形式:ライトノベル
出版社:SBクリエイティブ
形式:Kindle版ライトノベル
(続)とはいえ前巻の問題点であった書き分けや描写の分かりづらさは多少軽減されたものの健在であり、「死んだ妹が何の前触れもなく復活したことによる、主人公の心の葛藤」と「勇者二人による勇者力争奪戦」という二つの軸も噛み合わない。特に著者はどちらかというとシリアスに適性があるので、無理に入れ込んだ一巻路線の後者は不要だったかなと。もっとも、葛藤中にも関わらずコメディをしているジオというものを書いている節もあるので、必要経費な部分も否めないが。今回は全体を通してほぼシリアスだったのも路線的には正しい。(続)
(続)勇者の仲間だった者が二人連続で裏切っているのはどうかと思ったが、今回登場するジャミルも前巻から引き続き登場するユスティナも、最終的には以前よりもイリアとの関係性を進めた上で仲間になった。一方で人間とは明らかに異なる価値観を持つ敵対勢力の魔族及び魔王も、その底は知れない。なればいよいよ「勇者力争奪戦」というテーマが邪魔にすら思えてきたが、その代わりに物語の先を読みたくなるのだから、本当に何とも言えない読み心地の作品である。色々言ってはいるが、佳作か良作なのは間違い無いので、三巻をお待ちしております。
ブログ感想 http://blog.livedoor.jp/yamata14/archives/53349379.html
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