血縁関係にない人同士が協力するのは、非常に不可解な面があります。進化生物学者のロバート・トリヴァースが互恵的利他主義を提唱して、ヒトが協力する理由を説明しましたが、最近の有力な仮説は、人間が地上で最も獰猛な動物だから、協力するようになったというものです。
獰猛な生き物ですから、戦争もしばしば起きましたが、メンバーが互いに協力する集団と、しない集団とでは、前者が戦争に勝つ可能性が高まります。メンバーが互いに協力しない集団は淘汰されてこの地上から消え去ったという訳です。