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初心者の囲碁

初級編③
トピック

骨ゆん
2019/05/29 20:59

初級編③
※2018/6/8 更新

前回は「優勢の時は堅実に自分の陣地を広げる・相手の陣地を削る」という考え方を紹介しました。無難に進めて勝てるなら、それがいいです。でも、負けてるなら、危険を承知で頑張るのが良いです。

マラソンで好敵手(ライバル)に先行されて見えなくなってしまっている時を考えてみてください。絶対勝ちたい相手です。

もちろん相手が自滅してくれる可能性はあります。人間ですから、失敗するかもしれないと考えて、自分はペースを変えないという方針もありです。

一方で、相手の失敗で差が縮まるなんて期待しない、という考え方もできますね。そうなると、自分が加速するしかありません。体力が最後まで残らないかもしれない。そういう危うさは背負う事になります。(リスクなく進めて勝てるなら、劣勢とは言わない)

ーーと、いうことで、今回は劣勢の時の打ち方です。乱戦に持ち込んで、勝負の行方がわからなくなれば成功と言えるでしょう。

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負けていると判断した時の中盤は、こんな風に相手の陣地に飛び込んで戦うという方針も考慮してみてください。戦略の幅が広がります。

勝負ですからもちろん逆転できるかはわかりません。しかし、そのまま簡明に打って負ける時は乱戦に持ち込むだけでも勝つ可能性が上がるはずです。

因みに、劣勢をどうにかするための「戦い方」を鍛えたいと思ったら、書店・アプリで詰碁(問題集です)を調べてみてください。

ここからは、終盤に入っていきますので、次回「終盤の考え方」をお楽しみに。

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図3-17: 上辺黒はもう、生きです。もちろん初級者としては、本当に生きているかわからないかもしれません。こういう細かいところは、だんだんと経験を積んで学んでもらえたらと思います。

白は自分の陣地を広げるために、右下を広げる(或いは左辺から黒の陣地を削る)くらいかもしれませんが…… 左下の黒陣地が目減りしたとしても、黒勝てそうにみえます。

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図3-16: 進行例。ここらへんも少し高度な駆け引きが行われています。

黒❶ 中央に白石が多くなってきたので、左下の陣地を削られる心配がでてきました。この時期に、左下を強化して陣地を守った意味があります。
白② 黒が上辺を放置して中央に打ったので、h8などから上辺を攻めたいところ。で・す・が、黒にd6打たれたら、白石3個(b7、c7、d7)が孤立してしまって、取られそう。白は仕方なくd6で石をつなぎます。
黒➌ 陣地を広げます。

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図3-15: 前図で黒がg8に打った後の、進行例。ここらへんの攻防は失敗しながら慣れていくところです。

大まかにどんな考えか説明します……
白① 上辺黒が右に広がるのを防ぐと同時に、中央に伸びる白(c7、d7、e6、f6、g7)の強化を狙っています。
黒❷ 上辺の陣地を広げて、生きるのに十分な空間を確保しようとしています。
白③ 上辺黒の左側の境界線を制限しています。

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図3-14: 黒g8に打ったところで、ふと上を見ると陣地になりそうな空間が出来てきています。このまま陣地にできれば、左下の陣地と合わせて、黒勝っていそうですね。

ただし、上辺を陣地に数えるためには、2眼作る必要があります。こういう完全に陣地になっていない場所は、①自分の強固な石とつなげる、②石に囲われた空間を広げる、③陣地の内側を2つに分ける(2眼をつくる)の順で考えます。強固な陣地である左下の陣地とつながるのは、もう無理ですね。今は②を考えましょう。

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図3-13: 今まで白は分断作戦で進めていますから、白はここに打つでしょうね。黒は完全に上下に分断されました。これで、黒は困っているのでしょうか?

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図3-12: 黒のf7も白が次にf6に打たないと、上下の石を「つなげるぞ」と主張しています。

余談ですが、この後f6も黒に打たれてしまうと、左上の白3個(c7、d7、e6)が逆に孤立します。孤立すると白は生きることができるかわかりません。つまり、黒は全体が安定し、白は左上に心配事ができてしまう。f6をどちらが打つかは重要なんですね。

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図3-11: 白は白線のところで黒を分断しようとします。

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図3-10: 分断されて上辺だけ単体で陣地を作るより、しっかりした陣地である左下の黒とつながる方が黒は楽です。考え方としては、相手が放置すれば「つながるぞ」というところに打ちながら、単体で生きることができるように陣地を広げていく感じです。

黒e7の次に白が上辺ほっといて左上のどこかに打った時、黒がe6あたりに置くと明快です。そうなると、上辺にあった白の陣地は消え、黒は全部の石がつながっていて強い状態になります。

白は無視できないところなので、黒を上下に裂く作戦を続けるでしょう。

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図3-9: 次は白がこのようにd7に打ってきた場合を考えます。白の意図はなんでしょうか? 前図のように、黒石d8が左下の黒とつながると負けるので、まず黒を上下に分断したいのです。もっと言えば、白の立場では、黒d8を取り切って白の陣地にしたいのです。

黒としては、分断されたとしても黒d8が上辺だけで陣地をつくることができれば(つまりⒷ方針通りに決着させることができれば)、大満足というところ。

さて、黒はどう打ちましょうか?

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図3-8: こんな風に、前図の黒線を陣地の境界線にします。もし、こう進んだら黒勝ちそうですね。つまり、白にe8を打ってもらえるのは、黒にとっては大歓迎ということですね。

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図3-7: この場合はⒶが良さそうです。黒線で陣地の境界線ができれば、黒の陣地は広大です。白の陣地より大きいですよね。白にコミがあるとしても、黒が勝てそうです。

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図3-6:仮に、白がe8に打ってきたとします。どう対応するか考えてみましょう。方針Ⓐ「上辺の白陣地を裂いて、白石c7を取り込む」かⒷ「上辺で黒の陣地を作るか」か。

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図3-5: 或いはⒷ白石c7を取り込めないとしても、黒が上辺で陣地をつくることができればどうでしょうか。上辺の陣地が、白から黒になると勝てそうですね。

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図3-4: Ⓐ白石c7を取り込むことができれば、黒の陣地が線の部分まで広がります。白の陣地も図のように縮小されれば、黒勝てそうですよね?

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図3-3: 解答、というか、例です。白の陣地に踏み込むことになります。

強くなってくると、白石c7とg7の間が3マスも離れていて隙があると感じてくるところ。安心してください、初級者に「感覚でわかる」で説明を終えるわけではないです。

黒としては、Ⓐ上辺の白の陣地を裂いて、白石c7を黒の陣地に取り込む、かⒷ黒石d8を上辺だけで生きてもらって黒の陣地にするか。

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図3-2: 陣地がわかりやすいように色をつける加工。どこまでが陣地になるか、予測するのは難しいです。大まかに判断してください。

さて、「このままだと負ける」とすれば、黒はどこに打ちましょう?
出発点は、白の陣地がこのままだと困る、ということです。

つまりーー(次図 解答)

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図3-1: 初級編③で使う対戦例。前回と同じですが、今回は黒が「このままだと勝てない」と判断した場合を考えます。乱戦に持ち込むというのは、囲碁で一番面白いところかもしれません。

戦いを起こすというのは、難しくもあります。そのため、図に説明を補足する加工(?)をしています。

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