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たいせつな人へ

感想・レビュー
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菱沼
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マイケル・モーパーゴの作品には「反戦」が書かれている。非戦をめざし、平和主義者だったフランシスが、反戦のために戦う・殺す決意をする。このフランシスの決意が間違っているとは思えない。人間を殺した人間は、もうもとには戻れない、と私は思う。誰も殺さなかった人間には戻れないのだ。だから、私は殺したくない、と思う。自分のために。フランシスは殺し、生き延びる。そして語り、モーパーゴがそれを綴る。モーパーゴは書くことで、ずっと戦っている。そして、ヒトは殺さない方向へ進化できるのではないか、と私はまだ思っている。
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Momoko Nishikawa
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図書館本。 作者のおじさんの話。若い人が家族や仕事から離れて戦場にいく。死ぬかもしれない任務に着く。占領下フランスのレジスタンスとして。戦争は4〜5年で終わった。31歳。その後の人生の話はここではかなり端折られているが、家族で戦争の傷と新たに戦っていたのだろうな。ファシズムに対して戦った人たちには、深い感謝の念があるが、同時にそうではなかった世界を考えてしまう。
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たしゆれあ
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最後まで読み、実話だということに驚いた。 マイケル・モーパーゴのおじさんの話。武力は反対だったが弟が戦死したため、戦争に参加する。厳しい訓練を受け、スパイとして生きる。情報をとるということは、自分の心を殺さなければならない。戦争のむごさが読み取れるお話。
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まきお
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90歳の誕生日を迎えたフランシス・カマルツが、自分の人生を振り返ることで物語が進んでいきます。第二次世界大戦が始まり、もともとは戦争には反対で、兵役を拒否していたけれど、弟が戦死したことがきっかけで軍隊に入隊し、フランスでスパイ活動をすることに。大事な人達を奪っていく戦争、誰かを傷つける人にならざるを得ない戦争。作者の平和を願う気持ちが伝わってきます。すごく緻密だなと思っていたらまさかの実話でした。作者の叔父様のお話だそう。巻末の写真をみると、こんなことが現実だったのかと実感させられます。高学年から。
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ゴンタ
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ネタバレモーパーゴの叔父の実話。90歳となるフランシスには弟がいた。第二次世界大戦で戦死すると、逃げていたフランシスは一転し戦うことを決め、戦地へ向かう。軍事スパイとなったある日とうとう捕まり銃殺される運命だったが、仲間であるクリスティーンに救われる。▷文章はフランシスの目線で淡々と書かれていて、読みやすい。戦争の話なので決して楽しい内容ではないが、筆力のせいか目が離せず一気読み。
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あられ
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「オオカミの口の中」生き延びた人が語るそれは幻のように感じるが、確かにそういうことがあり、語り継ぐことの大切さが身に染みた モーパーゴの背景にはこのおじさんがいたのか…その重さを感じる
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Tani
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フランシス・カマルツ大佐がナチスと戦うために、フランスに潜入し、ナチスへの抵抗運動を続けるレジスタンスを支援し、ともに戦った物語。子供の頃、人を殺すことは悪だ。戦争では何も解決しないと言い切っていた平和主義者。弟の戦死から戦闘に加わる。訓練を受け、フランスでレジスタンスの仲間を作り、ナチスの軍隊と戦った。最も勇敢なのは女性だ。届いた武器や弾薬を自宅に隠し、仲間のもとに運んだ。人知れず暗躍する無名の勇者だ。女性のクリスティーンが、刑務所からスパイ4名を見事に救い出した。勇気ある女性だったが、戦後殺された。
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きみどり
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課題図書。戦争ものは好きじゃないけど、目をそらす年でもないし。ハッとしたのはナチスに協力していた人々への報復。確かに。今までなんで気づかなかったのだろう。本筋とは関係ないけど、あらゆる戦争に様々な側面があることを思い知る。 いい本だったけど、感想文は書きにくいね。
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みなみ
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モーパーゴのおじさんを主人公にした小説。かつてスパイをしていた男が90才になり、自分の過去を回想していく。児童向けでスイスイ読める文章だが、平和のために何をなすべきかなど、難しいテーマが提示されている。主人公が投獄されあわや…の展開がドラマチック。
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はらぺこパンダ
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モーパーゴさんの作品
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葉々
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林望氏のエッセイにあった「狼が口を開いたようなスコーン」を思い浮かべ呑気にこの本を手に取る。「オオカミの口のなか」。原題:IN THE MOUTH OF THE WOLF。 軍事スパイの主人公フランシスたちをそこから連れ出すクリスティーンの潔さ、勇ましさは、「戦下の淡き光」の母親とリンクした。ところで、個人的に心底驚いた場面がある。「兵役免除審査局」というのが第二次大戦下イギリスにあり、主人公がそこで「戦場で戦うつもりはない」と申し開きをすると農場で働く流れになる。この制度について細かく知りたいと思った。
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あお
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ネタバレどんな戦争であっても勝者はなく、苦しむ者がいるだけ。ピーターのことを思いスパイになるフランシス。役を演じるのではなく役を生きる。それ以外の自分はすべてわきに置く。そう決めた生涯。イラストが多く読みやすくなってはいるが、内容は戦争の悲惨さが描かれていた。先日マイケル・モーパーゴ氏の名前を聴いたことがあるような気がしたら、読んだばかりの「アーニャはきっと来る」の著者だった。内容は違ったが戦争を様々な人種、民族、国から見るとそれぞれ思いがあって苦しいのだ。無数の物語がもっと知られることもなく存在するのだろう。
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四男の母
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最後までページをめくると、プロフィールと写真があってこれは本当のことだったんだと気づいた。『月にハミング』みたいな長編のほうが自分の好みだけど、児童書だし子供はこの本のほうが読みやすくていいかも。
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izw
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90歳の誕生日を迎えたフランシス・カマルツは、第二次世界大戦でフランスを救った大佐だった、というところが物語が始まり、カマルツが子どもの頃からの思い出を語るという設定。平和主義で戦争参加に反対していたカマルツが弟の戦士を機に、戦いに加わることになる。厳しん訓練の後、ナチスへの抵抗運動を続け戦うレジスタンスを支援する。人を殺したいわけではないのに殺さざるをえなくなる、仲間が殺されてしまう、という場面が思い出として語られる。具体的で刺激的な描写が少ないので、かえって、戦争の悲惨さをひしひしと感じてしまう。
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miyu
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いつものモーパーゴがそこにいた。戦争への怒りを静かに淡々と綴り、しかし希望を捨てない態度を持ち続ける。諦めてはいけないと私たちに常に伝えようとしている。とても分かりやすく端的なその姿に、私の心もしんとなる。個人的には「兵士ピースフル」の方が好きだ。それでもモーパーゴの言いたいことは本当にいつだってブレることがない。だからこそ信ずるに足る作家なのだ。彼の作品にセンセーショナルなものは何もなく、人によっては退屈に感じるのかもしれない。けれど目を逸らしてやり過ごしてはいけない何かを、モーパーゴは語り続けている。
wassermusik

