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春にして君を離れ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

感想・レビュー
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ハッカうどん
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ネタバレ家族と離れ、家庭と離れ、沙漠に足止めされたジョーン・スカダモア……不意に唱えた詩の一節から、彼女は過去を見つめ直しはじめ、沙漠の茫洋によって自己を露わにされる。連想は過去を語り直し、彼女は悔いる。自己も他者も家庭という容器にはめ込み続けた自己満足……その数日は彼女をすっかり変えたようだった。だが、ひとの生は詩と沙漠によって変わらない。少なくとも彼女においては。彼女の想像はほ真実だろうが、真実に気付いた所で何? 彼女は変わらないようにする。変わったと思ったことを気の迷いとする……安寧は声を沈めて回る。哀切。
0255文字
宵野ゆめ
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ネタバレ再読の再読の再読に、なるのか? 酷い話である。自分にもジョーン的な部分は探せばなくはないだろう…いや彼女のような選択をしてしまう人生のシーンは少なくないのではないか? この物語にはたくさんの女性キャラが登場するが、自分に近いとしたら冒頭に出てきてジョーンに不穏なことを告げる親友か?あんなにつけつけ言わないか。だがヒロインより率直で親近感を感じる。 逆に好きになれなかったのはロドニー「まんざら夫の座に収まってるわけじゃない」ヒロインの旦那だ。 酷い話である。でもヒロインはその日常に自分から戻っていくのだ。
宵野ゆめ

