2020年 青少年読書感想文全国コンクールの課題図書に選ばれた本を、読書メーターに投稿された感想・レビューと一緒に紹介。
環境や平和をテーマにした作品などが選出されています。夏を楽しむ、学びの1冊としてチェックしてみてください!
*感想・レビューはネタバレを含む投稿を除き、ナイスが多い順に自動で表示されます。
『荒城の月』『花』いつ聴いても詞と曲が胸の奥を締め付ける様な楽曲だと思う。久々の谷津さん、滝廉太郎の生涯をしみじみ読んだ。音楽・・ピアノもヴァイオリンも弾けないけれど、天才の努力・真摯に向きあう姿に感動すら覚える。何気なく口ずさんで来た唱歌は廉太郎の作曲が多かったのだなぁ。それにしても23歳を一期としては早すぎる。大好きな姉と同じく結核とは。最期に聴いた水琴窟の音が哀しく響く。
滝廉太郎の物語である。 明治の時代に 音楽を志す 青春の物語でもある。 幸田露伴の妹 幸との縁も 清々しい。 人との出会いが人を成長させ、音楽が 生まれる…23歳で 肺結核のため、 夭折した 天才音楽家 滝廉太郎の凛とした青春の物語だった。
音楽を一生の仕事にしたい、との思いが、行間にあふれている。略歴しか知らなかった滝廉太郎が、音楽に青春を送る若者として、活字から眼前によみがえるようだ。父との軋轢、火花を散らすライバルとの重奏。運動が得意で、活発な面を持っていたことは意外だったが、それがかえって病魔におかされた悲劇を強く感じさせる。無調音楽への言及など、もし彼が生きていたら、20世紀の現代音楽に、大きな影響を与えていただろう。単なる童謡の作曲者ではなかったのだ。「新聞屋」と妹の存在は、創作かもしれないが、物語のコントラストを作る重要人物だ。
知的障害はあるけれど動物を癒す力があるロレンゾの一家と、ロマの一家の交流。暗い戦時中の話だが、この話の中には、悪人はあまり出てこない。侵略者であるドイツ軍の伍長も、侵略者という顔の下に子ども好きの優しい顔を持っている。おそらくは、ユダヤ人やロマに対する迫害はもっと過酷なものだっただろうが、それは、作者は、優しい話を書きたかったのだろう。心優しいロレンゾの周囲には、悪人は要らない。
YA。部屋に飾っていた1枚の絵がきっかけで旅に出たヴィンセントはフランスの沼地の脇で死にかけた。助けてくれたのは人里離れた牧場で暮らすロレンゾとケジア。ロレンゾはフラミンゴや動物達と心を通わす不思議な男性で、言ってることは分からないけれど純粋で優しかった。ケジアは弱ったヴィンセントを看病してくれた。快復していく中で、ケジアはこの牧場であった、過去の戦争の話をしてくれた。ロマであること、壊れたメリーゴーランドのこと、フランスにやってきたドイツ兵のこと等…▽廻るメリーゴーランド『アヴィニョンの橋の上で』
モーパーゴ3冊目。メリーゴーランドと共にフランスをめぐるロマの少女と、動物と心を通じ癒す発達障害の少年は生涯の友となる。ロマも障害者もユダヤ人と共に、ナチスの標的となった人々だ。モーパーゴの本の素晴らしいところはドイツ軍=悪と一括りにしないことだと思う。彼らとメリーゴーランドに理解を示し、できる範囲で守ろうとする伍長の存在だ。少年は伍長の心を感じ取り信頼する。伍長は息子を戦闘で亡くした教師。彼の目的はただ一つ。子ども達を救うこと…。為政者の号令で戦争は始まる。→
戦場カメラマンとして 著名なキャパと その恋人ゲルダの若き日々の物語である。 反ユダヤ主義の気運が高まる中で、 若い二人はどう生きたのか。 この時代のスペインの風景が写真とともに蘇る。 世界で最も有名な戦場カメラマンの 足跡を 写真とともに 現代に伝えてくれる …そんな作品だった。
