どんな自己啓発書も「真摯に生きることの大切さ」を教えることはできない。どんな恋愛論も「裏切ることができないことが愛すること」であると教えることはできない。しかしこの『誰か』は「真摯に生きることの大切さ」「裏切ることができないことが愛すること」であると、そうしない(できない)ことの恐ろしさを経験していない読者に思い知らせることができる。
私たちは獣ではない。本能に任せた生き方は、相手の幸せばかりではなく、自分自身の幸せさえも奪ってしまうと。人を欺くということは、自分の心を破壊することにつながってしまうと。
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