いいねをすいません。。 クリスティーという作家が、冷徹な女神と思いますです。

01/15 17:02
0255文字
momo yama
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いつもとは違った環境にいれば、考えないようにしていた事、過去の事、自分や周囲の人の事を考え過ぎてしまう事はあります。自問自答して、思い悩んで、反省して苦しんでしまう。ただ元いた場所に戻って、会いたかった人に再会できて安心からか結局また元の自分に戻っている。ただそんな本人の思いや葛藤以上に、周囲の人の方がそんなジョーンの事を理解していて、寧ろ諦めに近い思いを抱いていたのかと勝手に想像してしまいます。アガサクリスティのミステリーとはまた違ったとても深く考えさせられる作品です。
0255文字
ゆびこ
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1日で読み終わった。 本屋のコーナーで立ち読みしてあとがきが鋭利で気になって購入。 こわい本だった。こういうのを自己愛というのか。ジョーンに似ているところがひとつもないと言えないなと思った。先生の忠告のシーンがお気に入り。
0255文字
るるじ
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ネタバレタイトルがステキなので購入。1944年の古い本だけど舞台は別として古さを感じさせなかった。自分の信念にとても忠実で周りが見えてないモンスター気質の人、いるな…。異国に留め置かれすることもなく自分を顧みるうちに真実に気づく。最愛の夫に謝罪すると決心したが結局…。住み慣れた環境に戻ると過酷な土地で感じたことが夢幻に思え楽な方に流れたところに共感してしまった。弱みや罪を認めるのはとてつもなく、怖い。後書きp329思ったことを伝えない方も悪い、とあったが、渦中にいるとそうも言ってられないわけで。。
0255文字
猫猫にゃんにゃんにゃん
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ネタバレ今年のラストは前から読もうと思っていたのに機会がなかったクリスティの名作。自分は良妻賢母と信じて疑わないジョーン。旅の途中足止めを食らっている数日間で家族や自分自身の事を考えていく。家族の事も何も見ず、独善的で支配的毒親のケがあるジョーン、いるよねこういう人ーっていう普遍的な人物造形はさすがクリスティ。今までの生き方を反省するも、まぁそんなに簡単に人は変われないよね。ジョーンにきちんと向き合わなかった夫もやや同罪かと思う。ラストの恐ろしさ。嫌いなタイプだがなんて可哀想なジョーン。
0255文字
雫
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こわいし哀しかった(解説通り)。模範生が陥る地獄という感じか。自分自身を顧みたり、でも結局全部の責任を一人で負うのは難しいから、と思ったり。誰かと関係を築くことの難しさとかけがえのなさを考えた。
0255文字
Hoshiduru
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ネタバレ作者が何を描こうとしているのか、に気づいてからは不穏ながらも下衆い好奇心によるドキドキが止まらなかった。徐々に、しかし自然と読者と乖離していく語りが見事。ラストの彼女は、過去ではなく、現実の家族と再会することでわざと「その枠」に収まることを決意したのではないか、というのが私の解釈。というか、私がジョーンなら、そうする。壊れたように見えるこの家族は、この歪さでバランスを保っているんだと気がついてしまったんじゃなかろうか。とても苦しくて哀しくて、他の家族と同じくジョーンも被害者。
0255文字
Umićhiō del Toro
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ネタバレ荒野に一人取り残され、そこで自己の真の姿を発見する。だが、自宅に戻ると、そのことをすっかり忘れ去り、元のエゴイスティックな人格に戻る。凄惨な孤独を内に秘めているが、それにまったく気づかない主人公。
0255文字
アイリス
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ネタバレ良妻賢母だと思ってたのは自分だけだったのかも…と自らを顧みる話。最終的に本人は変われず、夫視点の主人公を描いて締めるという容赦のない構成。 人間正しさだけでは生きていけない。運の悪さや心の弱さなどと折り合いを付けながら生きているのに、正しいことだけを言う人からは距離を置きたくなるよなと。 ラストのロドニーの言葉は愛情か復讐か。
0255文字
ハチコ
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ネタバレ上品ぶりつつすぐ人を見下す傲慢さ、なんでも都合よく解釈して結局周りが何も見えてない主婦ジョーンに疲れた読書だった。夫への心配は口先だけだし3人の子達が揃って母親に反発してるのに伝わってないのもしんどい。でも年齢を重ねると内省より自己弁護が強くなり変わることができなくなるのかな。こうはなりたくない、でも自分もこうなっていくのかもしれない、むしろすでに…?という怖さも感じた。
0255文字
ψ根無し草
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クリスティがこんな大人の本質を見抜いたような作品を書いていたとは、いや寧ろ彼女の経験に裏打ちされた作品なのかな。孤独で救いのない読後感。
0255文字
Alm1111
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ネタバレクリスティ、何という本を書いてしまったのか。これは並のミステリーより怖い本である。主人公ジョーンは何もかも完璧で誰よりも「立派な主婦」「立派な母」をこなしていると自負する女性。そんな彼女に突然訪れる非日常の空間。読む本も無い、連絡手段も無い、知り合いとていない砂漠という異界。極限状態に置かれたジョーンは、強烈な日ざしの下で真っ向から自己と対峙するのだが......しかし日常に戻れば......ああ怖い怖い。
0255文字
Emi
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ネタバレクリスティ、あんたは凄い!多分100年くらい前に書かれてるのに全く古臭くなくてそのまま今の話として読んでもおかしくない。栗本薫さんの解説通り、なんと恐くて哀しいお話なのか。誰もがジョーン的部分がないか省みてしまうし、きっと多かれ少なかれこんな夫婦は沢山いるんだろう。私もちゃんと向き合ってないところ多々あるし、きっと旦那もそうだろうな。せっかくの気づきも結局怯懦から流してしまうジョーンと諦めと哀れみでその妻を見るロドニー。苦しくなるわ〜 いやぁ傑作です。
PEKO

私も読んでみます!

12/05 21:10
Emi

PECOさんも❤ これは読んだ後の感想を語り合いたくなっちゃうのでぜひぜひ✨

12/06 06:44
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0255文字
ふじ
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たまに突然読みたくなるアガサ·クリスティー。今回は人が死ない作品。 イギリスのある母親ジョーンが帰国の際に、何もない異国の砂漠の地で一人取り残される。汽車も車も来ない中、何もやることがないため、自分や家族との関係を振り返る。今まで気づかなかった家族の気持ちや関係性を考える。 ジョーンは無自覚に良かれと思い込み相手のためを思い押し付けた行動を取る。 良かれと思って相手の気持ちを考えられない、自分は正しいと思い込むような人は現代社会にも居る。 それになかなか人は変わるのは難しい。
0255文字
とろやん
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ネタバレこれまで読んできたどの本よりも怖くつらかった。ジョーンのような人間に苦しめられた人もいるだろうし自分がジョーンかもと悩む人もいるだろう。ロドニーはここまでこじれる前に全力で子供たちをジョーンから守るべきだったのではと思わなくもないが、話の通じない人に出会った時のやり過ごすしかない絶望はわかるので彼だけを責めることもできない。そもそもジョーンのヤバさは女学校時代からの筋金入りだしね。誰にもある感情なのでジョーンの取った選択を笑ったり糾弾することもできない。すごいなと思うと同時に意地悪だなとも思う本。
0255文字
オダ
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1930年代、イギリスの弁護士の妻として何不自由ない中流階級家庭を育んできたよき妻でありよき母:ジョーンは末の娘のお見舞いの為にバグダッドへ行き、その帰り道、トラブルにより砂漠の宿泊所で足止めをくった事で気づきたくなかった認知との邂逅を果たす……。極々狭い自己の世界で自身を完璧であると自負して生きてきた人間が何もない土地で強制的に過去を省みる事で「私は、完璧ではなかった?」と数々の回想に襲われてアイデンティティの崩壊に直面する様は、読者に対しても自省を促す力を持っていた。今とても気持ちが悪い。
オダ

