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蔵の中,子を貸し屋 他三篇 (岩波文庫 緑 68-2)

感想・レビュー
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ぽねごん
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宇野浩二作品の中でも特に好きな作品が揃っており、お気に入りの文庫となった。やはりこれくらいのちょっととぼけた饒舌体が心地よい。特に屋根裏の法学士は何度も読み返したくなる。
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頭痛い子
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書評家オススメ、とことんダメ男がでてくる話に、宇野浩二『屋根裏の法学士』があって、絶版本をなんとか見つけ出し読んでみたけど、めちゃくちゃ面白かった。1ページ1ページが惜しいくらい。旧字体もあり読み進めにくいとこもあるけど、前後の文脈を見つめればわかる。宇野浩二、出会えて良かった。夢野久作っぽい語り口調『蔵の中』、『晴れたり君よ』が良かった。『子を貸し屋』推す人多いけど、わたしはピンと来ず。岩波文庫のこれがまた絶版本で古本屋に出るときはでるけど、無いときはどこ探してもないのが惜しい。
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ヤマニシ
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「そして私は質屋に行かうと思ひ立ちました。」(p7)
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メタボン
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☆☆☆☆ ざっかけない文体が読みやすく面白い。「子を貸し屋」は傑作。淫売屋の女たちが警察の取締から逃れるために子供を連れて歩くという設定が時代を感じるし、浅草六区の情景を活写している。着道楽なのに(むしろそれゆえにか)質入れを繰り返す「蔵の中」も面白かった。女房の故郷の町を子持ち芸者との逢瀬を目的に訪れる「一と踊」も味わい深い。他、「屋根裏の法学士」「晴れたり君よ」。
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うかれ
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宇野浩二を読むのはこれが初めてでしたが、あとがきにもあるように、この中ではやはり「子を貸し屋」が一際上手い作品だと思います。「屋根裏の法学士」と「晴れたり君よ」がお気に入り。
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紅はこべ
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宇野浩二は広津和郎や葛西善三と同じく早稲田大系なのですが「奇蹟派」とは大きく違っていました。もちろん宇野浩二にとって一番の恩人は一級上の広津和郎ではあったけれど宇野浩二の作風は芥川龍之介の「芸術派」でありライバルと呼ばれた里見弴の「技巧派」だったのです。宇野浩二は「白樺派」(学習院大系)についてこう論じました。「彼らは名門出であり裕福ではあったけれど天分があり人並み以上の勉強家である」(宇野浩二)同じく真面目に芸術を追及し続けた宇野浩二も精神病に苦しみながら「文学の鬼」と呼ばれたのです。。
紅はこべ

宇野浩二の処女作『蔵の中』が発表されたのは大正8年。この小説のヒントを与えたのは広津和郎ではあったけれど面白い作品です。<物語>女遊びでお気に入りの着物や蒲団まで質に入れてしまった男が愛着のある着物を虫干ししようと質屋に通う話。デビュー作でありながらすでに名文家の域に達しているのが凄い!

07/14 19:53
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イリエ
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『蔵の中』は100枚程の作品ですが、飄々とした宇野浩二の人物像が伝わってきます。冒頭「そして私は質屋に行こうと思いたちました。」から「着物というと、たとえそれが不幸にして自分の手元に置いておけなくとも、その所有権だけはどうしても手放せないのです。」という主張があり、やや間延びし始めると「これがありのままなんですから、辛抱してお聞きください」と合いの手をいれてくる。「~私の人生に残されたのはこれ等の着物ばかりだともいえるのです。」現代のシンプルライフ偏重の社会にインパクトがあって面白いです。
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newridersjp
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「蔵の中」の話者のとぼけてるというか、人を喰った語り口が好き。
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nina
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大正年間に書かれた5篇の短篇を収録。男女のドロっとしたものの中に時おりさらっとしたものが入り混じるようなどれも独特の私小説風な作品だが、ほとんどが作り話であるとあとがきで本人が述べている。表題の『蔵の中』では主人公が貧乏の着物道楽で着物を誂えては次々と質屋に入れてしまい、果ては今着ているものまで質屋に入れたのを借りているといった徹底ぶり。しかも着物にまつわる女性との因縁話からも主人公のダメ男ぶりが知れ、笑うしかない。銘酒屋の女性が警察の目をごまかすために子供を借りに来る『子を貸し屋』もオリジナルの味わい。
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warimachi
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正史乱歩が影響を受けたというので読んでみる。たしかに文体やネーミングはかなりそのまんまという気がする部分が多い。しかし語られている内容があまりにもくだらなくて感心したし、「子を貸し屋」は微妙と感じた。
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Esmé
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再読。「風呂で読む本」にしたのだが、再読してみたら思ったよりずっと面白くてもったいないことをした。「子を貸し屋」は読み方によっては薄っすらとホラー。同じように娼妓を扱っていても荷風とはまた違った雰囲気で、しかし荷風と同じようにモテたんだろうなという気がする。
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イリエ
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文芸館にて聴了。「蔵の中」「子を貸し家」など独特の価値観が少し愚かで面白い。
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三柴ゆよし
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作者自身があとがきで触れているように、表題作「子を貸し屋」からはどこか「空虚なもの」が感じられる。哀愁が勝ちすぎているように思う。個人的には、「蔵の中」、「屋根裏の法學士」みたいなアホ話が好きだ。質に入れた着物を自分で虫干し、質屋の二階で暢気にお昼寝、もちろん布団も質入品。下宿の廊下でスケエティング、すべってころんで、向脛打って悶絶……。なんでこいつらこんなに馬鹿なの? 妄想に生きる人、乙骨三作が実に良い味出してます。町田康とか森見登美彦とか好きな人に読んでもらいたい。
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くま
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大学の課題図書で読みました。 学生時代のイタい自意識を普遍化してくれました。
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蔵の中,子を貸し屋 他三篇 (岩波文庫 緑 68-2)評価67感想・レビュー15