形式:単行本(ソフトカバー)
出版社:岩波書店
こんばんは、ま さん。漫画でいえば、アメコミの擬音に比べて、日本の漫画の豊富なこと、すごいですね。中でも傑作なのは、手塚治虫氏が発明したと、いわれる「シーン」ではないでしょうか。まさか、無音を表現する音がこの世界にあったとは!インド人の「ゼロ」の発明に匹敵する歴史的発見だと思います。
えかさんこんばんは。それ知らなかったです!オノマトペの無限の可能性を感じさせますね。
発行年:2017 媒体:図書館 評価:★★★★☆
言葉の「音や形態」と「意味」の間に、言語や文化を超えた普遍的な関係が見られる。これを「音象徴性」という。例えば「アメーバ状の形」と「複雑な尖のある星型のような形」を被験者に見せ「どにらが『ブーバ』で、どちらが『キキ』か」と尋ねると、結果は世界中でほぼ一致するらしい(正解は順番通り)。同様に「マモマモ」は柔らかい印象を、「ゴガゴガ」は硬い印象を与えるのも世界共通。音、つまり聴覚情報は「視覚」と「触覚」を刺激している。宮沢賢治は景色の中に「音」を「見て」、音の中に「色」を「聞いて」いたと言われ、
こういう感覚を「共感覚」と呼ぶのだが、それは宮沢賢治に限ったことではない。「キラキラ」と「ティンクルティンクル」には類似性が認められると思うのだが、たぶん輝く星を見て人々はその光の「音」を聞いているのかもしれない。オノマトペには人間の身体性、というよりも共感覚性が宿っている。ちなみにアニミズム的な文化圏にオノマトペは多いようだ。自然界に生命を見る彼らは、あらゆる感覚を持ってそれらとのつながりを取り戻そうとするのだろう。それから生後11ヶ月の子どもは、すでにオノマトペの意味を理解している。
この機能をご利用になるには会員登録(無料)のうえ、ログインする必要があります。
会員登録すると読んだ本の管理や、感想・レビューの投稿などが行なえます