読書メーター KADOKAWA Group

日本近現代史研究会

『もっと!』(インターシフト)から引用します。
トピック

辻貴之
2022/08/19 16:09

著者は、ジョージワシントン大学教授のダニエル・リーバーマン氏とライターのマイケル・ロング氏です。同書は神経伝達物質、具体的にはドーパミン、セロトニン・オキシトシンなどについて言及しています。政治の分野では大別して、リベラルと保守がいますが、これも真剣伝達物質が関与しています。次回から引用します。

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パン屑
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ご無沙汰しており、本当に申し訳なく思っておりました。
分かりました。ご自愛の程お祈り申し上げます。

辻貴之
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辻貴之です。しばらくの間このコーナーを中止させてください。私の勝手で申し訳ありませんが、よろしくお願い申し上げます。

辻貴之
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政治は本質的にドーパミン志向であるため、H&N志向の保守的な人よりも、りべラルな人のほうが政治に熱心になる傾向がある。街路を更新する五〇〇人のリベラル派の行動は、おそらく抗議活動だろう。だが、保守的な人にすれば、それはむしろパレードだ。リベラルな人は政治プロセスに関与する熱意に加え、社会政策に関する上位学位の取得をめざす傾向が強く、ジャーナリズムなどの日常的に政治プロセスに関わる分野に惹かれることも多い。それに対し、保守的な人は、しばしば政治を、とりわけ遠くで力を振るう政治を信用しない。

辻貴之
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(同書p252より)

 政治の基本的要素は支配だ。征服の結果として人々が支配に屈することもあれば、保護と引き替えに自発的にある程度の自由を手放すこともある。いずれにせよ、少数の人が権力が与えられ、それ以外の民衆に対して権限を振るうのは変わらない。これはドーパミン的な活動と言える。なぜなら、民衆は抽象的な法律を通じて遠くから統治されるからだ。(中略)民衆は物理的な力ではなく、観念に服従しているのだ。(引用続く)

辻貴之
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(引用続く)

 さらに、ドーパミンとリベラリズムの結びつきは、特定のグループの人たちを見てもよくわかる。ドーパミン活性の高い人は創造的になる傾向がある。抽象的概念を扱うのも得意だ。新しいものの追求を好み、概して現状に満足しない。このタイプの人たちが政治的にリベラル傾向であることを示す証拠はあるだろうか? シリコンヴァレーの新興企業は、まさにこのタイプの人たちを引き寄せる。創造的な理想主義者で、エンジニアリングや数学、デザインといった抽象的分野に長けている人たちだ。(引用続く)

辻貴之
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(引用続く)

 それに対し、保守主義者はしばしば変化に懐疑的になり、何々をすべきだと主張して文明を進歩させようとする専門家を嫌う。(中略)保守主義者は進歩主義者の理想論を信用せず、完璧なユートピアをつくろうとするなど無駄な努力だ、エリートが公私のあらゆる面を支配する全体主義につながる可能性が高い、と批判する。

パン屑
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昔は、進歩主義者までは行きませんでしたが、太平洋戦争で敗北したのは進歩が足りなかったからだと考えておりました。
今は、技術などを進歩させる事は出来ても人間性までは進歩させられないから、どんなに科学技術が進んでも人間は似たような間違いを繰り返す、と考えております。

辻貴之
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(p214からの引用)

 前述の研究で最終的にリベラルに関連付けられた特徴ーーリスクをとる、興奮を求める、衝動的、支配主義--は、活性の高いドーパミンの影響だ。だが、ドーパミン活性の高い人は、本当にリベラルな政策を支持する傾向にあるのだろうか? その答えは、どうやらイエスのようだ。リベラルの人はしばしば「進歩主義者」を自称すする。「進歩主義」は、絶え間ない改善を示唆する言葉だ。進歩は変化を内包している。リベラルな人は現在よりも良い未来を想像する。(続く)

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