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鬱屈精神科医、占いにすがる

感想・レビュー
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カシュニッツ
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春日先生の占いにすがる心の動きに自分と似てる部分がちらほら。しばらく前にこれでもかってくらいあらゆる事(主に楽しくないこと)が起き、気分の落ちる時期があった。その頃に初めてネットで占いを読んだ。それまでは「占いとか…」と斜に見ていたが、その頃の私をずいぶん助けてくれたし勇気づけられた。へぇ、自分にこんな一面があったんだ、とどこか冷静に見てたことを覚えている。鬱屈シリーズ他2冊も近々読むつもり。
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みかん
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鬱屈を抱えた精神科医が、現状を打開しようとして占い師を訪ねるお話。と思いきや、そのレポートは少なく、「占い」に対する洞察と実母に対する葛藤が大半を占める。人様の心の不調を分析し治療を施す精神科医が、自分の心の不調時に占い師を頼るという、まずそのことがギャグというか倒錯というか…著者が診察で用いる診断名は6つ。これで事足りるのだという。もし私が精神的に不調になったら、本当に精神科医を頼っていいものか疑念を持った。薬がもらえる分、精神科医の方が占い師よりもましなのかな。
みかん

冒頭に「とても本など書ける精神状態ではない」ということが書かれている。調べてみると、著者は現在も著作を発表している。占いは回復の一助になったという理解でいいのだろうか。

02/10 11:29
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やん
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思えば春日武彦氏を初めて知ったのは一昨年「屋根裏に誰かいるんですよ」がきっかけだった。本の内容もあってとんでもない人だなというのが第一印象。本書ではここまで自分を最奥まで掘り下げ開陳し言語化できるのかとため息が出た。「人生の中から類似と相似を見つけ出し、この混とんとした世界に自分なりの方法で独自の視点や秩序を見て取りたい」。小谷野敦氏「自分を取り巻く『世界』を文節(アーティキュレイト)して整理するというのが、人が大脳を使って考え出した最も高度な退屈しのぎの方法」←P192のこれらの言葉が本書最大の収穫。
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マイ
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精神科医が中年の危機に際し占い師に不安感、不全感、迷いを話に行くエッセイ。話があちこちに行って、結局占いに行ってどうなったのかはよくわからないまま。 こんなに赤裸々に医師が自己開示して大丈夫なのか‥‥?レジェンドとはこういうものか(また言う)。 自覚的な救いについて宗教や哲学の言葉を使わずに語る人は新鮮だったので興味深い。彼が行うのは白衣を用いた行司で、占い師が行うのは占いの理論に則って人生を俯瞰し相対化すること。違いを自覚し使いこなせるようになりたい。
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りえ
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占いというより、これまでの自分の人生と母親との関係についての語りという感じ。60代男性かつ医師という社会的ステータスの高い人物でここまで自分の状態を表す文章はなかなかないのでは(そもそも男性でここまで自分のことを語れている人を身近な人含めあまり知らない) 先日読んだ娘が母を殺すには?と近い時期に読めて良かった
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特盛
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評価3.8/5。少し前読み面白かった「恐怖の正体」。この著者である精神科医が占い師に悩み相談した精神状況を振り返る。占い師の前で30年ぶりに嗚咽すらし、今後も通うかもしれんと、意義を一定肯定する。悩みは他人から見ても贅沢な悩みでも本人には深刻。精神科医のアプローチも自分にはなかなか効かない。確かに、占い師はそんなの贅沢な悩みだろう!と言わずに悩みを俯瞰する。著者は占いを、自傷行為だったかもしれないと振り返るが、彼が知りたいのは説明ではなく、納得だった。占いを契機に著者が自分を掘り下げる過程が面白かった
特盛

かつて、占いをチェーンビジネスにしている人と話したことがある。日本には話を聞いてくれる場が少ない。海外はカウンセリングがあるけど。と彼は言った。確かにそうだ。私的なことや、それこそ「贅沢な悩み」に関して「言葉にする」機会がない。言葉にする機会がまず重要ならば、手相やらタロットやら解説理論はどうでも良いことになる。共同体が崩壊して、人はどんどん孤独に分断されるようになった。占い師でなくても、恥ずかしい事を話せる人、というのを持ち、また自分もそういう存在になることが大事だなと感じる。

04/22 16:52
特盛

本論とは少し離れるが、気になったのでメモ:臨床の場で著者が見た人間の狂気の分類。統合失調症・躁うつ病・神経症・器質性精神病・パーソナリティ障害・依存症。改めて眺め思う。多かれ少なかれ傾向を人は持っており、環境に応じて顕在度が変化するのではないか。自分の中にもそれぞれ種があるけど、現実生活で問題にならない限りはまぁ、意識も向かない。現実に問題が起きると意識が向き、病名診断される。おお、こわ。「一つ一つの事が明るみに出るたびにそれは、光でなく、影を投げかけた」という巻末のエピグラムが印象に残る。

