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情報なき国家の悲劇 大本営参謀の情報戦記 (文春文庫 ほ 7-1)

感想・レビュー
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まつげ
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色々と考えさせられることはあるが1番印象に残ったのは、『戦略の負けは戦術や戦闘では取り返せない』という至言である。これはアメリカが制空圏と圧倒的鉄量と飛石作戦で日本を追い詰めていったのに対して、日本は精神力勝負の歩兵戦略で挑み、補給もたたれてなすすべが無く、負けに負けたということである。いかに1人1人の士気が高くても、そもそもの戦略で負けていたら、戦いは負けるのだ。これはなにも戦争に限った話ではない。自分の日常生活においてもあてはまる。戦術や戦闘を頑張る前に、戦略は妥当なのか。戦略上勝機はあるのか。
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Jiro
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いかに日本軍が情報を軽視していたかを実体験に基づき書かれている本 現代にも応用ができる視点あり
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KN
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再読…「情報教育が軽視されていた結果〜日本軍の守備隊の前にある日突如として米軍の大艦隊が現われたり、大本営の予測とは違って敵軍の上陸が急に始まったり、想像を絶する火力を見舞われたりして、多くの将兵が玉砕」「ジャングルの海の中の孤島で、彼らの前に立ちはだかったのはただ飢餓と熱帯病〜実に90%の兵士が無惨にも命を落してしまった」途中で指揮を投げ出した若き奥の院の参謀達に「軍紀も勅諭も戦陣訓も、百万遍の精神訓話も飢の前には全然無価値であった」と述懐した第一線の将軍の声は届かず 服部は戦後も気炎をあげていた、酷い
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nabebe
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太平洋戦争の最中最前線で情報参謀をしていた堀の話。米軍の上陸日をあてたり戦果の誤りを見抜いたり。日本軍にこんな強者がいたなんて..と感心した。日本軍の戦果が間違ってる件、わざと嘘流してると思ってたら航空部隊がいい加減な報告してるからだったのか戦果確認機も出せず…なるほど。米軍の鉄量との差がやはり印象的だった。点ではなく面か。そんな鉄量の差があるなか日本は情報を軽視しばたばた玉砕していく。はっきりとした情報がつかめないなか国運を左右するギリギリの判断をしていく。強いなあ
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こくう
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暗号がやられているのでは?/ 信用できる成果か?/ 情報こそ最高の戦力/ 兎の戦力は、あの速い脚であるのか、あの大きな耳であるのか?/
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Garfield
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Kindle + Audible 太平洋戦争の軍部を振り返り敗因分析をし、日本人の性向を明らかにした名著に「失敗の本質」があるが、本書はそれに劣らない名著。「失敗の本質」が分析自体を目的に記されているのに対し、本書は旧陸軍の情報参謀であった著者が情報の世界に放り込まれてからを、自衛隊の情報部門時代も含めて述懐する形。個人的気づきとして大きかったのは、参謀にも作戦参謀と情報参謀があり、戦中の軍では前者が圧倒的な地位を占め、両者の交流は皆無であった点。情報は軽視され、精神論が幅を利かせる筈だ。 ★★★★★★☆
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ひつじ
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面白い。米軍のルソン島上陸の予測や、制空権喪失下にレイテへの"抜け道"を見つけて味方を送り届けるエピソードは 小説もかくやと思わせる。読みやすく抑制きいた文章からは、著者が職務に忠実で弁えのある人物だったことがよくわかるが、"椅子の権力を自分の能力だと思い違いしている"軍官僚が少なからずいたこともよくわかる。著者の意に反して台湾沖航空戦の"大戦果"が鵜呑みにされ、既定の作戦がレイテへとひっくり返っていくさまは、仏印進駐といい、近視眼的で願望の入り混じった情勢判断が膏肓の病と化していたのを感じさせてくれる。
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ジョルジョ
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日本軍敗因の5つ、この反省は、いかされていない。現在の社会でも、精神主義が誇張されている。また、情報が、国家、企業にとって、すべてだと痛感する。この本を、社会に出る前に、ぜひ、読んでほしい。
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rineoskiss
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情報と作戦の組織連携ができていないことの悲劇を当事者視点で描いている。戦後の西独駐在武官でのエピソード等、防衛庁自衛隊時代の雰囲気が感じられるところもあった。
0255文字
ばんぶー
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大本営参謀の情報戦記
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ちりとてhello
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表紙がちょっと違うけど、内容は一緒だと思う。初め、タイトルから堅苦しくて読みづらいものかと思ったが、意外と興味を持って読み通せた。戦争中、誤った上の指示で犬死した日本人のなんと多かったことか。食料も弾薬も応援の部隊も来ない中、精神論だけで突き進めとはとんでもない。知識も知恵もあった人がいたのに、それを活用することなく思い込みだけで迷走したことが悔やまれる。アメリカの分析は確かに的を射ている。日本は、都合の悪かったことをなかったことにするのではなく、反省して今後に生かすべきだ。
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ナブ・アヘ・エリバ
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この本が上梓されたのが、1989年。すでに情報という文字を使えば、人が飛びつくような時代が到来してしまったとまえがきに書かれている。情報をX、Instagramに置き換えると今でも通用しそうである。これだけではなく、参考になるところがたくさんあり、もっと知ってもらいたい一冊。 作戦参謀、陸上自衛隊、郷里の西吉野村の村長などを経験しながらも、奢ることなく自身の失敗やエピソードを散りばめられており、堀栄三氏という人間を知ることもできる。
