同書には、日本近代史の研究者としてメディアにもしばしば登場する筒井清忠氏の解説があります。p352から引用します。
「そして、それは「あまりにも内政に無関心」であったこともあり『軟弱外交』のレッテルを貼られ激しい批判にさらされることになった。ワシントン体制と呼ばれるものは中国の現状維持を目指したものだったが、中国の激しい対日態度に対する幣原の総じて『おとなしい外交』は、日本国内のナショナリズムをマグマのように蓄積させ、それが爆発したのが満州事変時の日本の社会意識なのだ。」
満州事変は幣原外交が引き起こしたといっても過言ではありませせん。
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