04/22 16:59
3件のコメントを全て見る
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きみどり
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母親との葛藤ものは、ここ数年で酔うほど読んだのでもうしばらくいいわ…と思ってると、本の方からやってくるという怪現象が起こる(気がする)。精神科医がモヤモヤを占いで解決するお話かと思いきや、実母への深い愛憎について綿々と語ったものだった。母と息子もこんなにこじれることあるんだね。まあうちの夫も母親と絶縁してるもんな…。わたしは息子に縁を切られたくないな。いやでも、憎みながら近くにいるより、親を捨てて遠くへ行ってくれる方がいいかもしれない。自分のせいで子どもが不幸になるのは見たくない。
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からあげ
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所々で爆笑してしまった。先生、そこまで自分をさらけ出さなくてもいいのに。精神科医でも何かしらの不安に苛まれるのは人間臭くていいですね。
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あい
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春日先生の自己分析エッセイ本。 あまりにもあけすけな内容で、みてはいけない部屋を覗いてしまったような気分。 母親との関係、占いに縋る気持ちなど、自分の感情の意味を探索していく中で、1人の人間が自己と真正面から向き合うということについて目の当たりにすることができた。
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まり
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人は何かの図式にとらわれ、それを繰り返しているという。私はどんなに図式にとらわれているのだろうか。それを考えると自由になれるのかもしれない。少なくとも溺れて水をガブガブ飲んでいる状態からは離れられるのではないだろうか。
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木ハムしっぽ
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精神科医である著者が自身の悩みを相談する相手として占い師に頼っていく記録。著者の鬱屈っぷり、特に母親に対するそれが赤裸々に述べられている。 印象に残ったのは、著者が精神化の診断に用いる病名はわずか6つ。人間の豊かさや可能性すら否定しかねないが、いかなる狂気であろうとも、人間の狂い方はこの6つに収斂するという。 1.統合失調症 2.躁うつ病 3.神経症 4.器質性精神病 5.パーソナリティ障害 6.依存症
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Jau
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ひたすら鬱屈してる。精神科医らしい洞察で、それを言語化してる。 それが意義なのかな。 占いはそんな中の救いだといい、救いの自分にとっての要件とは、などが書いてある。 (DSMクソすぎて)には笑。
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misui
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出版から随分経って文庫化もされてる本に今更言うのもあれですが、春日先生の一人相撲芸も極まってきたな…とゆるい読者としては思いました。めちゃくちゃ苦しそうだけど私小説を書くとか人生の折り合いをつけるとかはわりと達成してるのでは。
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ジョージ
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占いをきっかけに怒涛の自己分析が…
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わさび
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ネタバレ式場隆三郎について思いを巡らすところ、占い師にホロスコープを作成してもらったら生まれた時の星配列が安倍首相ににていると指摘され自分に引き付けて考えるところ、母親との関係についての思いが印象に残った。親からはなかなか心理的に離れられないものだなと感じる。
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◯
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母が死ぬ前の5、6年は一言も口を利いていないというのは驚き。著者に深い深い影響を与えた人物であるけど、著者にとっては概念の存在であって、実在する母親と言葉を交わし和解するという解決方法はもはやあり得なかったんだろう。それだけ根の深い問題ですでに自己の一部。親との問題というのは、最終的には自分一人の問題なのか。あと、もし著者が女性だったら、介護の問題や老親を一人にさせておけないという感情から母の老いと死にもっと積極的に関わり、何か得るものがあったのではないか……というのは親子関係を美化しすぎかな。
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aof
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いろんなタイプの占い師に出会いまくる出会い系奮闘記かと思ったら全然趣きが違った😂 内田樹が解説に書いてたみたく、私もこの鬱屈さ、わからないなぁ。同じく人間性が浅いのかも。 春日さんは本当に鬱屈してるんだな〜と思った。自分の心情を書いているだけの文章なのに、読んでると嫌な気持ちになるというか、鬱々した感覚が移りそうでやだなあと思いながら読んでた。
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Zn
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占い行ってみてえな〜
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じろ
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★★★ この人も哲学者みたく変人だけど突き抜け方がちょっと足りなくて俗っぽいな。と思った。でも家の本読みたいー
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せかいちゃん
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何もかもが自分の思い通りに、自分の都合が良いように運ぶことをわたしは願っている。心の底から願っている。いやそれだけでなく、今までの悲しみや悔しさや不満について償ってもらいたいし(誰に償ってもらうのだろうか。神様に?)、どうして自分がそんな目に遭わねばならなかったのか、きちんと理由を説明してもらいたい。わたしは完全な被害者モードになっているのだ。
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サディ
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筆者は母親への鬱積した思いを秘め、不安感と不全感に悩みながら生きてきたという。そこで占いに依存していく。何故占いなのか?占いとカウンセリングとは占い師とカウンセラーとは全く違うものでありながらも、その本質は似てるという。また占いを通じて自分の内面と向き合うことも似てるともいう。 カウンセリングとの対比は面白かった。
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ネギっ子gen
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【一つ一つのことが明るみに出るたびにそれは、光ではなく、影を投げかけた】(登録洩れ)この本の発刊を知った時、その題名に感嘆したものだ。「さすが、春日先生」と。一読し、先生は還暦を機に危機を迎え、無力感と苛立ちと寄る辺なさに打ちのめされたが、同業者に頼るわけにもいかない。それなら、いっそ占い師にかかってみようと思い立ったのか、と了解。しかし、転んでもただじゃ起きない式に、その経緯を私小説的エッセイにしてしまうところが、先生らしい。そして、こうした文章を綴ることが、先生の自己治癒になったということだったり。⇒
ネギっ子gen