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がくと
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最後にまとまってた米軍による日本の分析がザ・ジャパンって感じだった。インテリジェンス史の書籍などで認識はしてたものの、戦後になっても情報は軽視されたままだったことには愕然。日露戦争のときはうまくやれてたはずなのに、なんで大戦のときやそれ以降はうまく情報活用できなかったんだろう
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けっと
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情報(又は予測)をより確かにするには地道で幅広い統計作業と分類、そして数字による整理が必要だと改めて思いました。著者はよく「二線三線の情報の交叉点」を見出して重要な判断をしたと記しています。このように幅広い情報収集と整理を積み重ねたからこそ、著者は米軍の上陸地点や時期を的確に予測できたのだと思います(その予測精度から「マッカーサー参謀」という渾名されていたという話は思わず笑ってしまいました)。本書は情報収集・整理が戦略上いかに重要であるかを、豊富で具体的な事例と共に解説しており、大変説得力があります。
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piro5
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完全に咀嚼しきれていないが(情報量が多すぎる)、日本軍が情報を軽視し、精神論で突き進んだということが理解できた。第2次世界大戦の開戦時に米国が行った日系人の強制収容が米国内のスパイ網を破壊するための行動だったとは。。!
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tharaud
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その分析と予測の正確さから「マッカーサーの参謀」と呼ばれた旧陸軍の情報参謀、堀栄三の回想録。戦後長らく口を閉ざしていた著者を保阪正康が説得して出版に繋がったという。旧日本軍の実態と反省を後世に残すという意味において非常に貴重な記録である。組織で働く者にとって参考になる部分も確かにあるが、山下奉文や土肥原賢治など戦犯とされた将官の人柄を示すいくつかのエピソードは、情報のプロである著者の口から語られるとなかなか考えさせられる。
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ken
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ペリリュー島や硫黄島、沖縄などで米軍を苦しめた戦術がどこから来たのか不思議でしたが、堀さんでしたか。
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わた
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「兎の戦力は速い足か?大きな耳か?」情報とは膨大な土砂の中から砂金を探し出したまにダイヤが出てはその真贋を疑うようなもの。兆候、仕草が手に入る仕組みを作りそれを精査し、しかし結局は半分は霧の中、3割は疑わしい状況で判断する。情報の円滑な連絡、情報軽視、制空権必要性の不認識、国力(鉄量)判断の誤り、精神主義が日本の敗因と米国に分析されている。
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みぢんこ
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名著。戦時が舞台ではあるが、歴史物としてではなく、人一人が溢れるあるいは微かな情報に接した時、これを扱うに際しての指針として、今の社会状況下でも全く色褪せない内容。自分では最早どうする事もできない後退局面の情勢に投げ込まれながらも、それ自体に安易に理由を求めることなく、情報が不完全な中での予測や結果に対し、ただただ職人として客観視することを自分に課すことの凄さ。
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夢仙人
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日本は太平洋戦争から何も学んでいない❗️
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曲月斎
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情報参謀に登用された筆者が、分析を身に付ける話が前段。米軍の飛び石作戦の中、戦闘を分析、1945年には原爆投下に携わった飛行隊に気付くものの、任務を見切れなかった悔悟が書かれる。情報戦は公開情報と分析から対応策を立てることこそ本線。糧秣の缶詰会社、キニーネを製造する製薬会社の株価に「仕草」を観たり、丹念な無線交信の履歴の分析だったり。中で「鉄量に対抗するのは鉄量」という戦訓ばかりは真理だけど旧軍では生かせる筈もなく……。本書は1人称が「堀」と名で書かれる。自身を客体化する為だそうだ。不思議な効果を生む。
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くいっく
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70年前のデータ分析事例集。計算機環境が皆無でタスクのシビア度と責任が無限倍(当社比)である事を除けば大体我々と同じ。つまりホクソエムのデータ分析失敗事例集と同じジャンルの本であり、失敗の原因は大抵分析そのもの以外の所にある。 職人の勘の実態はそれまでに集めたデータで構築された確率分布的なものだとすると(そして僕もそう思うけど)、LLMがこのまま進化していった先に情報職人のお仕事はどれだけ残るのかと思った。 後、情報参謀の概念を習得。OODAでいうとODにそれぞれ情報参謀と作戦参謀が関与するイメージ。
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Rrr
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太平洋戦争において、情報戦に関して素人であった著書が、情報参謀として成長していく過程が描かれた回顧録的な内容。各戦場において、旧日本軍の作戦参謀たちが、情報を軽視して、いかに稚拙な作戦を立てていたかが、戦局が進むにつれて、如実に現れていく。本書もそうだが、こう言う系統の本を読むたびに、旧日本軍の戦略的思考の欠如と、作戦レベルでの情報収集の甘さなど、現代に生きる自分達にも活かせる反省点が詰まっていると感じる。
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イプシロン
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アジア太平洋戦争期で日本軍が情報を軽視した実例をもとに、情報を扱うとはいかなることかを語っている著作。単なる机上の理論ではなく、著者の体験が基となっているだけに非常に説得力があった。「情報は力である」。何をするにあたっても、的確に情報を得ていなければ物事は上手く運ばない、ということが明瞭に読み取れる良書。情報を扱ううえでの大原則を要約すると、①専門性や特殊性に惑わされず、総合観をもって普遍的な本質を見抜くこと。②情報は必ずクロスチェックすること。③情報を扱うときは極力感情を排することとなるが、こうした
イプシロン

