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シニフィアンのかたち: 一九六七年から歴史の終わりまで

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K
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冷戦期におけるポスト構造主義の差異へのコミットメントが、他者との関係が(二項)対立に還元されてしまうことへの反抗であり、そこへのオルタナティヴをもとめる想像力であったとするならば、マイケルズの立場は、世界が文化のモザイクによって成立すると理解されるようになったポスト歴史の世界における批評のあり方であり、その世界に対するオルタナティヴなロジックの提示の試みである。──三浦玲一による訳者後書き、316-17 これまんま「フランス現代思想は冷戦期における第3項だった」by大澤真幸じゃん!
K

本書は本当に「2004年」の本だよなぁ。復刊してほしいが(その先鋭さゆえに)時代を超えない議論という気がする。ただそれでも面白いけど。

02/20 22:22
0255文字
Ecriture
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ツッコミが必要な箇所が頗る多いが、部分的に本人も気付いている。意見の不一致の不可能性を想定することの不可能性に自ら言及し、ありもしない敵を作り出して攻撃していることを認めて自分の主張を折ってしまう。2004年なら追うべき論争史逃しすぎだろ。デリダとド・マンを批判しようとして、デリダの歓待論やコーラ論をドヤ顔で自分の手柄にして反論するところには呆れるしかなかった。ボンクラでも最低限の水準まで仕上げろ。「無限」とか議論の歴史ある言葉を勝手に使うのだが。歴史を都合よく変えるんじゃなくて歴史を学べよ。
Ecriture

普遍とは単に地域的であり、真実の普遍性とは意見の不一致の結果以外のものではない、我々が意見を異にすると説明するためにこそ普遍性概念を想起する必要があると明言しているのは良い。マイケルズの劣化コピーはこれも読み飛ばしている。柄谷さ~ん時差があるから同時革命は起きませんよーという中森明夫の指摘と同時に、肌の色が違うから同時革命は起きない。ドン・デリーロ『アンダーワールド』論はゴミ。冷戦後のアートプロジェクトがイデオロギー的な意見の不一致からアイデンティティ主義的差異への移行とか適当かましている。

03/04 21:37
Ecriture

アートに政治的・イデオロギー的含意を見なければ気が済まない観客や記者たちの描写も読めない適当野郎である。政治性を脱色されたかのように見えるクララのランドアートプロジェクトに、冷戦の継続と、軍産複合体とグローバル資本主義の結託を見たデリーロ研究の歴史に遠く及ばない。ドン・デリーロ『マオII』論もやはりダメ。レバノンがなぜ毛沢東主義テロリストと結びつくか、人質がなぜ国連職員でなく「フランス詩人」と紹介されるか、読解力なし。世界的議論以前の冷戦後イデオロギー予見、貧困に目を塞ぐリベラル批判、こうも読めないか。

03/04 21:40
0255文字
aabbkon
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イーグルトン経由で読むと、やっとわかった。ポストモダニズム世界を正当に批判することの面白さ。
0255文字
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