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不実な美女か貞淑な醜女(ブス)か (新潮文庫)

感想・レビュー
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さとちゃん
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1994年に単行本、1998年に文庫化された本書。さらっと読めるエッセイを、と思って取り掛かったら、結構本格的な通訳論・翻訳論が出てきて、あれこれ考えさせられました。先日行われたウクライナ:ゼレンスキー大統領とアメリカ:トランプ大統領との会談も、それぞれの母語で発言し、通訳を介する方式だったらまた違う結果になったかも、と感じました。
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M1号
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11年ぶりに再読■前回読んだときは、まさか自分が通訳をすることになるとは思わなかった(当時は翻訳者だった)。今改めて読み、もうこれ通訳者のバイブルやん!って随所にハイライトと付箋。日頃の悩みや苦しみに対する答えやアドバイスをズバリ与えてもらった。■ユーモアたっぷりに失敗談もたくさん書かれているけど、これだけ信頼される通訳者になるまでにどれほどの努力と忍耐と辛い経験があったことだろうと思う。■通訳はメンタル削られるけど、具体的に何が大変で辛いのか、説明しづらい。そこに関する米原さんの言語化能力もすごい。
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山のトンネル
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「詳解全訳 論語と算盤」の冒頭で本書についての言及あり。 「現代語訳 論語と算盤」(ちくま新書)を不実な美女とするならば、本書は貞淑な醜女(ブス)に当たるとの喩え。
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かみしも
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日露同時通訳レジェンドによる痛快エッセイ!と言いたいところなんだけど、真面目に通訳・翻訳について論じられているところもあり、硬軟合わせとても面白かった。下ネタ多めなのは単行本が出た1994年という時代故か古今東西普遍的に受ける故か。AIの進化でなくなるともいわれる通訳業だが、本書を読むと単なる言葉の置き換え以上のスキルやマインドが求められまだまだ必要とされるのではないかと思わされる。ありきたりな感想だが、2006年に56で亡くなった著者が存命であればこのご時世語りたいことは山程あるだろうなあと思った。
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Momo
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ネタバレある単語は覚えやすく、ある単語は覚えにくいということは、たぶんみなさんよくご存知でしょう。 一番覚えやすいのは、何か具体的なもの、窓とか、家とか、本とか、鉛筆のような、具体的なものをあらわす名詞。 次に覚えやすいのが手に取ることの可能な性質、色とか、形とか、大きさを表す形容詞。つまり青いとか、丸いとか、小さいなど。 次が抽象名詞。四番目が想像しやすい具体的な行為、走るとか、手渡すとか、運ぶを表す動詞。 最も覚えにくいのは抽象的な行為を表す動詞です。遂行するとか、保証するとか、抽象するとか、採用するなど。
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わかば
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通訳の失敗秘話がおもしろく読んだ後誰かに話したくなるくらいだった。言葉って興味深いなあとつくづく思う。そのなかでも最後のほう、著者は「言葉は民族のアイデンティティである」ことを強調し人間にはそれぞれ育ったコミュニティ文化や背景が染み込んでいて、それを代表するのが母語であると書く。だからこそ、外国語を学ぶと自分を相対化できるし、国際というのはいろんな人がいて成り立ってるんだなって思う。みんなが英語を話して、インターネットで繋がったグローバル化した世界なんて今後どんどんつまらなくなっていくのではないかと思った
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けぴ
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『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』を以前読んで、面白い思春期を送った方と思っていました。大人になったら日露同時通訳者になったのですね。ロシア語に限らず同時通訳者としての心得が五章にわたって記される。表題にもなっている三章が特に興味深い。名エッセイでした!