若きアンドレ・フリードマンは写真撮影の際、モデルの付き添いである女性と運命的な出会いを果たす。これが戦場カメラマンとして名を馳せる事になったロバート・キャパとゲルダ・タローの出逢いだった。共に野心と理想に燃えていた二人はゲルダによるプロデュースや軽量化・高性能化を果たしていくカメラ技術の発達によって大きく、羽ばたいていく。だが、若者たちの運命はイデオロギー対立となったスペイン内戦によって大きく、変わっていってしまうのだ。ゲルダの事故死がプロパガンダとして利用された事やゲルダを喪った後のキャパのその後が苦い
戦場を報道する嚆矢となった伝説的カメラマンロバート・キャパと、その相棒であったゲルダ・タローの生涯を追った本でした。二人の数奇な運命、ユダヤ人がゆえに偽名で名乗っていたとか知らなくて驚いた。二次大戦にいたるまでのスペイン内紛へのかかわりがスリリングで、ほかにもオーウェルやヘミングウェイといった文士も出てきて、当時のヨーロッパ戦史を違う角度から見ることのできる本でもありました。当時の共産主義、ファシズム、社会主義、諸々のイデオロギーの葛藤も読みごたえのある一冊だった。
いい加減な中学生フータが職場体験に選んだのは保育園。子どもと遊んでればいいだろうとの安易な思惑だが、もちろん保育士の仕事は大変で・・。プロってすげぇ、あの子をなんとかしてやりてぇ。ありのまま中学生の意識改革。5日間の体験で見違えるように成長するわけもないし、つらい子どもを救うヒーローに祭り上げていないところがいい。このリアリティはきっと中学生読者の気持ちを寄り添わせてくれると思う。
中学生男子・風汰が職業体験で保育園に。ちょっとやんちゃでダルそうな雰囲気ぷんぷんなのに、実は真面目な風汰。ちゃーんと保育園も行くし、子供と同じ目線で遊ぶし、というか先生にも誰にでもフラットだし、野良犬の面倒まで見ちゃうし。素直な風汰が可愛くて、こんなお兄さんが一緒に遊んでくれただなんて、子どもたちいい経験だろうなー♡「お母さんにはなれないけど、お母さんが出来ないことをお手伝いすることは出来る。」って先生の台詞が優しい。人の痛みを想像出来る風汰が優しい。★4
中学二年の斗羽風汰が、楽そうだからと職場体験先に選んだのは、「エンジェル保育園」。彼が5日間の経験で得たものは?これは、大人が読んでも中々考えさせられて、素敵な1冊です。
アフガニスタンから難民となってアメリカにたどり着いた少年と祖父。ヤングアダルト向けとは言え、変わってしまった自分の祖国を思い、現地での辛い経験からくるトラウマをかかえた難民の人達の状況は十分に伝わる。主人公が花火でパニックを起こすくだりで思ったこと。私は夜にうちへ車で帰る時に淀川の視界のいい橋を渡るのだが、その時に橋の向こうの山から飛行機が飛んできて段々と大きくなるのが見えると空襲みたいと思うのだ。また、センバツの時のサイレンの音が空襲警報みたいに聞こえるのだ。お年寄りの方はどうなのかしら。
読書感想文課題図書。生徒たちにはあまり馴染みのないアフガニスタンからの難民の話。父と母を爆撃で亡くした少年サミ。祖父と二人でアメリカに暮らす。祖父はアフガニスタンの民族楽器ルバーブの奏者。街頭の演奏で日々の糧を得ていたが、ある日そのルバーブが盗まれた。落ち込んでいた時クラスメイトのダンが声をかけてきた。ルバーブを取り戻す!自分の持っている物を交換しながら資金を貯めるサミ。いろいろな人の協力で取り戻すまであと一歩!タリバンの横暴、盗品と知って買い取る質屋なども挿入しながら友情と再生を描く。どこまで響くか。
YA。アフガニスタンからアメリカに、難民としてやってきたサミとじじ。じじは伝統楽器ルバーブのプロ演奏家だったが、今では地下鉄構内でひっそりと演奏していた。しかし、ルバーブはサミの腕から乱暴に持ち逃げされてしまう。盗まれたルバーブはある楽器店で見つかるが、取り戻すためには700ドル必要だ。サミは友人ダンの手助けで、物々交換の取引を始める。▽アフガニスタンのこと、イスラムのこと、戦争のこと、難民のこと等、ニュースで見たり聞いた気になっていたが、なにも知らなかった。良本。おすすめします。
