形式:単行本
出版社:新曜社
タイトルの慟哭という言葉、正直前半を読んでいる時はピンと来ない気がしていた。確かに津波で全てを流された人がいる。助かった命に呆然としながらも、しかしそこから、どん底から先は上に進むしかない人達だ。しかし、原発難民には底が見えない。この人達には見通しが立たない。むしろ長い旅がここから始まると思えた。正に慟哭が聞こえた。読みながら嗚咽が漏れた。あとがきにあるとおり、原発とは何か、を考えずにはいられない。
震災関連の他の本でも知ったことだが、大地震の直後から停電しているため、被災した当事者が一番情報を知らないこと。災害の中心地にいる程そうなってしまう。避難所に来たマスコミ取材クルーから逆に情報をもらったと。停電のためか津波警報を聞いてないとの声もある。それが本当なら、随分脆い防災体制だ。あれから十年も経ち、その教訓は活かされているだろうか。
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タイトルの慟哭という言葉、正直前半を読んでいる時はピンと来ない気がしていた。確かに津波で全てを流された人がいる。助かった命に呆然としながらも、しかしそこから、どん底から先は上に進むしかない人達だ。しかし、原発難民には底が見えない。この人達には見通しが立たない。むしろ長い旅がここから始まると思えた。正に慟哭が聞こえた。読みながら嗚咽が漏れた。あとがきにあるとおり、原発とは何か、を考えずにはいられない。