バブル終焉の余波による中断から苦節6年?新・安積警部補シリーズとして『警視庁神南署』が誕生した。ベイエリア分署時代は、際立った特徴が乏しかった本シリーズも「不良債権を抱えた銀行と経済ヤクザの関係が引金になって事件が起こる」という設定や「少年が犯罪に走るのは、ちゃんと子供を躾けない大人の責任だ」という指摘など、社会小説的な側面を加え、物語が充実している。もちろん、安積と部下達の間にある不思議な信頼関係の描写や、安積と速水の間に繰り広げられる愉快な会話も健在だ!安積と本庁の相楽警部補との対立構造も続いている。
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