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新装版 日本政党史論3 大正デモクラシーと大陸政策

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バルジ
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第3巻では桂園体制の崩壊と大正デモクラシー下の外交政策、大陸政策を論述する。本貫の最大の特徴は制度化された明治国家の中で活躍する場を失った元民権活動家など所謂「大陸浪人」が大陸で種々の策謀を巡らし、一転して日本国内へと逆流してくる姿を描いている点であろう。日本の大陸政策は混迷を極めたが、その構成人物たる森恪や北一輝などの人物連が各々日本の「再建」のため帰国し各々動き出す。彼らはやがて政党内閣時代において政党・在野から日本の対外政策のみならず日本政治自体を動かす主体となる。その萌芽は日本の大陸政策にあった。
0255文字
てれまこし
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日本は戦争に負ける前に既に外交戦に負けていた。アジア植民地の人々、特に中国人の心をつかむ外交戦においてである。理由の一つは、明治憲法の分権的な性格のせいで外交が一元化されておらず、外務省や参謀本部などがバラバラに動いていたからである。これに大陸浪人たちの策謀が交錯して混乱を極め、外からの不信を買わずにはいなかった。しかし、もう一つの理由は、タテマエの部分がおろそかになったのである。米国も同じく偽善の帝国であったのだが、日本は自らの大義を信じるあまり、偽善を善らしくみせるだけの努力を怠ってしまったのである。
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