泣きたくても涙が出ないみたいな気持ちにさせられているが、兎にも角にもスカダモア家には俺が考える真の家族の絆があった。それはそのようにあれと努める事で形を成し、被害者意識が絆となり、自己愛の強さが加害性となる

11/25 22:47
オダ

泣きたくても涙が出ないみたいな気持ちにさせられているが、兎にも角にもスカダモア家には俺が考える真の家族の絆があった。それはそのようにあれと努める事で形を成し、被害者意識が絆となり、自己愛の強さが加害性となる

11/25 22:48
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0255文字
ABAKAHEMP
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ここには確かに謎がある。が、その謎は主人公であるジョーンの心のうちに突如沸き上がった疑念に端を発しており、異邦の地である中東で一人立ち往生しなければ生まれてこなかったものである。さらに謎を謎たらしめているのは本人自身でもある。周りの人には明白な事実を、認めることの恐怖から慎重に避け続けていた結果、見ないように蓋をしてきた真実。息子のトニーが「ときどきお母さんって、誰のこともぜんぜんわかっちゃいないって気がするんだ」と語っている通り、あるいはかつての恩師が指摘した「物事に皮相的な判断を加える」きらいがあり、
ABAKAHEMP

まるで法廷ドラマのような鬼気迫る弁舌の応酬。父親の出方がわからないエイブラルは予測のたてやすい母親の同席を求めるが、そこでロドニーが漏らした一言 - 「なるほど、怖いんだな」。ここから父の繰り出す論法が実に見事。若さゆえの短慮や一時の恋慕と詰られるなら跳ね返せたろうが、義務の不履行という自身が最も信をおく暗黙の契約を持ち出されたため、手も足も出ない。

11/25 21:40
ABAKAHEMP

相手の弱みを的確に攻めるというのは一流の弁護士の所作。ロドニーは心のなかで、自分は弁護士に向いてないし、農夫として生きたかったと思っているだろうが、ジョーン同様、そう頑なに信じ続けているだけで、いちばんこの仕事が自分の得意とするところだろうこともよくわかっている。人間は、好きなことより得意なことを天職とした方がいい。また、人間は強い部分で勝つのではなく、弱い部分で負けるのである。こうしてみると、これが真相だと何枚も剥がした先にもまだ、続きがあるような気がしてならない。

11/25 21:45
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0255文字
Kenji Misaki
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ネタバレバグダッドの娘夫婦の所からロンドンに戻るジョーンは雨による鉄道の運休により砂漠の真ん中の鉄道駅の宿泊所です足止めを食い時間を持て余す中、これまでの自分の幸せな家庭生活を回想する。 ミステリーと思って読んでいたら心理サスペンスでした。(^^;) 長女エイヴラルの不倫について対峙するロドニーとエイヴラルのやり取りがスリリングでした。 ジョーンの幸せな人生が蜃気楼のような幻となって行くジョーンの心理過程に読んでいてこちらも不安にさせらる。 ジョーンの最後の下した判断と「ひとりぼっちのリトル・ジョーン」が哀しい。
0255文字
キャロル
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ネタバレ読んでからずっと自分と向き合うことを考えている 人と向き合うことより自分と向き合うことの方が難しい気がする 人と向き合うことより優先順位を低くしている気がする 人のことを考える方が自分のことを考えるより楽で、自分の愚かさやすべきだったことを考えずにすむから そして無意識的に避けたり、なかったことにしようとすることがある ジョーンのように
キャロル

今はスマホがあり、充電ができないとか、wifiがないとかの状況じゃないとジョーンのような状況に身を置くことがない スマホがあればいくらでも自分のことを考えずにすむ