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あびおん
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最高に面白かった。通訳者として気持ちがよくわかった。漢字が多く難しいように見えるが、どんどん読み進められた。
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AI
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【もしかしたらわれわれ通訳者はコミュニケーションという名の神に仕える、敬虔な使徒なのかもしれない】大江健三郎氏が「わが読売文学賞の歴史において最悪のタイトル」と称した程、インパクトのあるタイトルにビックリされる方もいるかもしれませんが、通訳という仕事の苦労話や舞台裏を面白くおかしく紹介してくれる1冊でした。通訳と翻訳の違いや通訳時の頭の中の仕組みについて等も分かりやすく説明されているのでとても勉強になりました。
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Asayo
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米原万里さんのエッセイは面白いので好きだ。この本は通訳という仕事の苦労や醍醐味など、現場の話がたくさん出てきて、面白い。10年くらい前まで仕事で時々通訳していたが、その時に感じた苦労とか戸惑いとか、嫌気がさすときがあったことなど、いろいろ思い出した。異文化間のことで悩むことあったらまた読みたいと思う。
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人間万事塞翁が馬
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宮崎空港から飛び立ち、羽田に着陸。夏が終わろうとしています。機内ではイヤホンして流れる番組を聞いてましたが、リクエストされた音楽は『夏の終わりのハーモニー』でした(ナイス❗)。飛行機から見ると東京は本当にコンクリート・ジャングルですね。飛行場に向かっているとは思えずドキドキしちゃいます。『不実な美女か貞淑な醜女か』著者は美人ロシア通訳者です。ユーモアとウイットに富んだエッセイです。米原万里氏が生きていたら、戦争をどう捉えていたでしょうか。聞いてみたかった気がします。
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ニャンtel inside
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通訳に携わる人や興味のある人に読んでもらいたい作品です。冗長な部分も多くて述語が行方不明になるので、疲れているときにはお勧めしません。同業者の失敗談がふんだんに盛り込まれていますが、通訳者なら皆さん通る道なんだろうなと思います。自分も今後これらをやらかしたときに楽しんでしまうような、図太い精神を持ちたいです。
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ソル
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これは面白かった!韓国語の勉強を始めたこともあってすごく興味のあるお話でした。最初このタイトル何?って思いましたが翻訳を表した言葉だと知ってなるほど!と深く頷きました。以前読んだ「翻訳教室」も興味深かったですが翻訳と通訳がこんなに違うとは。言われてみればその通りですが面白かったです。
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kliq
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著者の本職通訳についてのエッセーで、この職にあまり興味がないからか、ところどころ面白く感じるところもあるけれど、著作の中ではそんなでもないかなと思った。それも当然処女作だそうで、今後の片鱗は感じさせるけれども…
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光雲
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いろんな通訳時の逸話があって、面白く説明してくれてるけど内容が充実してる分読むのに時間かかったー。相手の国の慣習やタブーを知っておかないと親愛を込めて言った言葉「自分のの息子のようだ」が「お前の母親を姦った」になる、恐ろしい‼︎ロシア語には暴言の語彙が多く、お国柄を表している。いかに余計な言葉を省いて要点をわかりやすく伝えるかの難しさ。
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shoko
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露和通訳で活躍した著者が、様々な実例・小話を交えながら、通訳の仕事の大解剖をするエッセイ。自分の仕事について、こんなに客観的に構造的に解説しつつ、軽妙な語りで読者を引き込み続ける手腕がすごいなと思った。個人的に一番感動したのがこの文章。(引用293p)言葉は、民族性と文化の担い手なのである。(…)だからこそそれぞれの国民が等しく自分の母語で自由に発言する機会を与えることが大切になってくるのだ。それを支えて可能にするのが通訳という仕事、通訳という職業の存在価値でもある。
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joy
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夢中になって読んだ、しかし4日もかかってしまった。難解なわけではないし読みにくいわけでもない。ただただ内容が充実しているから。読み応えのある素晴らしい作品。最後の<編集部注>に感動、圧倒される。
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ニコ
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ネタバレ通訳と翻訳、日本語、多様性、コミュニケーション、母なる言葉、その国の言葉はその国の文化、言葉を支配することはその国を支配すること、殺意(自分の意思、思想、感情を表現できない)、テーマは既知の情報、レーメは新しい情報、日本の美学は非論理的の烙印を押される、文脈を読む、省略する、抜けがない、アメリカは多民族国家、相手は自分と同じ文脈を持ってないのが当たり前、標準語に訳すことはその人柄を省略する、幼い時に他国語のみを使うことの危険性(自我、思考の基盤構築の機会損失)、庶務課係長の訳、国民性も写す、美しい日本語
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あんさん