★★★☆ 被爆体験者への取材を繰り返した高校生が、原爆を「絵画」で記録。写真はどうしても客観的で無表情なものになるが、絵画は主観的で感情的なものとなり、原爆の事実を伝えるためにはより効果的だろう。
原爆が広島に落とされてから75年、被爆者の平均年齢は83歳。やがて、被爆者がいなくなってしまう日も近いです。被爆者の記憶は失われていってしまいます。被爆者の"記憶"を、高校生が絵にして"記録"する[次世代と描く原爆の絵]プロジェクトでは、これまでに40人の被爆者の記憶を、111名の高校生が134点の絵にしてきました。絵に記憶していくことは、戦争や原爆を見つめ直すバトンが次世代の人に手渡されていくことです。そして、プロジェクトの絵を観た人も、この本を読んだ私たちにもバトンは渡されているのです。
図書館本。 8月6日に広島に落とされた原爆によって壮絶な体験をした方々の記憶を現代の若者が絵画にするという話。「下手でもいいから」という話で描いたらしいのですがどの絵も迫力があって生々しい。公的な記録は上空から空襲でもするように撮影した写真しかないのか。そりゃあ落とした側に罪悪感は無くなるよね…。
原爆投下により消えた家族が沢山あるだろうー鈴木家の父親が撮った写真は、空襲を避けるために親戚の元に移動させてあったそう。あの日の前日まで戦時下ではあっても、子供らの笑顔の写真はからは撮った者(父)と被写体(子供ら)の幸せな関係が伝わってくるのだ。あの日を境に広島や長崎(そして沖縄も)が戦争の証人となったのだ。何年経とうがこの国が忘れてはならない事実。間もなく8月祈りの月。コロナ禍でも今年も8月がやって来る。
原爆は【大きな爆弾】ではない。幼い兄妹を含む多くの人命を奪うだけでなく、放射線障害を引き起こす。ピクニックや落書きなど、ほのぼのとした写真からは想像もできない惨状が鈴木一家には待っていた。血を吐いて死ぬ子。生き残った母親は家族を失ったことを知り井戸に飛び込んで死ぬ。これでもまだ【日本も核武装すべき】と言う?原爆を表現する方法は多く試されているが、【生きていた証】(後述)としての写真から読者に訴える手法は斬新。米国など核保有国の為政者は読むべき。一度ではなく何度も読め。
モノクロ写真のアルバムの中で、屈託のない表情をみせる子どもたち。一家おそろいで写真館でかしこまったのではなく、お父さんが撮ったスナップ。戦前の広島の町での、光にあふれた、色彩まで感じさせるような生き生きとした姿は、今の子どもたちとそんなに違わない気もする。この6人家族がいきなり原爆で全滅した、という記述が実にショック。アルバムを21世紀まで保存していたのは、前日までいっしょに遊んでいたいとこ。今は高齢になっておられるが、「ちゃんと<さよなら>と言ってないんよ……」という言葉に、実に無念さがにじむ。
沖縄民謡や文献、そして手紙や会話で知る歴史と痛み。詩音・月の”成長”過程に、継承の意味と意義を垣間見る。加えて、珊瑚の歌が次第に優しくなったのも同様。「心」也。鳳仙花の赤い汁、民謡の奥底が、もれなく心を揺さぶる。すみが珊瑚に身の上を語り、翌朝に月が珊瑚を迎えに来るまでの件、心と想いの交錯にグッとくる。真実が齎す痛みも踏まえた、真実の重み。痛みを踏まえても、継承したい・すべきこととは何か。本著主題に限らず、そういったことが散見される現代への問題提起なのかな、とも感じました。
月も珊瑚も6年生女子の名前。月と書いて「るな」。最初と最後で、珊瑚の書いた作文のレベルが上がっているところに、彼女がしっかり成長していることがわかってうれしくなる。那覇で民謡歌手の祖母と暮らす珊瑚は、東京から来たクラスメートが、沖縄の6月をいやがったり、米軍機の騒音をこわがることに心を痛めている。曽祖父母の戦争体験、戦後の生活を聞いている子どもたちもいる。祖母も含めて、リアルな日常でのぶつかりあいもある中、さまざまな立場を知りつつ、理解を深めていくストーリーがリアルだと思う。そして珊瑚の書く7月の作文。
