文春新書『高橋是清と井上準之助』を以前読んで、井上準之助が金解禁政策で大失敗し、いわゆる昭和恐慌を招いてしまった要因のひとつとして、彼の生い立ちに問題があった趣旨の言及がありました。私としては非常に気になっていたのですが、それ以上の情報はありませんでした。
昨日『男子の本懐』(城山三郎)を読んで、納得しました。井上の母は彼に非常に冷淡であって、井上を養子にやって大病を患っても、それほどの関心を示しませんでした。冷酷ともいえるほどです。やはりこの点は、井上準之助の人格形成に大きな影響を与えたのではないでしょうか。
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