読書メーター KADOKAWA Group

海峡の鎮魂歌(レクイエム) (新潮文庫)

感想・レビュー
43

データの取得中にエラーが発生しました
感想・レビューがありません
なみきり
新着
函館大火災、空襲、洞爺台風を通して人の絆、親子のあり方を謳っていく。特に大火災の描写はロードムービーのように緊迫感があり、当時の過酷さが浮き彫りに。熊谷さん特有の温かさが感じられる読後感。
0255文字
pio
新着
災難、苦難、困難、不運などが続きますが、結局は幸運だった?という感じの小説でした。特に親子の巡り合わせのところときたら…まるで歌舞伎に出てるくるような、有り得ない偶然が重なって「そんなのあるかあ?」と笑ってしまうほどでした。長くてくどい部分もありましたが、終わりよければ全て良し、ハッピーエンドの小説です。
0255文字
マサ
新着
500ページ以上ある本だが、読み始めると止まらなくなる。函館大火、函館空襲、洞爺丸台風の描写は激しくて生々しくて恐ろしくて読みながら震えがくるほどだった。その厳しい状況の中でも敬介をはじめ多くの人々が自他のためにできるだけのことをしようとする姿に感動する。また、潜水夫の仕事が何度も出てくるが、その度に何かが起こりそうな緊張感が漂う。
0255文字
カムイ
新着
今年一冊目は函館を舞台にした感動作品です。熊谷氏は動物小説を主に書かれている。今回は函館大火を皮切りに空襲、洞爺丸沈没、これでもかという悲劇に見舞われる主人公の啓介、函館の町並みやその当時の活況を垣間見れた。リアルタイムでは知らないが親からはその当時の様子は聞いていたので凄絶な景観を想像していた。感動作品と言いましたが読者によったら出来すぎでしょと突っ込みを入れるかも知れませんが、それを差し引きしても良い作品だと❗️苦難を乗り越えて絆によって巡り合わせはウソでしょと驚くばかりです。カムイは函館が好きで→
カムイ