【2020課題図書高学年·図書館】主人公は、沖縄で暮らす小6の女の子。自分の名前なのに珊瑚という漢字が書けず、平仮名ばかりの作文を友だちにバカにされています。貧乏なので携帯持ってないし、ナイショだけど子供食堂のカレーが大好きな小6女子から見た、沖縄の抱える米軍基地問題、貧困などが書かれています。年頃なのに、お婆ちゃんが遊郭の遊女(沖縄の言葉でジュリ)だった知りショックを受けながらも、強く生きようとする珊瑚。沖縄文化や沖縄の「今」を知る事が出来る1冊です。珊瑚、名前を漢字で書けるようになって良かったね❣
満天の星が輝く真夜中に目が覚めた。顔の表情や仕草は見えない。言葉も聞こえない。そう、ルーチョは目が見えなくなった。…しかし、今までのどんな友だちよりも、あって間もない彼には話がしやすかった。気持ちを敏感に感じ取れるから。…相手の心情は、話す早さや声色、間や息づかいで感じることができる。風の音、声の反響、見えないものをルーチョは見ている。シンとした森に響くすすり泣く声。湧き出る嬉し涙。手を取り合って微笑むことに視覚はいらない。全ての人には豊かな感覚があり、大切な心の奥底にある優しさを引き出す力を持っている。
小学校高学年読書感想文課題図書。目の見えないルーチョが山に登ることで得た体験を通し少し大人になる物語。プライドが高く何もかも自分でやりたいルーチョが誰かの助けを借りて困難を越える。課題図書らしい障害を持った子どもが中心のテーマ。鷲の密猟という環境問題にも言及しながらハラハラドキドキの展開で続きが楽しみだった。日本ではなかなか難しい視覚障害者の登山。マラソンの伴走者のような存在があればもっと楽しめるかもしれない。本の少し山に親しむ者として、山の楽しみの裾野が広がると良いなと思う。
飛ぶための百歩。改めて、タイトルの意味を考える。障害の有無・・・障害って何だろう?自分自身は、人は誰もが障害を持っていると思っている。それを、変な風に意識することが、却ってマイナスになるのだが、これが難しい。何かのきっかけで、少しずつ変わりうるもの。装丁の絵がいい味をだしている。
身体が不自由であるからこそ、移動の手段として車いすと徒歩の中間のものが必要だと、そう書かれてあったのが、印象に残った。堀田健一さんは、自分の生活をなかば犠牲にしてバリアフリー自転車を手作りし続けた。初めて自転車に乗った移動の喜びに出会った人々から寄せられた、感謝の気持ちがうれしかったのだと思う。しかしそれだけでは長続きしなかっただろう。自分の情熱と、奥さんをはじめ、支えてくれた人々の力も大きかっただろう。障害の程度や個別の事情を考えて手作りする自転車。なんとか後継者・同業者が現れてほしいものだ。
図書館から借りて読了。身体の不自由なひとのために、40年間で2千6百台の自転車を作り続けてきた技術者の堀田健一さんは素晴らしい方です❢ 御家族はその偉業を支え続けています☺️
障害がある方のための装具や乗り物などに何故か昔から興味があり、たまたま書店の児童文学コーナーで発見して、夏休みの課題図書になっていたので手に取りました。もう立派の一言。陳腐な表現だけれど、それしか思いつかない。立派、立派ですよ堀田さん!奥さん!息子さん!児童文学なので物足りない感もあるけれど、子供の頃にこういう立派な大人がいることを一人でも多く知れれば、人格形成にも影響が出てきそう。名作とか戦争の話とかももちろん大事ですが、こういう本ももっと多く課題図書に選ばれると嬉しいです。
