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私は海をだきしめていたい(Kindle版)

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SOHSA
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《kindle》青空文庫 坂口安吾の文章はなぜか短くとも長くともとても美しい。その美しさに心が搦め捕られ、読み手は身動きができなくなる。語り手の、かの「女」に対する肉慾はどこまで行っても愛なのだろう。悲しいほどの肉慾の小ささこそがやはり愛なのだ。
0255文字
テツ
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私が相手の女に感じるのは肉欲のみ。浮気性で不感症の女の肉体にいくら溺れても、肉体も粘膜も生温く混ざり合い擦れあったとしても、人と人との間にはどんな関係性であったとしても、現実に存在する薄皮一枚だけではない途方に暮れてしまう程の隔たりが存在する。そして肉欲に溺れる自分を肯定し、通じ合えない他者とのやり取りを諦観しながらも、ただただ孤独感は強く強く自らの内側に積もっていく。だから女を呑み込んだ波を目にして思う。通じ合わない肉欲も想いも同じように呑まれるように。矮小な自分自身の孤独と悲しみごと呑まれるように。
0255文字
北白川にゃんこ
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肉慾に溺れながら溺れない孤独な男…。UN-GOによくみられる主人公である。自身なのかもしれない。
0255文字
オスカー
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ロマンチックなタイトル、内容もそうだと言えないこともない。不感症の女の肉体のみを愛する主人公、屈折しているなぁ・・・海に抱かれたいのではなく、海を抱きしめたい・・・そんなこと考えたこともないな。
0255文字
かりん
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ネタバレ4:《タイトル以上に、出だしに引き込まれた短編。》Kindleの青空文庫検索で、タイトルに惹かれて。しかし、それ以上に書き出しにぐいと引き込まれる。「私はいつも神様の国へ行こうとしながら地獄の門を潜ってしまう人間だ。」って、なにそれカッコいい。不感症の美しい女と暮らす男の話。二人の貞操の念と同様に、全体を稀薄な感じが包んで渇いた面がありつつ、表現はそうではなくて、つまりはとても好き。短編であっと言う間に終わるのも良い。坂口安吾はあまり読んだことないので、ほかも読みたい。
0255文字
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