幣原外交は一応、米英協調路線とされています。これは、昭和5年の、ロンドン軍縮条約にわが国も参加したからです。
しかしながら、浜口雄幸首相の財政政策は、徹底した緊縮政策です。金解禁を実行するには、徹底した緊縮政策以外の選択肢はありません。それゆえ、浜口首相がロンドン条約に調印したのは、財政政策の面からなのです。もし調印しなければ、アメリカやイギリスを相手に、軍拡競争をしなければならず、そういう事態は絶対に避ける必要があったのです。
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