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再生産について 下 イデオロギーと国家のイデオロギー諸装置 (平凡社ライブラリー)

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Z
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に国家のイデオロギー装置というのを名指し家族、学校、情報産業、教会などをあげる。経済機構は再生産されなくてはいけないが、生産関係に応じた人間の教育、主体を作り上げる装置群をイデオロギー装置なる言葉で名指している。主体とイデオロギーの関係はラカンの自我と主体(無意識)の関係とパラレルで分散化された装置の中で、資本主義のイデオロギーを各自、それぞれ身に付けていく 様が描かれるが、軽い例が挙げられるだけで、具体的な分析はのちの『学校』という著作や、フーコー、ブルデューなどが行っているそう。この本自体は、二巻とし
Z

て予定された一巻で、分析が少し甘めだが、その分、アウトライン掴むにはいい本だと思う。

09/26 13:53
0255文字
肉欲棒太郎
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《イデオロギーは、主体としての諸個人に呼びかける》イデオロギーは観念的なものではなく、諸装置や実践の内に存在する物質的なものであるとの説はなかなか興味深い。〈生産諸力〉>〈生産諸関係〉ではなく、〈生産諸力〉<〈生産諸関係〉だよと、ヘーゲル=スターリンを一刀両断にしているのも痛快。〈68年5月〉の熱に浮かされて書かれた感が如実に伝わってくる。名著。
0255文字
またの名
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現代思想や批評理論に大きな影響を与えた特に有名な「呼びかけ」の議論を含む下巻。イデオロギーは普通思われているように観念なのではなく、諸主体の物質的な実践において存在する、呼びかけは無時間的な「つねにすでに」の次元で生じる、宗教的イデオロギーは大文字の主体の鏡像的な呼びかけの構造をなす・・・でイデオロギーからどう脱するの?という問いに対して、自身の主張も含めすべてはイデオロギーの競合ではあるものの、搾取と闘う階級闘争が何より重要だと答える。概念装置は洗練されていても、全てに同意するのは難しい挑発的な理論。
0255文字
上り下り澱
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構造主義の大家だけあって中々興味深く読むことができた。主張には、70年代の時代背景ということを踏まえれば仕方ない誤謬もそれなりにあるが、それでもなるほどと頷かされる論も多かった。しかしこの人の主張は当時ですらそうだったのだが、資本主義社会を穿った目で観すぎである。要するに常人を遥かに超えた捻くれ具合なのである。彼からしたらそれも国家イデオロギー装置による成果なのだろうけれど。共産主義者から見た私たちの社会はこう見えているのかというのが分かる。
0255文字
きいち
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初アルチュセール読了。「よびかけ」はアルチュセール哲学のキーにもなるらしいので、今度は哲学メインのものに行こう。アイデンティティとか主体とかいったものが、自由を保証するものではなく、逆に存在を縛りにかかるものになっている、人はもっと伸びやかにやれるもんだぞ、と宣言しているように読めて面白かった。ホロウェイに影響されすぎ、かなあ?
0255文字
バーニング
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下巻では「イデオロギーについて」が圧倒的に面白い。イデオロギーと、アルチュセールの重要な概念である「呼びかけ(interpellation)」との関わりについても触れられていてあとでもう一度読み返してみたい。
0255文字
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