転校は学校を変わるだけのことじゃなく、子どもにとって世界が変わるほどの一大事。友達がいない、近所の地理がわからない、サトシのように母が仕事で日中はひとりぼっちとなればなおさら不安だ。そんなサトシの元にやってきた青いあいつ。縮こまった心をつついて背中を押してくれたあいつは何者?感想文コンクール中学年課題図書。感想画だったら描きやすそうなんだけどな。
2020年課題図書(中学年)。青いあいつは背中をそっと押してくれる存在だったのだろうなぁ。その後はちょっとした勇気を振り絞る事の大切さを教えてくれる。
小3なうちの息子は、今まさに友達と遊ぶ楽しさに目覚めていて、毎日のように「○○たちと遊んでくる!」と出かけて行く。家族以外の世界がこうやって広がっていくんだなと。本作の小4サトシは、元の学校では友達に囲まれて楽しかったけど、転校先の学校でうまく友達を作れず、両親共に仕事で不在の家に一人きりな休日。そこに「青いあいつ」がやってきて、新しい環境に縮こまっていたサトシを色んなところに連れ出してくれる。大人でも考えてるうちに不安だけが大きくなることってあるよね。「ごちゃごちゃ考えずに、なんでもまずやってみろ!」
王様は友達の猫と召使いたちとお城で暮らしていましたが、火を吹くドラゴンにお城を焼かれてしまいました。王様と友達の猫は、街で暮らすことになりました、召使いはもういません。街での新しい暮らしでも猫は大活躍です。王様の望むことを智慧と工夫で叶えていきます。そんな暮らしぶりを説明する挿絵がたっぷりの愉快な物語です。お隣とのガーデンパーティに、またもやドラゴンが現われてしまいましたが、皆の機転でドラゴンをやっつけます。その方法には思わずクスリとしてしまいます。王様から勲章をもらって皆誇らしげです。
王様とはきっと、精神の事なのでしょう。 運の悪い出来事で新しい生活を余儀なくされるも、全く動じない。王としての威厳も失わない。そして順応する。特筆すべきは、王としての気位の高さは失わないままに、一般民を蔑ます事を決してしないという事。王として、上に立つものとしての品位を失わない。これこそ愛される王様です。 そんな王様に仕える猫ちゃん。主君と定めた主に忠誠を尽くす姿。普通の人より不便があるのですが……素敵な関係です。そんな気持ちに呼応する王様。見逃さないですよね。絆の深さに清々しい読了感を得られました。
お城が燃えてしまい、のんびりした王さまと優しい万能ねこだけ別の家へ引っ越すことになり…。何も出来なかった王さまがねこに手伝ってもらいながら徐々に色々やれることが増えていく様子は微笑ましかった。ほのぼのとした絵もお話の雰囲気と合っていている。居心地のいい場所が自分たちで作れて良かったね。
《図書館》とにかく絵がカラフルで素敵。町に捨てられているポリ袋をお財布にする発想がすごい。今の環境問題にピッタリな一冊。
図書館本。2020年青少年読書感想文コンクールの課題図書の1冊。最近はビニールを食べて死んだ海洋生物が多くてよくニュースで見かける。かなり昔から危険視されてきたことだけど、まだこれくらい平気かという人間のアホな思い込みで招いた現代の大問題。世界各国でやっと始まった取り組みが身を結ぶのは果たして何年後の世界か。この絵本はその問題をアフリカ女性の立場から語られたもの。資源問題だけでなく、アフリカの貧富や性差別。多くの子どもに理解してほしい。小学1年生の長女には少しまだ難しいようで、読むのを諦めてました…。
【2020課題図書中学年·図書館】7月から買い物袋が有料化され、とてもタイムリーな事実をもとにした絵本です。昔は、ポリ袋なんてなかったから、ゴミを捨てても土にかえってたので、そのつもりで捨てられたポリ袋たち。それが、やがて道に積もり、家畜たちにも影響がでてきたので、何とかしなければいけないと、仲間たちとゴミ袋リサイクルの財布作りをはじめます。日本でも、環境の為にとゴミ袋を有料化したけれども、結局はゴミ袋を購入しているという現象がおきています。今の子どもたちが、大人になった時、ゴミ問題はどうなっているかな?
