社会生物学の創始者で、「生物多様性」という言葉の造語者でもあるエドワード・ウィルソン(ハーバード大学名誉教授)の著作からの引用です。彼もまたアメリカの知識人にありがちなリベラル思想の持ち主ですが、ヒトの戦争について以下のように指摘しています。
戦争は往々にしてジェノサイドを伴うが、一部の社会の文化的産物と考えてはならない。あるいはまた、われわれの種の成熟とともに増す痛みがもたらす歴史の歪みでもない。戦争やジェノサイドは普遍的で永久になくならず、特定の時代や文化のものではなし。
引用は以上で終わりますが、「戦争放棄」などという言葉を軽々しく言ってはいけません。太平洋戦争の敗北直後の時期には、そういう言葉は輝いて見え、多くの人を魅了したかもしてませんが、空理空論に近いものがあったのです。
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