また、著者の弁で非常に興味深かったのは、日本語は暗号化に向いていない言語だという指摘(同音異義語がありすぎて暗号解読に時間がかかった実例)や、弱小国は力に頼るのではなく情報に敏感なことで、生き残るしかないという「兎の耳」セオリー、情報は出来れば国家規模で収集するべきであるという提言と中途半端な実例としての「内閣情報調査室(JCIA)」の実例など、現代でも十分に通用する面が多々あり、情報に興味のある向きなら一読して損はない良書と断言できる。特にJCIAあたりの話はまさに現代のプロパガンダを含む情報戦争の

06/16 09:05
イプシロン

基盤になっていることだからだ。アメリカではFBI,CIA,そして様々なシンクタンクが連携して情報を共有しているのだが、日本は相変わらず縄張り根性と縦割り主義で情報を独占したり隠蔽する体質にあるという点など、日本の情弱ぶりを思わされるからだ。

06/16 09:10
4件のコメントを全て見る
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てつのすけ
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太平洋戦争で、情報の重要度を認識したであろうが、未だに、情報が軽視されているように感じる。「歴史は繰り返す」という言葉があり、過去から学ぶことが重要なのだが、日本人は苦手なのだろうか?
0255文字
トランスフォーマービクトリー
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ネタバレかつて情報というものに重きを置かず、如何に軽視されてきたか、これが伺い知り得る類稀な書籍。通常、状況の特質を踏まえて任務地位役割を案出し、地域的特性を見積もる。敵はその地域で如何に行動するかを列挙した後、初めてその敵に勝ち得る作戦の候補を列挙する。作戦を巻く場合は通常この手順を辿る。しかし、敵の見積は「情報参謀はこんなことやってますよ」といった活動の一つとしか捉えず、反映されることはなかった。これでは米にも負けるべくして負けますよね。未だ日本は情報に疎い傾向を指摘される昨今、情報の重要性を学べる必殺の一冊
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タカバル
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ネタバレ如何に旧日本軍において情報が軽視されていたのか、情報戦の優位なしに戦いを有利に進められるはずがない。現場の事実を、時期を逸しず報告する重要性を感じた。先の大戦の教訓は現代日本に生かされているのだろうか。
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豆野菜サラダ
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ネタバレ現代に置き換えれば、ロシアのウクライナ侵攻を予測できたか?といったはなし。縦割りで連携がとれていない行政のはなし。歴史は今に続いている
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あったろう
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太平洋戦争当時の大本営に於けるインテリジェンスを取り上げた作品。日本軍の情報軽視は有名だが、一方で暗号解読や防諜はかなりのレベルであったことが近時指摘されている。 得意の一点豪華主義ということだが、一番の驚き は著者が2.26事件時の第一師団長だった堀丈夫氏の息子であること。本書中、山下将軍を高評価するくだりがあるが皇道派の流れがこういうところにもあらわれているのだろうか。
0255文字
tuppo
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勘と胆/情報の職人にはそんな空気が堪えられなくなった。シビリアンコントロールの壁の中の情報空間で真実を述べずに事勿れで生きていくような器用さを職人は持ちえなかった。堀は翌年3月の人事異動期に退職を申し出た。
0255文字
bookpig02
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オーディブルと本で読了。 太平洋戦争での敗戦は、日本軍の情報に対する感度の低さにあったことを裏付ける、元日本軍情報参謀の手記。 戦史は何度か読んだことがあるが、戦争に従事した者の体験記は読んだことがなかったので筆者の観点が新鮮だった。太平洋戦争の現場について学ぶことができる一冊。
きつつき

