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日中の「戦後」とは何であったか-戦後処理、友好と離反、歴史の記憶 (単行本)

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Satsuki
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日中研究者の論文集で、対象は戦後から92年まで。69年又は72年から92年までを日中関係の黄金期とする見方は概ね共通だ。編者波多野は、92年天皇訪中時の「お言葉」を戦争の時代を乗り越えた瞬間とし、同時に中国が「大国化」の道を歩み日中が揺れ動く起点とする。編者中村は、日中間では戦後をめぐる対話こそが実は最も難しいと述べる。しかし本書の範囲では、違いはあれ、大枠ではそれほど差異は感じない。ただし中国側論者は中国政府の批判は避けるとか、天安門事件は「政治的事件」「騒動」とさらっと流すとか、そういった点は感じた。
0255文字
さとうしん
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日中戦争が終結した1945年から天皇訪中の1992年までの日中関係に関する論集。この時期は日中関係の「黄金期」を含む。戦後処理、人の移動、歴史記憶などのテーマについて日中双方の研究者が寄稿するという構成。日中国交正常化と平和友好条約、そして天皇訪中の際の「お言葉」が、本来は日中和解の起点であったはずが、日本側が終点として扱ったという指摘が印象的。そして当たり前のことながら、日中関係と言っても台湾・米国・ソ連といった他国との関わり抜きにしては論じられないということを認識させられた。
0255文字
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