miyuさん、お久しぶりです。気がつかなくてすみません~。また感想を楽しみにしています。モーバーゴは友人に薦められて2冊だけ読みました。この本も読んでみたいです。これからもよろしくお願いします。

11/01 06:27
miyu

wassermusikさん、お久しぶりです。こちらこそどうぞよろしくお願いします。モーパーゴ、いいですよ。オススメします。

11/01 09:47
3件のコメントを全て見る
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やどかり
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ネタバレ弟の戦死から人生が変わってしまった。一緒に戦った仲間も失うが、戦争を生き延び90まで生きたフランシスは、亡くなった人たちと一緒に生きてきたのではないだろうか。戦争は人の人生を変えてしまう
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星落秋風五丈原
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 表紙絵の空白部分がちょうど犬の顔のようになっている。実は犬ではなく狼だ。原題はIn the Mouth of the Wolf=狼の口へ、となっているのであわせている。小さく見える人は、虎口ではなく狼口から、ちょうど出て来るところだ。ただ、狼の目は笑っている。いつでも捕まえられるぞ、と言うように。90歳の誕生日を大勢の人に祝われる老人の名前は、フランシス・カマルツ。フランスの全国民を救ったと言われる彼は、戦争中何をしたのか。作家マイケル・モーパーゴの叔父フランシスの生涯を回想という形で断片的に綴る。
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とよぽん
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モーパーゴの新作、原題は「IN THE MOUTH OF THE WOLF」。作者の叔父フランシス・カマルツの戦争体験を回顧した物語。文学や芸術を愛し、平和主義であったフランシスの生き方を戦争が変えてしまった。しかし、生きのびたフランシスは戦後の平和がもたらす幸福を享受して90年の生涯を終えた。私は翻訳物を読むとき、原題と日本語のタイトルのニュアンスを比べてしまう。本書の原題は、戦争の恐怖を象徴したものだと感じた。「たいせつな人へ」の方は日本的情緒に訴えようとする書名だと思った。
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モモ
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モーパーゴの叔父フランシス・カマルツの生涯。第二次世界大戦中、平和主義者で戦うつもりはなかったが、弟の戦死をきっかけにナチスへの抵抗運動を続け戦うレジスタンスを支援する活動に加わる。イギリスでは戦争に参加したくないとき兵役免除審査局というものがあり、主張が認められれば別の形で戦争に貢献すれば良いとされることに驚いた。なんとも羨ましい話だ。平和を願うモーパーゴの良さがつまった本。
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くま美
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平和のありがたさを実感。
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グーグー
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久しぶりのマイケル・モーパーゴ作品。作者の叔父フランシス・カマルツが、第二次世界大戦下、弟の戦死をきっかけに、スパイとなり、フランスのレジスタントを支援し、共に戦った生涯を描いた物語だ。映画作品を見ているような感じがしたが、物語の登場人物の写真もあり、これは現実に起きたことだったと実感した。バルーが描いた表紙と挿絵も素晴らしい。
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ヒラP@ehon.gohon
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モーパーゴが長年温めていた叔父の生涯の物語。 第二次世界対戦の中で、波乱にとんだ活動はモーパーゴにとって刺激的だったのでしょう。とても読みやすく断片化されているのが、欠点でもあるような気がします。 この本で紹介されているトピックスが、長編となって歴史の中に入り込んでいったら、もっと深いものになるように思います。
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ぶんこ
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モーパーゴの作品には戦争を題材にした切ない話が多いが、叔父フランシスへの敬慕が根底にあったのだと知りました。感銘を受けたのが、平和主義者だったフランシスが、戦争に行かないと主張した時、それを受け入れた政府にです。別の方法での支援としての農場勤務という命令に驚かされました。そんな平和主義者も、弟の戦死をうけて、危険なスパイtpそての任務につく。銃殺直前に知恵を勇気でフランシスを救った実在の女性スパイクリスティーンが凄かった!激しい場面がない文章なのに、心に響くつよさを感じました、
