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イスラーム信仰概論

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漬物石頭
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井筒俊彦が儒教(およびそれを吸収した仏教)とイスラーム教の類似性を指摘していたが、では彼の思想はどこまで確からしいのか。両者を自らの目で比較検証しようという意図で本書を手に取った。個人的な見解としては、儒仏とイスラームは根本的に異なると感じた。恐らく、両者の論理的差異に大きな影響を与えているのは、「絶対的な神」の存在を仮定するか否かであろう。
漬物石頭

しかし現代日本に暮らす者として、前述のような「絶対神に全力で依存し、盲目的に付き従うことを諒とする」イスラーム教を肯定することは難しいというのが正直なところだ。それが単なるベクトルの違いであり、どちらが「正しい」とか「優れている」という類のものでないことを考慮しても、受け入れられないものは受け入れられない。筆者もこの点には思うところがあるようで、基本的にはイスラーム教を好意的に論じつつも、ジハードの法的解釈がいつまでも定まらないことや、科学的手法を軽視する現代イスラーム教への不満を本書に綴っている。

12/22 23:41
漬物石頭

こうしてみると、我が国の儒教・仏教とイスラームは確かに類似しているところもあるのだが、厳格な一神教を信仰してきた人々と、歴史的に複数の宗教をごった煮にしてきた「宗教にルーズな日本人」の間には大きな思想的断絶があるように感じられる。イスラーム教自体と日本人の相性は悪くないが、外国の「一般的なイスラーム教解釈&実践」と日本人の相性は悪いと言えば伝わるだろうか。 兎にも角にも、ある宗教へ近づこうとすると、却ってそれとの断絶を感じてしまう、そんな宗教問題の本質を痛感させられる読書体験であった。

12/22 23:41
4件のコメントを全て見る
0255文字
amanon
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ある程度の予備知識があるのが前提ではあるが、平明な内容で分かりやすい記述ではあるが、なぜか上滑りな知識しか頭に入ってこないという印象が拭えない。これまでそれなりにイスラム関係の本を読んできたのだが、今回もやはり結局生半可な知識を得ただけに止まってしまった。ただ、本書を読んで、これまでイスラム関係の本を読んで、中途半端な理解しか得られなかったのは、結局実際にイスラム文化に触れる機会がないからということが大きな要因ではないか?ということに気づかされた。後、カタカナ表記のイスラム語にも未だになじめない…
0255文字
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