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名エッセイと多くの方が挙げる本。話題は多岐にわたり著者による数えられないほどの修羅場経験が語られる。くだけて書いているが本当はもっと美しい日本語の使い手に違いない。母国語を大事にしたいと思った。数年前のインド出張時、子会社のマネージャー(インド人)は、子供の進学先を、授業が英語の学校にするかヒンディー語の学校にするか奥さんと意見が別れてると言って悩んでいたなあ。結局どうしたんだろう。
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句点読点
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★★★☆
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Akiro OUED
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ロシア語は、罵り言葉のヴァリエーションが豊かだという。プーチンが演説の中で、日本はアメリカの属国だ、と言い切ったのは、ごく普通に話してただけだったのかも。強い悪意もなく。第二言語の習得レベルは、母語を超えない。よって、母語習得中の幼児にとって英語はジャマ、と言うのは同感。
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kan
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もっと早く読みたかった。ここに書かれているのは同時通訳の裏側だけではない。ことばへの愛、思考力と母語の表現力を磨く努力の大切さ、ここぞという局面で発揮される豪胆さと機転がユーモアたっぷりに語り尽くされる。英語を教える者として身が引き締まる思いがした。
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イカロスのつばさ
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・原文に忠実=貞淑⇔誤って伝える=不実 ・訳文が整っている=美女⇔ぎこちない訳文=醜女 ※パーティー:美しくきれいに仕上げたほうがムードを壊さない。※重要な商談:相手が何を欲しているのかということが正確に伝わる(貞淑な醜女) ・ゴルバチョフとレーガンの会議で「議長閣下ならびに事務局長閣下」と訳出。President(議長、社長、大統領、総裁とも), Secretary General(事務総長、幹事長、書記長とも) ・下ネタと駄洒落は師匠ゆずり「同時通訳の方ですね?」「はい、ドジ通訳の〇〇です」と答える。
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Nobu A
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成毛眞推薦本其の肆。94年初版。両言語を自在に操る通訳・翻訳者は措辞のセンスが素晴らしい印象。柴田元幸、岸本佐和子、巣鴨友季子と翻訳家数名のエッセイを読んできたが、通訳者のは初めてかも。米原万里著書初読。著名な日露通訳者で本著は結構な売上数。通訳の魅力と苦難を諧謔的に伝えている点は翻訳家と相通ずる。他方、類似点が多い翻訳を比較対象のダシに使っている点は鼻に付く。と言うか至極残念。「積極・消極的語彙」「言語駆使・操縦能力」って何?推敲して「認識・運用語彙」「言語運用能力」と広く認知された表現を使おうよ。
Nobu A

既に亡くなっている方にこんなことを言うのも申し訳ないが、あくまでも敬意を込めて。合掌。

12/08 20:24
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Sin'iti  Yamaguti
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昔、通訳という仕事に憧れたことがある。自分に語学の才能がないことが分かって、その夢は早々に捨て去ったが、ロシア語通訳者として著名な米原万理さんのお仕事のいったんに触れて、仕事に対する姿勢や考え方、さらに言語コミュニケーションの本質に迫る洞察は、言語学者による言語論よりもはるかに面白い。米原さん一流のユーモアはここでも健在。タイトルからして、そのセンスを感じるではないか。米原さんは貞淑な美女、といったところではないか。
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itokake
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通訳・米原万里が見た世界。経験談をおもしろおかしく語るだけでないところに、著者の深みを感じた。言葉の本質を問いかける名エッセイ。原子力会議の通訳を依頼され、何日もかけて原子力の勉強をしたように、通訳としう仕事は、様々な世界を垣間見れる。それは専門分野にとどまらない。話者も多種多様。高速で文章を棒読みする話者に「訳さなくていい」と言われたり、内容がない発言などに苦戦する。文字通り訳しても通じないのは、文脈を共有していないから。カダフィ―大佐の1-2分の話に、通訳は20分かけて不足する文脈を補った。
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Melody_Nelson
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単に「通訳とは」という話以上の深みがあり、言語そのもの、さらには歴史や文化についてまで考えさせられる。といっても固い本ではなく、自分や仲間の通訳としての体験談などを交えながら、万里さんならではのウィットに富んだ文章で綴られている。以前から「同時通訳」は大変だろうなと思っていたが、本書を読んでその気持ちはさらに強まり、メディアなどで同時通訳を見る(聞く?)につれ、スピーカーに「もっと明瞭に話してあげて!」とまで思うようになってしまった。
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Snowflake
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図書館。タイトルはインパクトあり、内容が想像つかないが、通訳の話。大分米原さんのエッセイを読んだので、繰り返しになるネタが多かった。通訳の仕事について、異国の人同士がコミュニケーションをとることについて、言語とはなにか、考える内容になっている。母語を大事にすることも説かれている。
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宵野ゆめ
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再読。ゴルビーが亡くなり本棚に関係の本を探したけれどかろうじて残っていたのが本書。とはいえ1995年の2刷という本書はペレストロイカと縁遠く「通訳」の艱難さゆえの痛快エピソード。殊に外交の檜舞台で「貞淑な醜女」は国の威信と信条と益をになって奮戦する・・。近年だとゼレンスキー氏の同時通訳さんが印象深い。それと元物書きとしては差別語の言い換えのご苦労と近年の魔女狩り的風潮をチクリと腐しているのが痛快だった。さて夭逝された著者だけど、今ごろ国境のない空の彼方でロシア要人とどんな会話を愉しまれているだろう?
