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2024年4月の読書メーターまとめ

おとん707
読んだ本
10
読んだページ
3147ページ
感想・レビュー
10
ナイス
147ナイス

2024年4月に読んだ本
10

2024年4月にナイスが最も多かった感想・レビュー

おとん707
始めはナチスとともに一儲けを企むドイツ人に過ぎなかったシンドラーがナチスのユダヤ人迫害を目の当たりにして考えを変え、自分の地位を利用してユダヤ人救出に動く。しかしそのやり口は買収、闇取引、詐欺等およそ聖人君子ではない、だが人々を救うにはそれしかない。小説仕立てだが著者あとがきによれば小説の形をとったノンフィクションとの事。ともすれば感傷的表現になりやすい被害者加害者を冷静な目で描き出している。「夜と霧」が描く絶滅収容所送りを避け、僅かに生きる可能性がある強制労働収容所送りに選別するリストのなんたる重み。
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2024年4月にナイスが最も多かったつぶやき

おとん707

桜の季節になりました。写真は東京深川の寒緋桜です。この桜のところが南総里見八犬伝の作者曲亭馬琴の生地だそうです。深川は多くの小説の舞台になっています。小説の舞台を散歩するのが私の楽しみのひとつです。 2024年3月の読書メーター 読んだ本の数:10冊 読んだページ数:3222ページ ナイス数:234ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/876755/summary/monthly/2024/3

桜の季節になりました。写真は東京深川の寒緋桜です。この桜のところが南総里見八犬伝の作者曲亭馬琴の生地だそうです。深川は多くの小説の舞台になっています。小説の舞台を散歩するのが私の楽しみのひとつです。
2024年3月の読書メーター 読んだ本の数:10冊 読んだページ数:3222ページ ナイス数:234ナイス  ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/876755/summary/monthly/2024/3
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2024年4月の感想・レビュー一覧
10