善戦した日本陸軍の智慧が垣間見える好著です。作戦全般への情報の活かし方が学べる。いまの自衛隊には情報参謀は居るのだろうか

11/28 13:30
0255文字
尼西基馬大意
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戦争当事者による、情報面から見た『失敗の本質』であり、まさしく「そこまでは分かっていたのに、あと一歩及ばなかった」という内容に満ちている。それは情報というよりも、微かな兆候をもとに、大掛かりに組み立てられた未来予想図とも呼ぶべきもので、それは大いに数学的な思考と、非情なまでの冷徹な眼差しが必要とされるようだ。筆者の「どうしてアリゾナと分かったか?」という問いは、何事も疑ってかかるときのキーワードとして、永く後世に伝えられるべきであろう。
きつつき

失敗の本質を突くのは、なかなか容易なことではないが現象がマイナスの為原因を導くのに事欠かないだろう。良い面を読み取る努力を怠らないようにしたい。わが自衛隊には情報参謀はいるのだろうか

11/28 13:31
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ken1
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貴重な一冊。
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yasuhitoakita
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6読目。立ち返ると発見がある。
0255文字
Roy
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太平洋戦争で情報参謀として様々な予測を的中させてきた堀さんの本 情報と言う観点から日本軍と米軍の違い、どういう風に情報が取り扱われていたのかがわかる これは現代の企業においても同様のことが言えると思うとても示唆に飛んでいる本
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たみー
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マッカーサーの参謀と呼ばれた日本の情報参謀が第二次世界大戦を情報の観点から振り返る。敵は何を考えているのか?という問いに対して、どんなアプローチで推測したか、どう考えるのか、書かれていて、いろいろ解析することがある立場として考えさせられるものがあった。
0255文字
井野 雄介
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太平洋戦争は、多くの日本人にとって、今なお暗い影を落としている。そのさなか、米軍の作戦行動予測を的中させ続けた情報担当の参謀がいた。この本の著者の堀栄三氏である。 堀氏は、「様々な情報を入手し、徹底的に多方面から分析する」「公開情報に頼りきらず、相手がふと漏らしてしまう発言、あるいは兆候も考慮に入れる」「感情を排して分析する」と言った基本に則って米軍の作戦を読み切り、その対処法を記した冊子を配ってある程度の効果をあげた。 その考え方は、現在のビジネス・組織運営にも大いに参考になるはずである。
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このこねこ@年間500冊の乱読家
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⭐⭐⭐ 情報軽視の日本軍。 そんな中、米軍の進行地点や時期、兵力などをピタリと当て、戦後アメリカから、「スパイによって米軍の情報が漏れていたのではないか」と疑わせた男の物語。 いつの時代においても、情報の重要性は甚だしく大きいことを再認識しました。
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わーど
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ネタバレ情報はそのまま鵜呑みにするのではなく、様々な情報から2線も3線も検討を重ねて実態を見ていく必要がある。 思い込みって、便利な機能でありつつ、一番リスキーと感じた。
0255文字
たね
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こんなに杜撰な情報伝達だったのかと驚くことだらけだった。内部の人の手記は初めて読んだので、どうにもならない現実を受け止めたうえで、現場はどうにかしようとしてたことがわかり、今も昔も現場を大切にできないことをしみじみと感じてしまった。最後の「精神主義の誇張」は令和の今でも特に学校現場では感じる。どうやったらこの精神主義がなくなるのか。
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情報なき国家の悲劇 大本営参謀の情報戦記 (文春文庫 ほ 7-1)評価79感想・レビュー304