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カトリアナ: 続 デイビッド・バルフォアの冒険 (927;927) (平凡社ライブラリー す 14-2)

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takeakisky
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さらわれてが一気呵成に書かれたように見えるのに対し、カトリアナには厚みがあって、じっくり読ませる。デイヴィッドの成熟ぶりに戸惑いすら覚える。前半、司法長官との息詰まる遣り取り。アッピン殺人事件の一筋縄ではいかない政治的結末とデイヴィッドのできうる精一杯。主人公が我が身の誤ちを振り返るところがRLS流か。二部に入るとますます因循と思い悩むこと。カトリアナとのロマンスは必要以上の焦ったさがある。5年半英国リネン社で待っていた甲斐はあったんじゃないかな。前篇で語り残されたことも語り尽くされ、正続2篇で1作品。
0255文字
Vincent
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ストーリーは前作『さらわれて』を完全に引き継いでいるので正篇・続篇をひとつの作品としてとらえるのが適当。この続篇の数々の恋愛場面はいくつかの理由で共感度は少し低いですが、常に「正しいことをする」主人公デイヴィッドの信念と心意気には今回もしびれました。
0255文字
black_black
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自身の読解力不足を実感した1冊。主人公デイビッド・バルフォアの成長と恋愛を描いた物語(会話劇)ということだけど、前作である「さらわれて」を読んでから読むべきだったと思う。とにかく同名の複数の人物や別名を持つ人物が数多く登場するのと、英国(スコットランド)の紳士仕草や語り口になかなか慣れず苦労の多い読書だった。面白い登場人物や古き良きイギリスの雰囲気が感じられて良かっただけに余計に無念の思い(苦笑) 訳者は原書に忠実に訳されたらしいけど、もう少し日本人向きの表現を取り入れられなかったものかと最後は恨み節。
0255文字
帽子を編みます
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ネタバレR.L.S.の本としては珍品です。『さらわれて』の続編とのことで、またデイビッドとアランに会えると読み始めましたが彼らの冒険はありませんでした。これはデイビッドが成長する物語だったのです。第一部はアッピン殺人事件をめぐる裁判の物語、第二部はラブコメ(!)です。デイビッドは殺人事件の現場に居合わせたので実行犯とされるアラン、殺人を指示したとされるジェイムズともに無罪なのを知っています。彼は裁判で証言したいと申し出ますが、ジェイムズ有罪で押し通したい関係者。デイビッドは裁判に参加できず処刑されてしまいました。
帽子を編みます

デイビッドは自分の無力さを知りますが、政治の大きな力を知り、その中でもがくことで成長します。そして出会う運命の女性。第二部はまさにラブコメです。両片思いの二人、ことあるごとにすれ違い、少しのきっかけで思いを確かめ、ハラハラドキドキが続きます。手紙、大陸という不案内な土地、未婚の男女が同宿、などドキドキの要素がうまく取り入れられています。まさかR.L.S.にこんな技があったとは!とはいえ、遠回しの会話がまどろっこしく、これではお互いの意思も伝わりにくいだろうなと思います。アランのアドバイスもいいです。

03/30 07:14
帽子を編みます

解説による豆知識、120年ほど前に夏目漱石も読んでいました。蔵書の余白にはヒロインへの印象が書き込まれていました。「カトリアナは侍の娘」、「グラント嬢はデイビッドをじらしてからかう〜日本の女性と比べてみよ」

03/30 07:24
0255文字
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カトリアナ: 続 デイビッド・バルフォアの冒険 (927;927) (平凡社ライブラリー す 14-2)評価80感想・レビュー4