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日本近現代史研究会

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入江昭『日本の外交』(中公新書)より
トピック

辻貴之
2019/02/23 16:36

 ハーバード大学名誉教授の入江昭氏の『日本の外交』(中公新書・昭和41年初版)のp78に、大正時代になってから欧米協調主義の対極に位置する「アジア主義」が力を付けてきた背景が描かれていますので引用します。

 アジア主義的思想が一九一〇年代、つまり大正時代に入って多分に排他的(中略)「白閥打破」論的になっていったのは、一つには明治末期の東西文明融合論に対する反動であり、一つには大陸発展政策の正当化への努力を物語るものであった。両者に共通するものは、欧米諸国に対する強い不信感であり、逆に、西洋列強は日本を猜疑心をもって見ているに違いないという、二重の被害者意識であった。

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