11/24 19:32
0255文字
negligibleO
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ネタバレミステリの女王が書いたミステリじゃない本と聞いていたが読み始めてみると最初に提示された謎についてのヒントを集めながら答えを推理し最後に別視点から真相を読者に教えてくれるという構成で、やはりミステリだったではないか!と思った。各々、誰が何を考えていたのかの答えは全て本文中に書いてあるようでいて、やはり汲み取りきれなかった部分も多く、読んだ事のある人に会えたらぜひ感想と解釈を語り合いたい。
0255文字
まみー
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★私には合わなかった 読了せずに終了 次の本にいってみよう~!
0255文字
いち
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ネタバレ自分のみたいように世界をみて何が悪い?と思うけど、端々に不穏が隠れていてそれが繋がったときの恐ろしさよ、、、わたしも同じ立場だったら「やっと帰ってきましたのよ」とそのままやり過ごしそう。長年の蓄積を変える勇気はないかもしれない。どっちが幸せなのかぐるぐる考えてしまった。
0255文字
なし
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誰にでも起こり得るありふれた悲劇の書であり、自省自戒の書である。「フルタイムの大仕事なんだわ」というレスリーの言葉が、なぜだかひどく印象に残っている。
0255文字
わんだら
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異国に数日いた程度では回心など起こらない。「神の聖者にはそれができたのでしょうけどね」という終盤で列車で出会った女性の言う通りなのではないか。けっして悪意とまでは言えない日々の積み重ねに、束の間の経験は埋没してしまう。人はそんなに簡単には変わらない。そして、変わらないからと諦めて「君がそれに気づかずにすむように」と、ひとりごちるある種の傲慢さも、誰がそれを責めることができようか。多くの人は皆、何かの諦めを忘れたふりをして、日常をやりすごすを良しとしているのではなかろうか。
0255文字
サトザクラ
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ネタバレアガサクリスティやっぱり面白いなー。推理小説じゃないけど、どんどん引き込まれていった。そしてジョーンの愚かさに、自分もそうなってやしないか恐ろしくなった。レスリーのような人になりたいなあ。
0255文字
キー
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ネタバレ母が子供たちに嫌われている理由は何となく想像つくが、なぜ父はここまで慕われているのか?本編を読んだだけでは夫良い人だなと思っていたがあとがきを読み確かに感じ悪い部分もあるなと思い直した。結局転職せずに大成功しているわけでもあるし…。
0255文字
zoumurasan
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ネタバレ読んだ方が良い本と聞いて縁があったので読んだ。遠くに住む娘の急病に駆けつけた帰りに女学校時代の同級生に再会、その時の会話をきっかけに天候不順で足止めされた砂漠で自分自身の心の旅に出る。今までうすうす気づいていたのに見たくないからと見ようとしなかった夫や子供達の事へ向き合い彼女なりの真実へと辿り着く。新しい自分になるのかと思いきや家に帰ったら自分の心に負けて元の彼女に戻ってしまう。解説で哀しい話とあるけどもこういう家族の態度もある種の愛なのでは無いかな、必ず人は相手の事を全て分かってる必要もないと思うので。
zoumurasan

ただ夫のロドニーは鼻につく人ではある、実際に愛したのは別の女だったんだ、とかいつか誰かに話しそう。そんな事より奥さんを見たらと思うよね。とても良い妻で満足している割に軽んじ過ぎているとは感じた。そこがいいから結婚状態を維持してるのかもしれんけど。

11/09 03:02
0255文字
おもち
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ネタバレ殺人事件は無いのにずっと背筋がぞわぞわする。
0255文字
不璽王
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傑作。気の迷いから自省してしまった婦人が故郷に戻って正気を取り戻す話。ごまかし上手な自分の心に対して名探偵になれたって、それが一体なんになるのだ
0255文字
jjj
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ネタバレ本作はさながら主人公の真なる自己と出会うための冒険譚.過去の回想によって彼女の人間性が,周囲との関係性により浮き彫りになっていく.物語の殆どは彼女の精神世界の話であるにもかかわらず,彼女の人間性に対する解像度が上がっていく様は非常に読み応えを感じさせた.本作を読んで,自己を顧みた,もしくは身近な誰かを連想させた人は少なくないのではないだろうか(私もその一人である).きっと本作を読み返すたびに新たな出会いを経験する,そう思わせる人生のバイブル的名作であると感じた.
jjj

また本作は,読む人に依っては家庭崩壊を招きかねないほどの力を持つと感じられた.人に勧める際には注意が必要と思われる.