yominekoさん、おはようございます😆今年は北海道を舞台にした作品を沢山読みたいです。この本もおすすめしますよ😃

01/03 08:58
yomineko@ヴィタリにゃん

私も北海道を色々と知りたいので、沢山読みたいですね📚

01/03 10:15
4件のコメントを全て見る
0255文字
JP
新着
久々の熊谷さんの作品は、暗さの中に希望と逞しさがあり、人間愛に満ちていてやはりいい。東北ではなく北海道が舞台だか、とても自然に、北の漁師町のリアルが迫ってくる。 敬介の不器用さ、優しさ、弱さ、そして強さを愛おしく感じた読後。解説が谷村志穂さんというのもまた良い。いい作品にであえた。
0255文字
朗読者
新着
感動☆3つ。 未曾有の海難事故、青函連絡船洞爺丸沈没事故を描いた作品。 青函トンネルを建設する契機になった事故とは知っていたが、戦後のこういう時代であったことや函館大火は知らなかった。 熊谷さんの代表作「邂逅の森」に通じる、自然の力に立ち向かう人間の姿、信念の強さに再び触れることができた。 読了後に裏のあらすじを読んで、仙台在住の著者が3.11の半年後に書いたものだと知り、海中のシーンが津波のなかで必死に戦った人がいた事に重ねていたのかと思ったら、複雑な気持ちになった。
0255文字
hiyu
新着
脇目も腑わず一気に読んでしまった。函館大火をきっかけに自身の在り方が目まぐるしく変化していく潜水夫である敬介。どうしてここまで運命というものは非情になれるのだろうか。静江の生き方をみていると芯の強さを感じざるを得ない。そして読み終えてタイトルを目にするとまた違った味わいがあった。
0255文字
rincororin09
新着
北海道在住だが、よく知らなかった函館の歴史。その中をタフに、しかし優しく生きた男のお話。いろいろと救われる。
0255文字
smura
新着
『邂逅の森』が素晴らし過ぎた熊谷達也。本書も年末にブックオフで100円均一に並んでいたきれいな本。非常に期待して読んだ。熊谷氏らしい丁寧な筆致とストーリー展開でスラスラ読めるのだが、スラスラ読めるのが逆に彼の作品らしくなくて、『邂逅の森』とは異なる味わいに戸惑う。潜水夫という設定に親和性を感じにくいのかも。「熊谷達也さんの小説に私が圧倒されるのは、そうした他者への静かで優しい寄り添い方である」と書く、あとがきには納得。しかし、少し迫力不足で、引き込まれるものがない。
0255文字
ts0818
新着
主人公は、潜水夫っていう仕事を生業にするんだけど、何でそういう設定なのか、って思って読み始めたんだけど、最後まで読んで納得です。函館には、昭和9年函館火災、昭和20年の函館空襲、昭和29年の洞爺丸台風の3つの大きな災害の記録が残っているらしいってのも初めて知りました。そんな3つの災害のすべてに巻き込まれる主人公ですが、潜水夫だからこその視点が、災害の状況とそれが与える影響についてを読者に解説してくれている気がする。何があっても前に進んでいくことが亡き人への鎮魂歌ってことでしょうかね。面白いです。
0255文字
とりみ
新着
函館に住んでいたこともあるのに 本を読むまで 大火事 空襲 洞爺丸沈没のこと 知りませんでした。主人公の函館の潜水夫 泊敬介も 当時函館に暮らしていた方たちも 大変な経験をされたんだなと心が痛みました。乗り越えていく力がすごい。 最後 ホッとしました。
0255文字
桜もち 太郎
新着
舞台は函館、潜水夫・泊敬介に降りかかる3つの災害。昭和9年の大火、昭和20年の函館空襲、昭和29年の洞爺丸座礁。運命によって生き延びる敬介。人と人の絆は苦難を乗り越えただけ強固になる。その絆は人の努力によって作られる。運命によって生き残った者は、懸命に生きることにで死者の魂を鎮めることができる。との最後のくだりが身に染みた。偶然に偶然が重なる箇所ではエッと思ったが、最後には希望の光が見えてよかった。
0255文字
ロッコ
新着
山背郷にも潜水夫の話がありました。次から次へとくる災害にハラハラドキドキ。引き込まれました。
0255文字
たーくん
新着
昭和9年春、函館の潜水夫・泊敬介は、時化る海と吹き荒れる風に妙な胸騒ぎを感じていた。予感は的中し猛火が街を襲う。妻子と母を探し歩く敬介だったが。さらに昭和20年の空襲、昭和29年の洞爺丸沈没。立ち直ろうともがく敬介に、運命は非情な仕打ちを繰り返す…。仙台在住の著者が震災から半年後、悩み迷いながら筆をとった、再生と希望の長編小説。
0255文字
ぱどり
新着
ネタバレ人生の中で3度もの災害に巻き込まれ、家族と離れ離れになり、血の繋がらない子を育て、体に障害が残り、となかなかの壮絶な人生を送りながらも、周囲の人々への優しさを忘れない主人公はすごい。だからこそこんなに周りがあたたかいのか。
ぱどり

災害というより、命の危機か。

08/22 18:58
0255文字
フテネドラ
新着
アンソロジー「波浪の咆哮」に収録されていた短編「潜りさま」を経て。潜りさまの主人公とは立場が若干違うものの喪失と再生が描かれている事は共通していて双方とも堪能させてもらったヽ(´ー`)ノ 洞爺丸が辿る運命は知っているだけに台風が迫る辺りの描写はグワーッ!ヤメローッ!グワーッ!な気分で手に汗を握ってしまった。
フテネドラ

原題である「烈風のレクイエム」から改められた「海峡の鎮魂歌」、双方とも鎮魂の想いを込めてのタイトルなのだろうけれど作品そのものを表すタイトルとしてはちょっと的を外してしまっているとは思う^^;

08/15 16:43
0255文字
アッキー
新着
昭和9年の函館大火、20年の函館空襲、29年の洞爺丸台風という災害の3つ全てに遭うという壮絶な人生。その度に家族や左足の自由を失いながらも生き延びていく。だからといって主人公は特別に強い人間でもない。周りに辛くあたったり、諦めそうになったりする。甘いところは一切ないような話。それでも次へ進もうとする姿勢があり、とても重厚で力強い話だった。
0255文字
ミカママ
新着
他者への優しさに満ちた視点、静謐かつ壮絶な主人公の人生に圧倒された。海中での描写は、わたしのようにダイビング経験者なら、2倍その怖さが実感できるのでは。彼を支える静江の行き方もとても素敵だった(真似はできないが)。未読の山本周五郎賞・直木賞ダブル受賞の『邂逅の森』への期待をますます高めつつ。
たーくん

