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未来は長く続く: アルチュセール自伝

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隠居
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この本自体が長く続く。あまりにも長いので特に具体的に言える感想は無いが、意外に文章は上手く内容も興味深い。実は殆ど興味が無い状態で「とりあえず」という気持ちで収集した本だったが、これほど読ませてくる本とは思わなかった。これも非常に大いなる偏見・無知なのかも知れないが他の著作にはあまり「人間味」を感じられなかった分、余計に本書の濃厚な人間臭さが際立った魅力になっている。とりわけ有名な「妻殺し」がこれほど正面から取り上げられているとは思わなかった。
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koala-n
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自伝。幼少期から捕虜収容所あたりまでの前半は掛け値なく素晴らしい。が、後半になるほど読むのがつらくなる。というのも、徹底的な自己分析がどことなく自己弁護の様相を呈し始めるからで、とくに最後におかれた医者の所見はちょっといかがなものかと思う。基本的には誠実な作品だと思うが、やはりどことなく欺瞞の香りがしもする。おまけとして収録されている「事実」という自伝の草稿(?)との筆致の違いも興味深い。本編と読み合わせると、やはり事実のままを書いたものというよりは、一つの「作品」として受け取った方がよいだろう。
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あなた
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人間主体としてはがたがたになったアルチュセールの自伝。おそらく、認識論的切断をせまられる際には、「痛み」を伴うことをアルチュセールは晩年にいたってようやく知ったのではないだろうか。これは、頭(ナリッジ)の問題ではなくて、身体(ハート)の問題である。最愛の妻を自らの手でしめ殺し、市民権をはく奪されたその果てに、「ほんたうの愛」が自分にも「あった」のだということを知り、じぶんにとっての「未来は長く続く」ことをさとる。オナニスティックであまりにいびつなモノローグのその果てに、とつぜんに愛の認識論的切断が訪れる
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じょに
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前に図書館でパラパラと。フランス現代思想を押さえる上でののキーマンの自伝。コジェーブの講義の話や、ラカンとの距離感。フーコーやデリダとの話。マルクスへの希望。60〜70年代のフランスの雰囲気も感じられる。読み物としても面白かったと思う。確か。
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