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著作権は文化を発展させるのか: 人権と文化コモンズ

感想・レビュー
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KakeruA
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とてもおもしろかった。改変を重ねすぎて複雑すぎる著作権の背景を解きほぐしながら、権利がどこにあるのか所在を探る。人権的な著作権の扱いを批判しながら、誰もが創造に参加し、集合として文化が生まれ、搾取されない構造が生まれるフェアカルチャーにこそ、文化の発展が見られると本書は主張する。DAOや脱中央集権的なプラットフォームが求められる今、この視点は非常に示唆的だ。つくる/直す権利とともに、生計手段として行為にどのような対価が支払われるべきか考えてみたい。
0255文字
K
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(021.2)著作権の保護というとどうしてもユーザーには不利になると常々感じてきた。囲い込み(志賀直哉)ではなく「思わぬ場所に自分の詩が」(室生犀星)のほうが器がでかく私は好ましい。ジブリの事例も記憶にある。著作権法が難解で実効力がないのは、ネット上に自由に著作物を上げている大勢の人たちの意識が素地にあるし、それを正す気もない著作者(群)のたまものだと思う。この本にはオープンアクセスがいかに文化に寄与したか書いてあるが、著作権者とユーザーの落としどころを見つけることがまず重要だということはわかる。
0255文字
脚立猫
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参考にはなるけど議論ができない本かも。5章が特に手広すぎてよくわからない。2・6章の話は実例・学問的解釈・法令の矛盾をとらえてて比較的参考にはなりそう。
0255文字
nobuharuobinata
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作品はそれにふれた者の体内(脳内)に取り込まれて次の作品を生み出している。本書はこうした一連の過程における作品にふれた者の権利に焦点をあてたもの。著作権を人権とする見解を批判しつつ、作品利用権を人権とする視点を展開しようとしている。同著者の『〈海賊版〉の思想』(みすず書房)と同様に「海賊版」(広義、法令違反のない模造等も含む)が文化の発展に仕えた様子も描かれている。
0255文字
takao
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ふむ
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わんわん!
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著作権を論じる上で、まず「文化」とは何であるかと言う議論に多くを割き、著者が『日本の著作権はなぜこんなに厳しいのか』や『日本の著作権はなぜもっと厳しくなるのか』で提起した著作権法の問題点についての更なる展開はあまりなかった。
0255文字
人生ゴルディアス
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本書タイトルは『著作権は文化を発展させるのか』であるが、「では文化とは何だ?」「発展とは?」とくる。また、著作権をユーザーの側から考える最近の潮流を汲んだもの。けれど米国西海岸系にありがちな理想論アナーキストではなくて、問題提起であるときちんと言明するので、バランスが取れていると感じたし、読んでて独善的な嫌な感じはしない。著作権はそもそも広まらないと商売にならないコンテンツを制限する、という矛盾をはらんでいるので、正解はきっと永遠にないが、その時代ごとに議論することを放棄してはならないのだろうと強く感じた
人生ゴルディアス

有料学術論文について紹介されてたが、やっぱりそれだけは議論の余地なくクソだよなと実感する。しかも著者に利益配分されないことにも驚く。

09/24 19:45
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