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杏子
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作者モーパーゴの叔父フランシス・カマルツの生涯を描いた作品。戦争に反対していたフランシスが弟の死をきっかけに、自ら志願して戦いの場へ。厳しい訓練を受け、ナチスドイツへの抵抗運動で戦うレジスタンスを支援する任務。危険と隣り合わせの生活だったろう。たんたんと事実だけを述べる文章に、作者モーパーゴの叔父への思いがほの見える。きっと大切な存在だったのだろうと思う。巻末に写真が載っているが、フランシスも弟のピーターもかなりの美丈夫。夫婦仲良く写っている写真もあり、かつて生きていた人々に思いを馳せつつ読むのがいい。
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☆よいこ
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モーパーゴの叔父のフランシス・カマルツの人生を綴った物語。平和主義者の教師だったフランシスだが、弟ピーターが戦死し、戦争参加を拒んではいられないと決心した。軍事スパイとしての訓練を受け、コードネーム「ロジャー」としてフランスへ渡る。レジスタンスを組織し、活動するが終戦目前で逮捕された。銃殺されそうだった所を同士のクリスティーンに救われる。▽読みやすく、モーパーゴらしい物語。巻末に登場人物のプロフィールと写真あり。
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すかいふらわぁ
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マイケル・モーパーゴが、叔父のフランシス・カマルツの生涯を第二次世界大戦期を中心に描いた作品。この話が現実であることを、最後に載っている登場人物の写真も語っている。フランシスが、その生涯で関わった人たちに思い出話をする、その形もモーパーゴらしい、戦争の描き方だと思う。モーパーゴの著作の根底にあるのが、叔父フランシスの存在だったのだと、改めて感じた。たぶんこれまでの、そしてこれからのモーパーゴの作品の見方が変わってくると思わせる作品だ。戦争が人の人生をどう変えるか、永遠のテーマだ。
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おーちゃんママ
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モーパーゴの周りにはこういう人たちがいたので、彼が描く戦争はリアルなのですね。平和主義者だったフランシスが変貌していく姿が生々しいというか切ないというかなんとも言えない気持ちになりました。それが「戦争」、なんですよね。YA世代だけでなく大人にも読んでもらいたいです。
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timeturner
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作者の叔父フランシスが、第二次世界大戦中にフランスでレジスタンスを組織するスパイとして活動した体験を描いている。すごくドラマチックなので映画を見ているような気になるが、現実に生きて戦って苦しんだ人達なんだよな。バルーの挿絵も素晴らしい。
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よぽ
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モーパーゴが叔父フランシスについて書いた物語。平和主義者だった叔父が、弟の死をきっかけとして、従軍することを決める。誰も好んで戦いたいわけではない。たいせつな人を守るために、やらねばならない事もあると。挿し絵がとても雰囲気に合っています。
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ハンナ
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マイケル・モーパーゴが描く叔父フランシス・カマルツの伝記。良心的兵役拒否者だったフランシスだったが、英国空軍に志願した俳優の弟ピーターが戦死したのをきっかけに、欧州中のレジスタンスと協力し軍事スパイとして活動した。90歳の誕生日を迎えたフランシスが過去を回想する形で物語が進み、また挿絵入りのYAなので読みやすいです。この前に読んだ「戦場のアリス」で物語上重要な出来事として描かれていた仏オラドゥール・シュル・グラヌの虐殺がここでも出てきて、おおっ!と思いました。巻末に登場人物の写真があるので重みが増します。
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せしる
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フランシス・カマルツという第二次世界大戦中の英軍特殊部隊にいた人が90才の誕生日を迎え、その時代を回想する形で物語は進む。マイケルモーパーゴによる脚色もあるが、非常に読みやすい。
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