読書メーター KADOKAWA Group

読書マラソンをしてみよう!

文学を読む意義について考える
トピック

Merlin
2016/06/03 23:01

このトピックのコメント
4

データの取得中にエラーが発生しました
このトピックのコメントはありません
Merlin
新着

教養は現代の「生きる力」として論じられる傾向にある。しかしその議論は拡散している。
 古代ローマに起源を持つ教養理念は、広がりを持った知を身につけることによって心を耕し養う、すなわち精神を耕すことであった。しかし現代の情報、消費社会においては知と人間形成の崩壊を招いている。
 日本独自の教養は勤勉や克己による人格向上を説く明治末期の修養のなかにみてとれる。しかしこれを戦前のエリート主義と批判し、戦後のアメリカからの一般教育思想を受容するかたちで展開することとなった。これらの変容過程は、哲学・歴史・文学などの西欧の人文学の読書を通して人格の完成をめざした大正教養主義から、戦後社会科学の読書によって特徴づけられるマルクス主義的教養主義、1970年代以降の大衆教養主義という一連の流れをとる。この過程において教養の持つ機能である、適応、超越、自省のうち環境への適合と実用や効率を重視する適応が肥大して、超越、自省を現代の教養は喪失することとなった。

Merlin
新着

【授業の概要と目的(何を学ぶか)】
「文学Ⅱ(映像表現と文学)」

「現代日本文学」を原作として映画化された作品の一部を観賞した上で、原作の小説を講読します。
2014年に劇場公開された以下の10作品のうち、6作品をとりあげる予定です(作品の配列は劇場公開日順)。

中島京子『小さいおうち』(山田洋次監督)
川上弘美『ニシノユキヒコの恋と冒険』(井口奈己監督)
桜庭一樹『赤×ピンク』(坂本浩一監督)
角野栄子『魔女の宅急便』(清水崇監督)
万城目学『偉大なる、しゅららぼん』(水落豊監督)
中田永一『百瀬、こっちを向いて。』(耶雲哉治監督)
桜庭一樹『私の男』(熊切和嘉監督)
辻村深月『太陽の坐る場所』(矢崎仁司監督)
三浦しをん『まほろ駅前狂騒曲』(大森立嗣監督)
角田光代『紙の月』(吉田大八監督)

*とりあげる作品や順番は変更される場合があります。

【到達目標】
現代小説を読み、作品の中からさまざまな要素を抽出し、分析することで、家族関係や社会システム、個人の生き方、性、死、人生、ジェンダー、歴史など、多様な問題について考える力を養います。映像表現と言語表現を比較対照することで、メディア固有の表現や相互接続性について学びます。

【授業の進め方と方法】
講義形式をとります。まず、映画作品の一部を観賞します。映画の解説を行ったのち、原作小説を読み、作品分析を行います。映像系メディアである映画と言語メディアである小説を比較検討することによって、情報提示や叙述や物語構成の違いなど、表現上の相違点を明らかにしていきます。履修者には、現代日本文学の多様な表現世界を感じとり、作品固有の表現の意味について深く考え、自分の言葉で批評してもらいたいと思います。小説を事前に読んでいなくても理解できる形で授業を進めていきますが、文庫本で入手可能な作品なので、事前に読んでおくことがベストです。
榎本のプロフィールや研究・評論活動は、サイト(http://enmt.jp)で確認できます。ツイッター(@enmt)での情報発信もしていますので、履修時の参考にしてください


Merlin
新着

文学を学ぶことの意味
1)文学は他者への共感を可能にする有効な(最良の)手段である。
子供の遊びと文学:文学は人間にとって本質的な活動
多様な差異の理解と普遍的な共感の獲得
他者の内面が透明に:共感を可能にする言語形式としてフィクション
2)文学は世界について知るための有効な(最良の)手段である。
国民国家の形成における文学の役割
世界文学=西洋文学の終焉
非西洋地域の文学をいかに読むか:シングル・ストーリーに陥る危険
3)文学は母語の感度を高める有効な(最良の)手段である。
美しい本は一種の外国語で書かれている(プルースト)
外国語と文学:外国語を学ぶことの重要性
文学は父語(論理の言語)と母語(感情の言語)とが結合したもの
2011/6/17 小野正嗣

Merlin
新着

1. 時間が節約できる:文学の読書は、一見時間の無駄のように思えます。しかし、文学に触れることで、何度も生まれ変われなければ実際には体験できないような、さまざまな感情や出来事を経験することができるのです。
2. 人として成長できる:文学を読むことで、他の人の観点から物事を見る機会が得られ、他人への共感力を高めることができます。
3. 孤独な気持ちを癒してくれる:作家は文学を通じて、私たちの本当の姿を見せてくれます。人間は誰しも少し変わったところがあるものですが「変なのは自分だけ」と思ってしまいがちです。文学を読むことで、私たちはみんな、少し変わっていて面白い存在なのだ、とわかるようになります。
4. 失敗を恐れなくなる:失敗をすることへの恐怖は、誰もが持っているものです。しかし、物語にでてくる人物の波瀾万丈な人生を読むことで、誰でも失敗することがあり、それは人生につきものだということがわかるのです。

全4件中 1-4 件を表示