<妻に愚痴をこぼすことは多い。彼女はベテランのナースだし、色々な人から相談を持ち掛けられがちなタイプだ。ましてや彼女はわたしの「取り扱い」に慣れている。だからこそ癒される部分もあるが、やはりそれは応急処置のレベルでしかない。自分の心の闇を配偶者にすべて開陳するのは賢明でないと考えているので、妻さえいれば大丈夫とはならない。友人についても同様である。いささか病的な自分なのだから、カウンセラーのところへ行くのもひとつの方法かもしれない。が、わたしは彼らの手の内を知っている>。身近に何でも相談できる人は大切だ。

06/13 07:02
ネギっ子gen

<さまざまな感情は、それぞれが明確に区別し得るものではない。だから多少とんちんかんな感情が生じても、よほどでない限り「おかしい」とはならない。自分の周囲の人たちや、患者にも配線が間違っている人物は少なくない。それも度合いによりけりだし、配線のもつれ具合は千差万別だろう。しかしわたしは羞恥心の周辺にコードが集中しすぎる。そのように解釈してみると、かなり納得のいく事象がいろいろあったことが分かる。けれども今さらコードを適切につなぎ変えることなど無理だ>。だから、「気にするな」と自分に言い聞かせるしかない、と。

06/13 07:03
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tokotan
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ダ・ヴィンチ紹介本。精神科医の春日武彦さんは加齢や母の死などで鬱々な日々を送っていた。 精神方面で分析しても埒があかないので別の方面から分析することに。その方法が占いだったのです。 最初の占い師さんのところで泣き出したのは驚いた。占いで泣く男性って結構いるようですが…。 どうも母親への執着が強い。期待通りの育ち方をしなかった自身を慰めるために占いという手段を使った。 占いは使いようによっては毒にも薬にもなるというお話。
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decomo
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占いの話ではありません。最初は本当に占い師を巡り歩く話なのかと思ったら、全然違いましたー。まぁ結局は お母さんとの話なのかなぁ。私にはイマイチよくわからないです。春日さんが生きづらい人の一人だということはわかりました。
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つんたお
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精神科医を受診するのと占い師に相談するのとでは、ある一部の人にとっては、同じようなカウンセリング効果をもたらすのではないだろうか。これは不安感、不全感にとらわれた精神科医が、同業にみてもらうのは、ちょっと・・とためらい、占い師のもとへ行く話。精神科へ行くのも占ってもらいにいくのも、どちらも自分にとっての救いを得るための行為であることには相違ない。とても興味深く読めたが、同時に、先生こんなに自分のことをさらけ出してしまって大丈夫なの?と少し心配になった。
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桜海老蔵
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自分探しの究極の形態だと思います。
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WICCA
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占いという未知の世界観から自分を評価してもらおうという試みから自己を振り返っていく私小説。「わかる~」というところがところどころ出てきてニヤニヤしながら読んでしまいました。 類似と相似の繰り返し…のくだりから、ルネッサンスのエピステーメーを思い出し、お祓いバージョンを読む前にフーコーを引っ張り出して読むことになりました。
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猫丸
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老年期にさしかかるところで精神の危機が顕在化する。ありがちな私小説と思えばよいだろう。じぶんの思考・行動の癖は、およそ母との関係から生じてきたものだ、と語る。母は許してくれない。母は認めてくれない。母が望んだのは眉目秀麗な息子であって、じぶんは人並みだ。いやむしろ醜い。回転する思考が深みにハマっていくのが従来パターンだが、精神科医であるじぶんは典型的な病的思考を意識してしまうから、それ以上本格的に狂うまで行かない。というより、そこまで行くほどマジメになれない。いつまでも低位安定型神経症様症状に留まる。
猫丸

