彼らは、立憲を論じながら、同時に、英気を奮い立たせるための征韓を論じているのです。武士の特権を次々に廃止してやまなかった政府を、後ろ向きの気持ちから批判しているのではなく、人民のために立憲を要求し、一方では英気を喚起するための対外戦争を要求していたといえるでしょう。
国家の元気を回復するために
ここでわたくしたちは、日本近代の一つの特徴であるといえる、「内にデモクラシー、外に帝国主義」といわれるものの一つの源流をみることができるのではないでしょうか。
引用は以上です。戦前もまた、立憲主義を唱える人々の言動は不可解なものがあったのです。
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