主人公の父はユダヤ人の子どもたちの国境越えの成功という村全体のミッションがきっかけとなり、以前のような心を取り戻していく。通常、ヒトラー政権の戦時下は悲惨なものが多いが、スペイン国境の山に囲まれた小さな村を舞台に羊飼い、チーズ、蜂蜜が登場しハイジのワンシーンを頭に思い浮かべたり、ユベールを村全体で大切にしているシーンや伍長が自分の故郷に似ているという理由でこの村の人を大切にするという描写などの心温まるシーンのお陰でいわゆる戦争ものを読み終わった時とは違う読了感を味わった。
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