『邂逅の森』が初読みで、それ以来はまってます。いい作品です。『相克の森』『氷結の森』が森三部作です。『相克の森』はまあまあ。『氷結の森』は未読です。

11/09 01:46
ミカママ

たーくん、ありがとう。いくつか前回の帰国で積みました。読んでみますね。

11/09 01:50
9件のコメントを全て見る
0255文字
かぶき者
新着
クララが立ったら泣くし、伸一郎が喋ったら泣くんです。そんな一章の涙も二章でパキパキに乾くわけですが、三章では複雑な運命の糸が。これは出来過ぎですが、前回読んだマタギに続き、潜水夫という男気ある世界観と、過剰な演出を抑えた筆致が好きです。面白かった!
0255文字
i-O
新着
おもろ
0255文字
tecchan
新着
昭和9年函館大火でそれぞれ家族を喪った男女と両親を亡くした幼子が新たな家族をつくるが、その後、戦争や洞爺丸事故など次から次と時代に翻弄される。家族の一大叙事詩。「飢餓海峡」、「三たびの海峡」、「慟哭の海峡」など海峡をテーマとした作品はなぜか感動する。
0255文字
うーたんパパ
新着
★★★
0255文字
hasami1025
新着
私を老けさせる作家、熊谷達也。読んでる間、眉間にシワ寄りっぱなし。シワが深くなったらどう責任を取ってくれるんだか。函館の大火災、空襲、洞爺丸転覆の大災難に見舞われる潜水士の壮絶な人生が描かれてます。奇跡と強運に助けられ、読後感は良かったです。
Tomo

あはは( *´艸`) それはそれでいいかも?電車に乗る時に持ち歩こうかな〜(≧∀≦)

05/06 22:52
hasami1025

快適でした♪

05/06 23:02
6件のコメントを全て見る
0255文字
kuribosu
新着
3つの災難で奇跡的に助かったのは、同じ境遇の女性を妻とし、孤児を子供としながらも、死んだ妻や娘のことも忘れない思いやりが運命を引き寄せたんだと思いました。波乱万丈な人生を感動の押し売りにならず淡々と描いてるのに、作者のまじめな生き方が感じられ好感が持てました。
0255文字
ザッハトルテ
新着
函館大火、空襲、洞爺丸事故と3度も九死に一生(合計27死に3生?)を得て、血の繋がらない息子が連れてきた婚約者は亡くなったと思っていた実の・・・、しかもその育ての親が後妻の・・・。まるでドラマのような(小説か!)偶然が重なる筋書ではあるが、主人公のまっすぐな生き方に敬意。
0255文字
analjustice
新着
X橋もそうだったんだけど、書きたいことが面白さに繋がっていないんだよなぁ。
0255文字
YH
新着
ちょうど、月末の台風直前に函館に行ったので、その前に読めば良かった。一応、泊一家が主役とはなっているが、本当の主役は街そのもののように思える。でないと最後の一族みんなが再会できる幸運は作り物めき過ぎてちょっと…
0255文字
あきぴー@武蔵国
新着
大火事ニより妻と娘(実は…)、母を亡くし、空襲により重症を負い、洞爺丸事故でも九死に一生を得るという、あり得ないような状況に置かれても、前を向こうとする姿に打たれるが、ちょっと重なりすぎじゃない?評価:★★★☆☆
0255文字
空翼
新着
仙台在住の作者が震災後に書いたもの。全てを失った中からなんども立ち上がる主人公の姿に名作映画のエンドロールを見ているような充実の読後感。どれを読んでもこの作家さんはいいなあ。読書休暇とって読んでも損はない。もちろんそんなものはありませんが。
0255文字
koichi
新着
いつものパターンで、ハラハラしながらも安心して読めます。毎度の事ながら主人公の敬介はタフだ!たとえ火の中、水の中とは言うものの、B29の機銃掃射の中からも生き続けるのは笑うしかないです。でもそこが魅力だぁー✨
0255文字
ちょるる
新着
「烈風のレクイエム」改題文庫版。ずっとしんどかった、函館の潜水夫・泊敬介は一体どれほどの災難に遭えばいいのだろうか?と。家族を失い、自身も怪我を負いながらも3度の災害から生還。その精神力と潜水夫として生きる姿勢に、凄いとしか言いようがない。新しい家族と共にあれほど頑張ったのだから、そんな奇蹟があってもいいでしょう、と思うほど。最後の数ページは、東日本大震災後の皆へのメッセージなんだろうと思う。熊本地震にも。力が湧いてくる1冊。
0255文字
オスカー
新着
ガッツリと1人の人生を描いた作品は好きです。ちょっとうまく行き過ぎの再会場面もありますが、生きること、生き続けることの大切さを考える作品。青函連絡船に乗っ時のこととか思い出しました。ほんの一瞬の出来事」ちょっとした時間差、計画の変更で物事が大きく変わるんだと実感しました。
0255文字
ココンブレ
新着
★★☆☆☆
0255文字
Norykid
新着
凄まじく濃密で激しい運命のドラマですね。1人の男の流転の人生を追う形なので、途中までは『邂逅の森』のイメージで、ある漁師の一生なのかなと思いました。ところが途中から印象が変わり、方向性が全く異なると感じました。主人公は潜水を業務とする船の親方なのですが、彼が対峙するのは大自然でも天災でもなく、運命の女神ではないかと思います。しかも、とびきり性悪な奴です。容赦なく家族を引き裂き、乱暴に結びつける。気まぐれの度合いを超えてます。主人公は運命に翻弄されながらも折合いを付けていく。何度も目頭が熱くなりました。
0255文字
みっちゃんondrums
新着
ネタバレ昭和9年、函館の大火の描写から物語は始まる。その被災中の混乱ぶり、被災後の悲しみや絶望感に、かの被災地のことを重ねて思う。それでも、人も街も再生する。大火で家族を失った潜水夫である敬介は、新しい家族のために生きる。戦災、昭和29年の海難事故を生き延び、たどり着いたのは、やはり家族。守らねばならないものがあることが生きる意欲になる。優しさとたくましさにあふれる男の20年に渡る物語に浸った。しかし、『邂逅の森』の感動を期待してはいけなかったか。
みっちゃんondrums

