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死闘の駆逐艦 (文庫版新戦史シリーズ 34)

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くたくた
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WWⅡを3隻の駆逐艦で北海から地中海まで駆け回ったロジャー・P・ヒル艦長(英国海軍少佐)の本人による記録。極めて優秀かつたたき上げの駆逐艦乗り。艦長になるまでを大型艦で過ごすことが多かったが本人の夢は駆逐艦を指揮して戦うこと。念願どおり〈レドベリー〉〈グレンヴィル〉そして〈ジャーヴィス〉の艦長を歴任。従事した作戦はソ連向けPQ17、マルタ向け輸送船団、ビスケー湾のUボート掃討、カイロ会談にむかうチャーチル一向を載せた巡洋戦艦〈リナウン〉の護衛、そしてノルマンディー上陸作戦の援護など。PQ17については、
くたくた

書き記したいことが多々あったようだ。これらの作戦行動を日誌に基づき、分単位で丁寧に書き起こしている。精読の価値ある一冊。独の新兵器だった無線誘導滑空爆弾を初対面で飛行の癖を読んで操艦でかわし、海に叩き込んだのがすごい。一方で戦闘への従事が長引くにつれ戦争神経症で精神症状が悪化していく様子も克明に記録されている。最初の指揮官レドベリーは平均年齢22歳で、当時32歳の艦長は「年寄り」だった。大型駆逐艦のジャーヴィスは乗員220名ほど。これだけの能力と統率力を発揮できる人が平和な世の今どれだけいるだろうか。

12/16 00:14
くたくた

レヴューロングバージョンはこちら。→https://koko-yori-mybooks.blogspot.com/2020/10/0226.html 結構、ちから入ってます(笑)

12/16 00:15
0255文字
きりまん次ゃ郎
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著者は大戦中三隻の駆逐艦の艦長を歴任。PQ17船団の護衛、ペデスタル作戦への従事、ドイツ駆逐艦との夜戦、対潜水艦戦、アンツィオ、ノルマンディー上陸作戦と多彩な作戦に従事している。実戦運用直後のHs293と思われる攻撃を受けたり、カイロ会議に出席するチャーチルが乗艦中のレナウンを慌しく護衛したり、ジョン・ハーヴェイ号事件直後の港へと入港したりと重要な歴史の局面にも遭遇している。また、PTSDと思われる症状への苦しみも詳細に書いており、勇敢な人物でさえ戦争という緊張状況によって神経を蝕まれる姿が垣間見れた。
0255文字
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