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tm.
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ロシア語の同時通訳者。緊張やたゆまぬ努力が必要な職種で、心から尊敬するけれど、読んでいて疲れた。
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azuki@コメント禁止
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素晴らしい本で読み終わってしばらくぼんやりしてしまった。この本を読むまではなんとなく同時通訳者はものすごく語学が堪能でスラスラと訳が出来るのかと思っていたが、よく考えれば母国語でさえ難しい専門用語などすべて覚えている訳ないし、瞬時に言葉を訳さなければならないので突発的に単語も忘れてしまうこともある。事前のリサーチや単語の習得をしなければ成しえないのだ。同時通訳者の苦労や失敗談がとても面白く書かれていて本当に面白かった。語彙が素晴らしく豊富で安心して読める。米原万理さん、まだまだ活躍して欲しかった。
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おにぎり怪獣
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タイトルにつられてネタ的に読み始める。これは面白い!大ざっぱに言うと「通訳とは」という内容だが、高い表現力の理由は読み進めると納得できる。ユーモアと下ネタと毒っ気で、何度も声を出して笑った。仕事で関わった通訳さんの行動や、困惑の理由が少し分かり、申し訳ないやら楽しいやら。 28年前の出版で、日本社会の問題点にも触れているが、著者の先進的な視点に驚くべきか、当時から全く進歩していない我が国に呆れるべきか迷う所。 “伝える”事のスペシャリストの本。通訳業務に興味がなくとも、とても興味深く楽しんで読めると思う。
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たろさく
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著者はロシア語の同時通訳をやられていた方。母国語どうしでも意思疎通が怪しい時もあるのに、通訳者がこんな事をやられているのかと感服しました。 特に専門用語をまさか叩き込んで臨むとは思ってなかった。 そして、一種のコミュニケーション論としても面白い本でした。 今は当時とは違い翻訳ツールがかなり進化してきてますが、異国語でのコミュニケーションがとれるようになれるようなツールが出来るのはまだまだ先かも知れません。
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やまとまと
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著者のエッセイにしてはあまり引き込まれなかったけど翻訳、通訳についての知識は得られた。
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ががが
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通訳エッセイ。通訳という職業の多様性や、ある言語からある言語へ言葉を変換する作業にまとわりつく可笑しさや不思議さ、壮絶さなどがユーモアあふれる文体で綴られる。語学学習でも時おり言われることだが、外国語が上手くなりたかったらまず母語を学べというのは通訳・翻訳においてはまさにその通りで、通訳者としての言語能力の高さがそのままこの本の文章力に表れている。そういった意味で通訳者の書いたエッセイはどれもおもしろくて勉強になるし、当時のソ連崩壊直後のロシア情勢も随所で伝わってきて昨今の国際情勢と照らしても興味深い。
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トム
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面白かった… 通訳ってこんな仕事なのか〜 かなり明け透けに、面白さも辛さも苦労も恥ずかしさも努力も載せてくれてて、お腹いっぱいになる
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オイコラ
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言語に通じ文化に通じ、理解力と直感(直観?)力にすぐれ、度胸と機転を備えて初めて名通訳になれるのか…一方で翻訳者は、「その場における大前提(共通認識)」みたいなものが乏しかったり、そもそも書かれた当時の文化や言葉を調べたりしなければならないわけで。言葉も文化も変わり続けるものだから、どちらも大変なことだよなあ。
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パット
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20余年ぶりの再読。駆け出しだった当時、米原氏の言葉に大いに励まされたことを思い出す。そして、世の中の背景は変わっても、この職業の本質は決して変わらず、この職業の面白さと悩ましさにベテラン・新人、一流・三流の別もないことを改めて思う。
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スピカ
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ネタバレ★冷戦により世界が二分されていた時代の末期、一方のトップ国ソ連が崩壊するという歴史的な節目に日露同時通訳として活躍した米原さんによる通訳論。解説の名越健郎さんに全く同感です。シェワルナゼのソ連外相辞任演説のエピソードが良い。ちりばめられたアネクドートや寸劇、下ネタまでも楽しく読了。ゴルバチョフは奮闘している様子が窺えて私を含め対外的には人気が高いのに国内では評価されないんですよね。難しい。
スピカ

ハーフの通訳者に対する羨望とバイリンガルではないことのアドバンテージについて、米原さんをもってしても羨ましかったとあって親近感を持ちました。「お前の母ちゃんデベソ」は清水克行さんの「室町は今日もハードボイルド」にも言及がありました。

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不実な美女か貞淑な醜女(ブス)か (新潮文庫)評価65感想・レビュー414