韻を残し、人間の感情の複雑さや狡猾さを感じる事が出来た物語だった。図書館本。

“松尾純一郎”は早期退職し、趣味の喫茶店巡りを始めた。原田ひ香作品ならではの“食べ物の描写”にどれも美味しく思える。純一郎はのんびりして、朗らかそうに見えるが読み進めると意外な面が見え、先を知りたくなって一気読み。「あなたはわかっていないのねぇ」と言われる純一郎、妻にも娘にも元同僚にもそんな事を言われてしまう。それは何なのか。中年でどこかのんびり、それでも彼なりに波乱があった人生、決して悠々自適ではない彼の日々の中の癒しが喫茶店、そしてコーヒーと甘味。スリリングな展開ではないが気持ちが和んだ。図書館本

2014年にロンドンで実際に起きた占拠事件をモデルにした小説。10代でシングルマザーとなり、シェルターで暮らす“ジェイド”達は突然立ち退き勧告を受ける。お金もなく幼い子どもを抱え、一体どうしろというのか、、。途方に暮れる中、彼女達は行政に抗議し、さらに空き家になっている公営住宅を占拠する。彼女達の活動に賛同する者たちが集まり、メディアにも取り上げられ彼女達の運動は成功したように思えたが仲間同士のすれ違い等思わぬ亀裂も起きた。ジェイド達が手に入れたかった物、それは人としての”リスペクト”だった。図書館本。

加賀恭一郎シリーズ、これは何作目になるんだろう。久しぶりの恭一郎、長期休暇中なのに事件に関わる事になってしまう。別荘地で起こった連続殺人事件。実行犯はすぐに逮捕されるものの、黙秘を続け真相が分からない。複雑な人間関係と人間の表と裏の顔。感情的になる遺族。恭一郎が丁寧に真実を見つめていく様は淡々としていて心地良い。ラストも余韻を残し、人間の感情の複雑さや狡猾さを感じる事が出来た物語だった。図書館本。

6つの短編集。こんなタイトルなので重めの物語を予想していたけれど、そんな感じでもなくどれも割りとアッサリめ。図書館本。