以下メモ:「自分より酷い境遇にある者を前にすると、かえって優しくなれたり寛大になれたりする部分が・・・人間にはあるのだ」。「静江は、敬介の前妻に、ひたすら赦しを請うているのだった。一度も会ったことのない、顔も知らない相手を思って深々と頭を垂れ、懸命に謝っているのだった」出来すぎてる、謙虚過ぎる!「祖国の敗戦は、夫婦のあいだでのいざござなど、いっぺんに吹き飛ばしてしまうような大きな出来事だった。だが、実際にそうはならなかった」個人の眼前の問題が一番ということ・・・心苦しい。

04/22 09:55
0255文字
トラジ
新着
ネタバレ函館を舞台にした再生の物語。大火により妻子、母を失い、空襲による大怪我、洞爺丸の沈没と災難を乗り越えて生き抜いた潜水士の半生記。波瀾の人生が描かれている。終盤の信一郎と鈴の出会い、静江の実家の件はやり過ぎ。奇跡も重なると絵空事になってしまう。
0255文字
福猫
新着
ネタバレ大自然を相手に葛藤する人々を描かせたら、右に出る者がいないほどの力量を持った熊谷さんの新作。以前、空港で手にした短編が漁師を題材にしたもので、深く感動した覚えがあったので今回も期待しての開始。理不尽さを覚えるほど次々に襲い来る災難。防災設備の整った現代でさえ、自然の力には抗えないということは、敬介の生きた時代であれば少しの油断が死に繋がっていたのであろう。大火。戦争の爆撃。海難事故。これだけの災厄を生き延びたということは、ある意味生かされたということか。いつも逞しく再興していく敬介の不屈の精神に脱帽です。
0255文字
kaz
新着
ネタバレ運命の別れ道に翻弄される敬介だが、真面目に強く生き抜く様は古き良き日本人の姿だと思う。函館大火、第二次大戦、敬介と同じ様な不運に見舞われた人は数知れず居るだろう。そういう意味では平凡な敬介だが、潜水夫として海に生き、故に時に奪われ恵まれそうした経験がのちに数奇な巡りあわせをもたらしたのか。幸せを取り戻した終わり方で救われた。しかし帯の感涙巨編云々のフレーズでハードル上がり過ぎた感が否めない。
0255文字
miohaha
新着
主に東北を舞台にした作品を描いてきた熊谷達也さん。今回は函館で潜水作業を生業とする主人公、泊敬介の人生を通して、災害や戦争の被害から何度も立ち上がる市政の人々のはかなさと強さ、優しさを紡ぎ出してくれました。史実が残されているとはいえ、大火、空襲、台風による青函連絡船の沈没の中を生き延びた敬介の体験が迫力ある筆致で描写されていて、圧倒されます。ラストは余韻の残る書き方で、敬介の父親の物語が別にあるかも、と期待してしまいます。
0255文字
シェルティ
新着
ネタバレ記念すべき1,300冊目は熊谷達也さんの作品でした。敬介という潜水夫の一生。大河ドラマ。函館の大火、空襲、そして洞爺丸の転覆という歴史にっ翻弄されながらも生き抜いた男の一生。決して明るい話ではないが勇気をもらえる一冊でした。この作家さんはみんなにもっと読んでもらいたい。少なくとも『邂逅の森』は。
0255文字
全43件中 1-40 件を表示
海峡の鎮魂歌(レクイエム) (新潮文庫)評価93感想・レビュー43