告白体であるために真情を吐露しているように見え、この悩むは私と同じだ、世間に容れられない悩みは私にもある…と思わされそうだが、僕はだいぶ怪しいと見ている。ただ、自分史として概ね事実を書いてはいるらしい。この事実部分で僕と共通する点が多いのは苦笑。四輪免許を持っていない。財布を持たない。既婚だが結婚式をしていない。この三つだけでも共有する確率は1/100を下回るだろう。つまり確実に当たる占いで人間を100のタイプに分けたら、僕は著者と同じカテゴリに入るかもしれない。イヤだなあ。

11/20 09:06
0255文字
£‥±±
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ネタバレ微笑みながら言いにくい事をズバリと言うタイプの芸風ながら、内面では陰鬱として楽しまず、心より笑った事など無いとの衝撃の序文から始まる本作、プライドから同業者の治療を拒否し、占い師に悩みを打ち明けるに到った顛末を中心に描く。相変わらず面白いがなんだかんだいいつつも占い師通いが著者の救いになったらしいのは実に良いと感じた。親御さんの良い思い出も(少ないながらも)ちゃんと有るのが解って良かった。
0255文字
◯
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こんなに自分の事を深く見つめて、しかもこんなに赤裸々に自分の事書いちゃって大丈夫なのっていう繊細で脆そうな所と、いつものシニカルな春日節が交互に出てくる。不幸な目にあった時や苦悩のどん底にいる時に、どう生きていけるのか、またそういう人に何ができるか、当事者として医師として考えて考え抜いた本。私もそれを知りたい。けどいつも逃げているんだなと思った。それにしても母親が睡眠薬中毒で何回も死にかけててそれを目撃してるって、かなりダメージでかい体験だよね。そういう人がこうして生きていることだけでもなんか勇気もらう。
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ぬ
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ネタバレ現実と頭の中の不安とともに生きる精神科医が、「いかがわしい」占いを通じて自身の精神病理に迫る私小説という印象。こんな精神科医がいるなら私もこれからも生きてていいかもしれないと思う一方で、私が年老いても依然こんな不安と付き合っているのかもしれないのか…と思うとちょっとぐったりする気持ちも芽生えた。少なくとも、私のような人には末井昭「自殺」より、生きづらい気持ちが安らぐ一冊だった。恐らく、私にとっては「相似」を感じさせる人物像だからだろう。
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読書熊
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わたし、わたし、わたしの連続に途中からついていけなくなってしまった。
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アルパカ
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こんなに自分の内面の心情を吐露してしまっていいものか。精神科医で奥様もいてこうやって本を出したり講演をしたりしているのに精神的に何か満たされない、欠落感がある、何か損をしているような気がする、と占い師のところに行ったりしている。でも占いの話は全体から見ると少しでこの先生の子供時代の過去の出来事、母親への思いのようなものがほとんどのような気がする。医者で大の大人の男の人がこんなにも自分の弱さ醜さをさらけ出しているのを読んだのは初めて。何とも不思議な読後感だった。個人的には欠落感は誰にでもあるもので皆うまく
アルパカ

飼い馴らしているか見て見ぬふりをしているかもう仕方がないとあきらめているかのどちらかだろうと思うのですが。

12/21 11:44
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ジョージ
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ネタバレどっちの世話にもなったことがないが、これはどうしても書かずにはいられなかった本だ。ということしか、感想が持てない。タコとイカに例えているのが一番印象に残った。192ページ「道徳的発想がまるでないところに、当方の「人間としても問題」があるのかもしれない。」まず自分の為、自分を甘やかして満足させもせずに、役に立ちたいだの世間をより良いものにするだのと考えて、果たして上手くいくだろうか。そうやって行き詰まった人間が詐欺師に騙されるんじゃないの。
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ぱくすい
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怪作。「春日武彦著」という看板がなければ読み進むのを躊躇するほどの赤裸々な内面世界の開示と、自己分析の連続におどろいた。気ままに心情をダダ漏れにしているようで、要所要所をピリッとした文章で締めるさじ加減。俄然、春日先生のことが好きになってしまった(笑)。本書の中ではさらりとしか書かれていない奥様との精神的関係も読んでみたい。★★★★☆
0255文字
Kiichiro YASUHARA
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精神科医が占い師のところに行く。そしてそれを本にするのだから「精神的にかなり高いハードル」を超えなければ書けないものだろう。精神科医として、物書きとして、「自己嫌悪」者として、積極的に「一線を超える」(タレブ的に言うなら「身銭を切る」)ためのものだった。私小説でありつつ、自己を題材とした精神科医的考察なので、春日さんでなければ書けない。嘘のないケース提示であり、本書はおそらく、占いはもちろん精神科医も信じない人間にこそ、示唆を与えるだろう。同時に人には他者が容易に介在できない面があることを思い知らされる。
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ぴーまん
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ややくどい
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