（引用続く）

ところが、東久邇宮の滞仏が六年目に入った一九二五年夏以降は、倉富勇三郎東久邇宮宮務監督事務取扱（枢密顧問官）・一木喜徳郎宮相らが皇族の心配を背景に問題を主導するようになり、牧野の問題先送り路線が動揺し始めた。

以上で、引用は終わります。また新しいトピックを近くつくります。

　この中で同年八月以降、宮中関係者の間では、宮は自堕落に滞仏を続けているだけであり、多額の費用を使って留学を続けている意味がない、との見方も広まっていた。とりわけ東久邇宮の顧問的役割を果たしている倉富勇三郎（中略）は、一貫し筋が通っている。それは、一年延長した四年以上の滞仏は認めず、宮相は最後の処分を覚悟して前もって対処を立てておくべきだというものであった。しかし、牧野伸顕宮相（中略）ら宮中の責任者は、強い姿勢を取らず、一年ごとに勅許を得る形で、宮に滞仏費を送金し続け、問題は先送りされる形になった。

　次回はまた引用を続けますが、常識的に理解できない言動が東久邇宮には多すぎます。このような人物を重用した人のこころに破壊衝動が宿っていたとしても、不思議ではありません。

フランスにいながら引きこもり生活というのは不可思議ですね。
欧米のことを学ばないのは非常にもったいない気がします。

（引用続く）

フランス陸軍大学校の卒業も、日本の皇族としての特別大軍である可能性もあり、宮がフランス滞在で、どこまでフランス語の読解力や会話力を向上させたかすら疑わしい。

　引用については、次回以降も続けますが、このような人物が昭和日本で重要視されるのです。言い方がきついですが、昭和日本が誤った道を歩むのも自然の成り行きであった、とさえ思えてきます。

(引用続く）

　東久邇宮はフランス陸軍大学校を卒業したものの、留学が三年目に入る一九二二年になってもイギリスに移る動きをせず、それどころか、三年で帰国する気配も示さない。また、その時点では関係者の間では特に問題になっていないが、宮の自叙伝や帰国した後の言動から判断して、宮はフランスで軍事や外交・国際関係、上流階級の交際に必要なフランスやヨーロッパの文化等を本格的に学んだ形跡はない。さらに長く滞仏していたにもかかわらず、自宅に引きこもり状態で、気ままに絵などを描く生活を多くっている。（引用続く）

明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。「吉田茂という病」を注文しました。
到着するまで図書館で借りた「高校野球の経済学」を読んで過ごします。
著者の中島隆信氏は経済学者で、相撲やお寺、障害者や刑務所などを経済学の観点から分析した本で有名です。

新年おめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

実質的な活動は、4日以降にさせていただきます。

今年もありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。
岸田政権には不安もありますが、まだ発足したばかりですし、オミクロン株が発生してすぐ全面的に外国人の入国を停止するなど正しい行動もありましたので、冷静に見守りたいです。

今年もあとわずかになりました。コロナもかさなり、よいニュースは少なかったと思います。ただし、オリンピックは開催してよかったと思います。来年はいよいよ、『日本政治はなぜ愚かなのか（仮題）』をネットに掲載することになると思います。
今年はこれで失礼いたします、ありがとうございました。

お返事が遅くなり申し訳ございません。申し出はありがたいのですが、「吉田茂という病」は僕自身が購入して読みます。
ありがとうございます。

間違いなく影響していた、と私は思います。

別件ですが、私はいま『吉田茂という病』を読んでいます。対談ですのでが、最新の研究動向がわかって結構おもしろい内容です。
もしよろしかったら、読み終わったら志定さんところへほかの新作とともにお送りしても良いのですが、、。読み終わったら送り返してはほしいのですが、送る際の郵送料は
たいした金額ではないので、私の法で負担しますが。いかがでしょうか。

以前別のトピックで、東久邇宮は幼少期に虐待を受けていたと仰っていたのを思い出しました。
虐待も影を落としていたのでしょうか？

この段階で、東久邇宮が帰国を延ばしている理由の第一は、この妄想である。第二は、品行問題で帰国されたと思われたくないないプライドの高さである。ただ、このいずれも、人目を過度に気にする精神的弱さと表裏一体であったといえる。（中略）
　東久邇宮が精神を病み妄想を抱くようになっていくのは、皇族の留学制度自体にも問題があるようだ。

同書のｐ１３３からの引用です。

　安田大尉は東久邇宮の御付武官で、宮に誠実に仕え、宮の状況を最もよく知っている。その安田が親密な和田中将に対し、宮が帰国後に宮内省・陸軍・一部の皇族によって「幽閉」されるかもしれないと考えている、と一九二七年七月下旬に伝えていることは極めて重要である。宮は妄想すら抱くようになったのである。すでに実質的なフランス留学期間を二年三ヵ月以上経過し、宮は帰国をめぐって牧野ら宮中側近と対立し、久邇宮ら皇族の一部との関係も悪化させている。（以下、続く）