「草燃える」の前の「黄金の日日」は「新鮮なキャスト」がウリだったのに「草燃える」は大河ドラマではおなじみの石坂浩二!源頼朝!ですから新鮮味がないな~と思っていたのですが・・・義経亡き後に展開するドロドログチャグチャの展開には夢中にさせられたものでした。「真田丸」に呂宋助左衛門を登場させた三谷幸喜は当然「草燃える」も観たうえで同じ時代を扱うのでしょうから「草燃える」を超えるものを期待したのですが・・・キャストからしてどの役もネームバリューで「草燃える」のほうが上で見劣りするし・・・義時の描き方も情けないったらありゃしません!松平健の義時は最高でした!小栗旬の義時は最低です!父親を追放するときも松平健は「北条一族の中でも最たる悪党だ!わぬしは!」と父親を呆れさせる冷血非情ぶりだったのに小栗ときたら「あなたの最期をみとってはやれません」とメソメソメソメソ(>_<)実朝暗殺時も松平健は義村の裏をかいて式を抜け出してうろたえる義村をあざ笑っていたのに小栗ときたら生田斗真が役を奪っていなかったら殺されていた間抜けぶり!承久の乱でも松平健は岩下志麻の演説で士気があがったところで「謀反人は上皇なのだ~!」と圧倒的に強気だったのに小栗ときたら自分の首をさしだすつもりが姉と息子にかばわれてメソメソメソメソ(>_<)ラストも松平健が目をつぶした元親友が琵琶法師になって現れて「平家物語」を語って幕という「そ~しめくくるか~!」という鮮やかな伏線回収だったのに小栗ときたら妻に毒は盛られる姉に頼家暗殺の口は滑らすと失態だらけでそんなんでよく権力抗争を生き残れたな???と首を傾げざるをえない間抜けぶりです!昭和ではないのですから主人公は正当化して描かなくてはならないなんてことはないでしょうよ!冷酷非情に徹してこそ熾烈な権力抗争を勝ち抜いてトップに立てるのだな~と松平健は力強い説得力のある義時像を完成させてくれました。あとからやるのに松平健の完成された義時にはるかに見劣りする最後まで軟弱で隙だらけの義時像に劣化させてしまってひどい期待外れに終わってしまいました。口直しに角川ビキナーズクラシックで原作の「吾妻鏡」の名場面を原文で読んでみたい!と思うのです。
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