児童書、ノンフィクション。中学年~。南極観測隊に参加した著者が、北極にも行きたくなって取材を行い、それぞれの共通点や違いを書いたもの。南極観測の歴史や北極に住む先住民の暮らしにも触れ、現在の環境問題について思いを巡らす。[第1章:南極と北極の「へぇ~」]Q&A形式で説明[第2章:人の社会と遠くはなれた南極]風邪ひかない、南極は砂漠[第3章:人がくらす北極]キビヤックは強烈[第4章:南極・北極から見える地球環境の変化]海面が上がるのは膨張▽イラスト可愛い。地図もわかりやすい。良本。
ある程度は認識していたが、知らないことも沢山。こうやって、比べることで、より分かりやすくなる。南極越冬隊で、2通りあるのは知らなかった。そんな中で、極地だと宇宙も地球のこともわかるというのが、納得。
2020年課題図書。南極と北極の違いってこんなにも違いがあるなんて知らない事ばかりでした。南極では各国が条約を結び、南極の自然を守っている事が一番印象的でした。
【2020全国課題図書低学年·図書館】 にしやんが元気ないと思ったら、飼い犬のごんすけが死にそうなんだって… こわいけれど見てみたくなり、にしやんの家の行く事にした、いがらし君。ごんすけ、コチョコチョしたら元気になってくれるかな? しようとしたら、にしやんに止められちゃった… いつ死ぬの?とズケズケきいていた、いがらし君が何かを感じ優しく見守り始める。いがらし君も、ゴンスケを守る為に頼もしくなったんじゃない?! 「ごんすけは死んだって死なないんだよ」風が吹いたら、ゴンスケを感じられるネ。
愛犬をみとるということは、悲しいことです。それも自分の生まれたときからの友だちだったらなおのことです。 この物語は、にしやんと愛犬ごんすけの物語でありながら、にしやんと全く性格の違ういがらしくんとの物語でもあります。 にしやんとは、ちょっと距離をおいてごんすけを見ているいがらしくんですが、二人が心を通わせるきっかけを残して、ごんすけは死んでいったように思えました。
今年度の低学年課題図書。はなまめ伝説を誇る「いがらしくん」と、ちょっと気弱な「にしやん」、そしてにしやんの飼い犬の「ごんすけ」のおはなし。今にも命を終えようとしているごんすけ。"死"というものに興味を惹かれにしやんの家に通ういがらしくん。その無邪気さはとても残酷なように思いましたが、子どもらしいとも感じます。にしやんの気持ちを徐々に理解していきながらも、コチョコチョしようとするところが、まだまだ子どもらしい。静かな命の終わりと、子どもの無邪気さのギャップがすごい。小1の長女はポカーンとしてました。
良い絵本はページをめくるたびにみるみる口角が上がって笑顔が広がる。小さい頃から相撲が好きで、意外にも呼び出しさんがいちばん好きな少年が中学を卒業して部屋に入門、日本一の呼び出しを目指して奮闘するお話。迫力がよく伝わってくる力士達の絵が見事。呼び上げだけでなく触れ太鼓に跳ね太鼓、土俵つくりに懸賞幕待ち、力士への介添えに拍子木叩き、大相撲のはじまりを知らせに街を練り歩いたりと、相撲を取り巻く色々な仕事を知ることも出来て素直に感心しながら読める。あどけない少年が凛々しい裁着袴姿に成長する様は見ていて爽快だ。
