形式:コミック
出版社:新潮社
体内から小鬼が出る話は『聊斎志異』にもあった。不老長生に夢中になっている男が座禅をしていると、耳の中でセミの羽音のように微かな声がする。…「会おうか」。それからというもの、座禅をするたびにその声が聞こえ、男はむしろ修行の進展だと考えうれしく思っていた。ところがある日、小さな声で「会おうか」と返事をしてみると、かさこそ、かさこそ、耳の中で音がして、何かが這い出してきた。それが小鬼だった。男はいったん気が狂い、また回復する、という奇妙な話。
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