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2024年3月の読書メーターまとめ

紫
読んだ本
9
読んだページ
2353ページ
感想・レビュー
9
ナイス
47ナイス

2024年3月に読んだ本
9

2024年3月にナイスが最も多かった感想・レビュー

紫
約2年半ぶりの再読。やべ、ほとんど覚えてないよ……。天皇中心の新体制を作るため、遷都先はどこでもよかったという東京遷都の衝撃の顛末。伊勢神宮の鳥居が倒れたといっては東幸をやめさせようとしたり、陸路か海路か神慮(くじ)で選ぼうとしたり、明治維新の後だというのにまだまだ迷信深いお公家さんの感覚にびっくりなのであります。それは京都を逃げ出したくもなるよなあ……。京都・大坂をさっさと切り捨ててしまおうとする三条実美と未練たっぷりな岩倉具視の対照的な態度も案外に意外でびっくり。
が「ナイス!」と言っています。

2024年3月の感想・レビュー一覧
9

紫
約3年ぶりの再読。読み返したら何となく思い出せるものの、読み返すまではやっぱり覚えてなかった明治京都事情の一冊。やべ、これはまさか某感染症の後遺症……? 天皇も公家もいなくなった京都の文明開化をポジティブに紹介。全国区ではマイナーですが、槇村正直という方は相当に得体の知れない、つかみどころのない人で印象深い。もう一つ、印象に残ったのは外国人に京都に来てもらうためのおもてなしの数々。観光に力をそそぐのは昔もいまも変わらないというところでしょうか。
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紫
2年半ぶりの再読。やべーよ、一度読んだはずなのにろくに覚えてないよー。明治日本の内国勧業博覧会の変遷を確かめるために再読したこの一冊。日清戦争やコレラの流行に重なって盛り上がらなかった第四回の京都から、エンタメ方向に振り切った第五回の大阪へのリニューアルがとんでもなくて、何だか京都人と大阪人の気質の違いを見るよう。日露戦争には勝利したものの、博覧会を続けるだけの力が政府に残っていなかったという実情が哀しいのであります。ところで、196Pの伴直之助の博覧会批判が日清戦争の後だったという記述はもしや誤記では?
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紫
『京都の謎』シリーズ中、史跡巡りの豆知識といった内容の一冊。古代・中世に由来する史跡のエピソードが本書のテーマですが、採り上げられている時代がまちまちで、ここは時系列順の紹介としていただいた方が読みやすかったかも。序盤こそは御霊信仰、祇園信仰と有名な大ネタでしたが、その後は史跡の由来と考証が地味に続きますので、ページ数のわりには読み終えるまでに時間がかかったのであります。化野念仏寺が初めは鳥辺野にあったというのも驚きでしたが、「六波羅」の地名を江戸時代の板倉重宗が名づけたというのは本当なの? 星3つ。
紫
2024/03/19 18:02

念のためWikipediaで確かめてみましたが「六波羅」の地名は「六波羅蜜寺」から取ったもので、このお寺の名前は仏教説の「波羅蜜」から来ているということになっていますね。板倉重宗が命名したという記述はなく、はて、このエピソードはいったいどこから出てきたの? 京阪電鉄の路線が出町柳まで延長されたばかり、なんて記述に歳月の隔たりがうかがえるのであります。

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紫
1972年初出の京都謎解き本の、14年を隔てた文庫オチ。平安時代4、源平(平家物語)4、室町時代3、戦国時代1、江戸時代1、幕末3、明治時代2……と全18編のトピックからなる「京都の謎」の考証ですが、「歴史の真実」といった大げさなものではなくて、些細な疑問を足がかりにした京都史跡めぐりのガイドブックといった内容であります。それほど目新しいという話題はなかった一方、一番驚いたのは初出の当時は叡山電鉄がまだ存在していなくて、京福電鉄の叡山線だったこと! あ、もちろん、京都市営地下鉄も存在してないです。星3つ。
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紫
2025年放送予定の大河ドラマ『べらぼう』に先駆けて、早いもの勝ち的に出版された蔦屋重三郎特集本。放送までまだ一年あるのに! 全体に穏便穏当な通説をまとめたといった内容でして、とんがった議論はない一方、ひと通りの知識を押さえておくにはちょうどよい本ではないでしょうか。同じ出来事に関する解説がページによって違っていたりするのも、複数の執筆者が寄稿しているこうした書籍ならでは。東洲斎写楽の正体はもう解決したという扱いで、画業の移り変わりだけの解説だったことに時代の流れを痛感させられるのであります。星5つ。
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紫
約2年半ぶりの再読。やべ、ほとんど覚えてないよ……。天皇中心の新体制を作るため、遷都先はどこでもよかったという東京遷都の衝撃の顛末。伊勢神宮の鳥居が倒れたといっては東幸をやめさせようとしたり、陸路か海路か神慮(くじ)で選ぼうとしたり、明治維新の後だというのにまだまだ迷信深いお公家さんの感覚にびっくりなのであります。それは京都を逃げ出したくもなるよなあ……。京都・大坂をさっさと切り捨ててしまおうとする三条実美と未練たっぷりな岩倉具視の対照的な態度も案外に意外でびっくり。
が「ナイス!」と言っています。
紫
3年ぶりの再読。改めて再読してみるとさりげなく俗説寄りの記述が多め。2017年の出版物で長州藩の倒幕運動を関ヶ原合戦の恨みだと説明していたり、孝明天皇の暗殺を匂わせていたり、薩摩藩が最初から討幕一辺倒で王政復古のクーデターも御用盗騒動も徳川幕府を挑発するためで説明してしまうのはいかがなものでしょうか。「教科書に載るような通説を記したものではありません」と著者は断っていますが、教科書に乗せてもらえないのは学問的には胡乱な話題も多かったりするからなのでは、と疑わされるのであります。
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紫
約3年ぶりの再読。やばい、前に読んだはずなのにほとんど覚えてないよ…。今回、再読して印象に残ったのは旧幕臣や東京市民=江戸っ子による徳川時代ノスタルジー。「薩摩魔・長州藩が幕府に取って代っただけに過ぎない」「明治政府は江戸時代を不当に過小評価している」「江戸の制度や文物が破壊された」等々のまるで実情に合ってないのに分かりやすくてやたらに吹聴されがちな俗論がいったいどこから出てきたものか、納得できたのであります。それにしても、よく売れるからといって捏造記事を書きまくる新聞……それは官憲に弾圧されるはずだあ。
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紫
7年ぶりの再読。予定調和な歴史解釈はやめて、一次史料に依拠して幕末政治の変遷をたどった良書。書籍の内容そのものはよろしいのですが、以前は気にかけなかった本書の大きな問題点は解説者の人選。榊原英資氏(青山学院大学教授)が手がけているのですが、持論を主張するのに都合よく本書を利用していませんか? 薩摩藩は当初は攘夷派で、薩英戦争で大敗して開国派に転向したとか、大久保利通や岩倉具視の権謀術策で倒幕にもっていったとか、本書の内容とは食い違いことばかり。本当に読んでいたのかと首を捻らされてしまうのであります。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2013/06/05(3979日経過)
記録初日
2012/06/01(4348日経過)
読んだ本
1284冊(1日平均0.30冊)
読んだページ
334477ページ(1日平均76ページ)
感想・レビュー
1217件(投稿率94.8%)
本棚
0棚
性別
血液型
B型
職業
その他
現住所
京都府
自己紹介

京都市在住。
読書の時間は主に通勤電車の往き帰りであります。

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