おとん707
副題に「音楽と夕暮れを巡る五つの物語」とあるように五編から成る短編集。各編とも主人公が遭遇する夫婦か夫婦になるであろう男女が出てきて、そこに音楽が深く関わる。副題に夕暮れ(原文はnightfall)とあるが必ずしも夕暮れが鍵というわけではない。日本語の夕暮れには黄昏(=盛りを過ぎて終わりゆくさま)のイメージがあるが、各編に登場する男女にはそんな感じが漂う。英語のnightfallにもそのような意味があるのだろうか?いわくのある男女間の情感の機微と偶然それに関わる主人公の心の動きが細やかに描かれる。
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おとん707
この文庫版は昭和50年の発行で星新一の解説もその時点のものだが本の中身はずっと以前の昭和30年代の匂いがプンプンする。と思ったら単行本初版は昭和36年とのことで納得。不思議な本で体裁は短編集なのだが紀行文ありSFありしみじみとした掌編あり童話とそのパロディーありと一言では言えない内容。いずれにも共通しているのは北杜夫特有のユーモアと自虐に溢れている事。そしてどこまでがマジメでどこまでが冗談かもわからない。これも本人が自認する躁のなせるものなのか。人生に行き詰った時に読むと気持ちを楽にする効果がありそう。
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おとん707
マークトウェインの若き日を語った偉人伝。その少年時代はトム・ソーヤの冒険そのもの。しかし行動的なだけでなくかなり賢い少年だったようだ。無鉄砲でも家族や周囲に愛される。やがて憧れだったミシシッピ川の蒸気船のPilot見習いに。早くも20代前半にはニューオリンズで最も優れたPilotとなる。ひとたび航行に出ればPilotは船長よりも地位は上。その誇りが眩しい。やがて南北戦争が始まり川の往来が途絶えて作家の道へ。経験は名作の糧となった。筆名Mark Twainは航海用語で安全水域を示す掛け声に由来するそうだ。
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おとん707
自伝的エッセイ集。通常の作家の自伝と違うのは父親が斎藤茂吉であること。その茂吉は厳格で短気な超変わり者だったようで、その茂吉から一度は追い出され、最後は戻ってくる妻輝子、つまり北杜夫の母も猛烈に行動的で贅沢で倹約家という怪女。この個性の強いふたりを北杜夫が親として語りながら自身の人生を学生時代から振り返るのだが時代はまさに戦中戦後の混乱期。母親は出て戻り、家は焼け、家族は疎開、自身は寮生活。だが両親も、血を引き継いだ北杜夫も力強く時代を乗り越えて平和な戦後へ。茂吉亡き後の母は影から光へ。痛快な老後だ。
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おとん707
同じ著者の「海の都の物語」でヴェネチアから見た十字軍は語られていたが本巻では第1次十字軍の成立からイェルサレム開放と終焉までが語られる。史実をもとにした物語という基調は塩野七生の他の著作と共通するが、本書はその中でも後期のもので、その為か老練の作家の口述のような即興的趣がある。その良さもあるが若干整理されてない感じもした。登場人物の中で光るのは若きタンクレディ。ロッシーニのオペラで知ってはいたが史実はオペラの筋とはまるで違っていた。オペラはハッピーエンドだったが実際の彼はどう人生を振り返ったのだろう。
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おとん707
もう一年以上も開いては閉じを繰り返していた。まだマスターはしていないけどいい加減読了とすることにした。人が日常生活でぶつぶつ独り言を言うのを英語でどういうかを纏めた本。難しく構えないで易しい言葉で言うのがコツ。ここでは例文に対応する英文が一つだけ示されているが当然何通りも言い方はあるはず。おうむ返しに覚えるのではなく自分の言い方を見つけたい。20年も前の本なので既に古い表現も。例えば携帯電話はCellular Phoneとなっているが今はただPhoneが一般的。やはり会話の教本は今が旬の本を使うべき。
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おとん707
アイゼナハで生まれアルンシュタット、ミュールハウゼン、ワイマール、ケーテン、ライプツィヒと居所を転々と変えながら不朽の名作を遺したバッハの生涯を辿ってみたくなり本書を手にした。著者はバッハ研究の第一人者だったが本書を執筆した時は研究者として活動を開始したばかりだったそうだ。そのためか素人の私にも優しい平易な文で語られ、なおかつバッハへの若々しい感動が生き生きと伝わってくる。初版から25年を経て文庫本化にあたりその後の研究成果を反映したとのことで、内容的にも古さを感じない。手軽に読めるバッハ入門書だ。
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おとん707
同じシリーズに武田倫子著の「ウィーン謎解き散歩」があるが、そちらはまさにウィーンの街を散歩するのに携帯したいような本だった。それに対し本書は「散歩」の対象がドイツ全土なので散歩に携帯するというよりはドイツの歴史とそれに纏わる名所旧跡を豊富で美しい写真とともに紹介するという感じ。つまり本の上でドイツ旅行を体験する感じ。取り上げた都市の地図もあるのでちょっとディープな観光ガイドとしても使える。ドイツはかつては小国に分かれており歴史は複雑で難解。本書はドイツ史入門書としても手ごろ。著者はハプスブルク家研究家。
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おとん707
ポーランドは日本人に馴染みのある国ではないと思う。しかし「夜と霧」や「シンドラーのリスト」等を通じて知った第二次大戦下での悲劇や現在ではロシアのウクライナ侵攻下でのニュースなどからこの国が常に困難に晒されてきたことは気になっていた。何故そのような歴史を持つのか?そこが知りたかった。その意味で本書は手ごろな解説書である。ただし周辺大国の度重なる侵略で複雑な歴史を持つこの国の全貌を語るには新書本一冊では収まり切れない。これを入門に深掘りしてみたい。それにしてもなんと過酷な道を歩んできた国か。そして明日は?
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おとん707
始めはナチスとともに一儲けを企むドイツ人に過ぎなかったシンドラーがナチスのユダヤ人迫害を目の当たりにして考えを変え、自分の地位を利用してユダヤ人救出に動く。しかしそのやり口は買収、闇取引、詐欺等およそ聖人君子ではない、だが人々を救うにはそれしかない。小説仕立てだが著者あとがきによれば小説の形をとったノンフィクションとの事。ともすれば感傷的表現になりやすい被害者加害者を冷静な目で描き出している。「夜と霧」が描く絶滅収容所送りを避け、僅かに生きる可能性がある強制労働収容所送りに選別するリストのなんたる重み。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2018/05/31(2189日経過)
記録初日
2018/05/08(2212日経過)
読んだ本
775冊(1日平均0.35冊)
読んだページ
231872ページ(1日平均104ページ)
感想・レビュー
775件(投稿率100.0%)
本棚
7棚
性別
現住所
千葉県
自己紹介

毎月3000ページ、10冊、そのうち1冊は英語の本を含むことを目安としています。それより多過ぎもせず少な過ぎもせずというのが消化不良を起こさず、空腹感も覚えない私の読書ペースです。毎月ゆるいテーマを決めてそれに沿って、或いはそこから派生した本を選んで読みたいと思っています。読メに参加してから読んだ本は全部感想を書いています。趣味はクラシック音楽(聴くのもやるのも)、ひとり旅、写真、美術館・博物館めぐり、競馬、友達との飲食、そして読書。時間が足りません。

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