11/04 15:28
0255文字
omi
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いつのまにか、母を重ねていた。そして、母がそうなら自分もそうなる(なっている?)のではないかという恐怖。
0255文字
海猫兄弟
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ネタバレ嫌悪感の強いタイトルに長い間読む事を避けて来た作品。読み終えて想像以上に感じ悪かった。これは白昼の悪夢だね。真上から照りつける太陽、地平線を越えて広がる砂漠で道に迷ったジョーンが、あのまま干からびて砂に埋もれてしまえばハッピーエンドになったのに、とさえ思った。大事な決断ができないロドニーのヘタレっぷりにもイライラさせられるが、常に物事の中心にいなければ気がすまないジョーンのような人間に捕まったら終わりだ。春という文字からは青春を連想するが、若き二人の結婚は同時に別れの始まりでもあり二度と交わることはない。
0255文字
ター
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ネタバレ探偵ものじゃないと知ってれば...短絡直情的なマダムが、これまで家族に対して良かれと思ってやってきたことを一人振り返る話。こういう思い込みが激しくて押しつけがましい人っているよね、不愉快だなと読み進めていたが、ジョーンがやっていること自体は良妻の鑑。人の話を聞かないだけでこんなイラつくものなのか。で結局家族みんなそういうこと考えていて、まぁそりゃね笑。個人的にはロドニーのドライさを好ましく思っていたが、いろんな人の感想を見て確かに寂しい人かもと思い直した。ジョーンも結局変わらなかったし、嫌~な終わり笑
0255文字
itokoi
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栗本薫の解説を読むまで恐ろしい話だ〜としか思ってなかったから、ロドニーがジョーンと向き合わなかった罪について考えなかったからドキリとした
0255文字
謡子
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家人に勧められて手を出したもののとにかくしょっぱなから視点人物が苦手すぎて短篇なのに半年もかかった。砂漠越えてからはガンガン行こうぜで読了できてよかった。ほんとうによかった。本文中いかにもイギリス人的と揶揄しているけど、ほんとにそうならイギリス人を嫌いになりそうだ。ストーリとしてはさすがにおもしろかったけど、好きではない。割れ鍋とじ蓋家族。もし殺人事件だったら誰が誰に殺されたろって考えてけっこう陰鬱な気持ちになったので殺人事件じゃなくてよかった。よかったさがし。
0255文字
me
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ネタバレ 誰も死なない、ほとんど情景も変わらず、一人の女性が、砂漠で、自問自答。そして過去を回想する中で、自分の中の真実を見つけるというお話。 私自身も、過去に自分の過去や性格、考え方や価値観について深く掘り下げて苦しんだ時期があって、それがあって今の自分がある。 自分の中で正しいと思っている世界と自分の外にいる人たちの世界の隔たりを主人公の回想と自問自答で私も一緒に体感した。 後半は特に怒涛の展開で一気に読み進めてしまったけどとても鬱々とした気分になった。 改めて今の自分を生き方をたちかえるきっかけになった。
0255文字
あずき
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ネタバレ事件が起きるわけではない。しかし静かに人生の答え合わせが忍び寄ってくる。直視できないことを誰が責められようか?「毒親」の言葉が頭に浮かんだ。
0255文字
湯椿
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ネタバレジョーンはせっかく自分の善良でないところ、自己満足で他人を顧みない欠点に気がついたとしても、ひとたび日常に戻ればなかったことにしてしまう弱さがリアルで悲しかった。ただ、正直なところ夫も子供達も自分の責任を妻や母に転嫁しているだけの気もしなくもない。特に夫ロドニーは、愛のない夫婦生活を自分の意思で選択し継続しているのに、妻を孤独にして被害者ぶってるとしか思わない。ジョーンを自分ではなく他の誰かに投影した時点でロドニーと同じだと思う。少なくもジェーンはロドニーを愛せてないけど愛していた。
0255文字
KAWAZOI
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タチの悪いとか、趣味が悪いと思ってしまうな。露悪的。でもなんか現実と向き合うっていう意味ではよかった。言語化の権化。
0255文字
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