同書から引用します
アジア主義は太平洋戦争前後に一つのクライマックスに達する。それまでは主として民間の理想主義者、あるいは右翼思想家のあいあでで唱えられていただけだった概念が、政府や軍部の指導的理念ともなり、アジア主義の名の下に大陸進出が続けられたのである。たとえば松岡洋右外相は「大東亜共栄圏」樹立を日本外交の根本任務とし、近衛文麿を首相とする内閣も、それに続く東条英機内閣も、同じ目標を国是として掲げた。松岡に言わせれば、これは建国以来の「伝統的大理想」でもあった。
以上です。「人は理想を語ると平気で社会を破壊するようになる」典型的な例です。
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