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日本近現代史研究会

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長谷川毅『暗闘』(中央公論新社)のp277より
トピック

辻貴之
2020/06/30 10:53

 日本政府は、ポツダム宣言にスターリンの署名がないことに真っ先に注目した。そのため日本政府は、ポツダム宣言を受諾して降伏するよりも,ソ連の仲介を通じて戦争を終結する従来の政策を継続した。スターリンが必死で共同宣言に参加しようとする試みは惨めな失敗に終わってしまったが、この失敗がむしろ、日本がいっそうソ連の斡旋を頼みの綱とする政策を継続するという、棚から牡丹餅の結果をもたらしたのである。

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