形式:文庫
出版社:新潮社
⇒それはまるで人生のようにも思えた。並ぶ3つの文字が陰陽中にも見える。沢木氏の作品にもこの3文字が見え隠れする。味わい深い。
知り合いの人が、カッコつけた建前を忘れて本音で語ることを「パンツを脱いだ表現」と言うけれど、主人公たちはきっとバカラをしている人間たちのせこさやこすさやそれを隠さない部分に、パンツをはいていない裸一貫の人間性を感じて、きっとそこにどうしようもなく惹かれてしまうのかな……と今のところ思っている。続刊を読む。
Gフック「人間というものは奇妙な生き物で、信じることができれば赤く燃えた炭の上でも歩くことができる」「逆に言えば、信じることができなければコンクリートで舗装された道も歩くことができないということだ。博打も同じだ」「歴史は常に同じことを繰り返しつつ、世の中には新しいことが起きる。すべてはパターンに解消できるが、そのパターンの中からパターンを食い破るものが出てくる」「ワン・ショット、一発勝負、一か八かの怖さは、それに中毒するということだ」「俺には偶然の勝ちは必要ない。絶対の勝ちを手に入れたいんだ」
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