何度も何度も読んだ。5才のぼくが毎年部屋へ出向き、15の年に入門する。呼び出しさんの仕事を一つずつ覚え、やがて初土俵。緊張して上手く扇子も広がらなかったけれど巡業のある日、よい声が出た。お客さんに誉められた。横綱にも誉められた。日本一の呼び出しになる! 良いなぁ。このところ東京場所は毎場所国技館に出掛けているが、まだ子どものような呼び出しさんがどんどん呼び出しさんらしくなってくのが楽しみのひとつ。ぼくと同じ、呼び出しさんが大好きだから。ずっと応援してるのは照矢さん。名古屋出身だって。
幼くして体格を自覚していたのか、「力士になる」とは言わなかった少年。かといって「行司」を志望しなかったのも、無意識にヒエラルキーを避けたか。結果、「呼び出し」を選択したが、少年にとって最善の道となることを祈る。
“ちょっと昔の広島”が舞台。 ●前半:夜中の学校でタヌキ先生の授業。ある場面で、葉っぱにタヌキから人間へのメッセージが書かれていた。懸命に覚えた文字で、人間に伝えたかったのはあの言葉。胸に響いた。 ●後半:戦争の話。易しい表現で書かれているため、年長の子にも“なんとなく”だけれど伝わった様子。 ●ラストは、世代の代わったタヌキたちが登場。葉っぱのお金に感謝の気持ちを込めたタヌキ。それに気付かぬフリをしてあげたおじさん。優しい気持ちで読み終えた(*^^*)
今年度の低学年課題図書。明治6年「これからの世の中は教育が必要」とタヌキのお父さんは、自ら人間の子どもに化けて小学校で教えを受け、今度は自ら夜の小学校で教壇に立ち、子ダヌキたちに教えます。ある日それを見てしまった教頭先生は…。やがて忍び寄る戦争の影。普通に教育を受けられることの有り難さは、今のこの状況に通ずるものがあり胸が熱くなる。小1の娘にヒロシマの記述があるおはなしを読むのははじめてでしたが、ほっこりするお話しの中でしっかりとヒロシマの事実を伝える本書は、娘の心にもじんわりと沁み入る余韻を残したかと。
2020年度全国課題図書低学年の部。これまたヘビーな話。タヌキが学校に来て勉強をするだけなら、ファンタジーとして捉えられるけれど、広島の原爆や戦争と絡めて感想を書くとなると難しい。そもそも、戦争のことを描いているページは、そんなに多くないし。子供たちが書くとしたら、また平和になってよかったというところなんだろうけれど、そこまで理解できるか微妙。
図書館本。ページをめくるたびに「わかる~」の連続。同じ5分でも長く感じたり短く感じたり。知らず知らず、「5分」って言ってるものだなー。いろんな5分がいっぱいでした。
絵本。おなじ5分でも、長く感じたり短く感じたりする。5分は長い?短い?▽ある男の子の1日。早くに目が覚めた男の子は両親を起こしにいく「あと5分は寝かせてくれ」急いで出かける準備「あと5分ででかけるぞ」窓口の5分待ちは長いけどペットショップ前の5分は足りない。5分は早く着いちゃった図書館開館、列に並ぶと5分は待ち長い。歯医者さんの5分。車移動の5分。ジェットコースターに乗る列で5分、ジェットコースターに乗った5分。寝る前の絵本の読み聞かせも5分。おやすみなさい▽かわいい
【2020課題図書低学年·図書館】列に並んでいる5分は待てなーい! ジェットコースターに乗っている時は、あっという間! 嫌な事をしてる時の5分は長いけれども、楽しい事をしている時の5分は短い♪ 同じ5分でも、短く感じたり、長く感じたりするなんて不思議だね❣ タイトル通り、そんな5分のあれこれです。人生は、5分の積み重ね。長いと感じる人生かな? それとも短いかな? 短かったなーと思える人生を過ごせるとイイですね(*^^*)
登録がまだの方はこちら
既に登録済みの方はこちら


