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サラバンド・サラバンダ

感想・レビュー
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いのふみ
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ピカピカではなく、長いこと着た制服が摩耗してテロテロになったみたいな感じが、いい。
0255文字
いのふみ
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織り物の肌理を確かめるように読んでもいいし、流して読んでもこの世界の複雑さ豊かさは感じられる。中年を超えるとにっちもさっちもいかなくなるのだな。
0255文字
南雲吾朗
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哀退して行く生。人生の黄昏。黄昏といっても夕焼けが映える綺麗な情景ではなく曇天の暗い夕暮れ時。そんな思いを浮かばせる短篇。「厖大な明るい洞とも思える空は、物思うことをせせら笑うかのようで、言葉をひっかけようとしても、あっけらかんとしている。」「浸された角砂糖の様に今にも崩れそうな危うさを愛おしく思えるのも、中年。」こんな美しい表現でここまで退廃的で艶めかしいストーリーを綴る文才がまさに凄まじい。藤沢周は天才である。異彩を放つ文章とその構成。歳を追う毎に凄みが増してくる。いったいどこまで行ってしまうのか?!
南雲吾朗

人生の後半戦、否、終盤か…。捨てきれぬ希望と、相対する諦め感。同年代だから尚更理解できてしまう悲しさ。この作家は癖になる。

11/05 16:53
0255文字
まあちん
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読み友さんのレビューで新潟弁の会話があると知り、急にふるさとのなまりなつかしくなったので。藤沢氏は自分とそう違わない世代なので、新潟での会話は、クラス会で元男子同級生が話しているような懐かしさがあった。抑揚を伴わない字面でも分かり易いように、若干の手心が加えられている、ように思った。話はと言えば十の短編で最初と最後の主人公だけが同じだ。50代も半ばの男が自分の来し方や、自分や親世代の老いを目の当たりにするという話が多い。ちょっと息苦しかった。
0255文字
ヴェネツィア
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タイトルに魅かれて購入。タイトルからは、南欧かラテンアメリカのどこかを舞台に、夜の闇の中に灯る明かりを背景にけだるく、物憂げな、それでいて情熱を秘めた物語を想像していた。そして結果は…というと全く違っていたのである。50歳を過ぎて、初老の域に入ろうとする男性の物語が10篇。いずれも主人公は男の一人称語りであるか、あるいは「男」と三人称で称されるかである。ただし、匿名性を用いることで読者との同化を図っているのではない。むしろそれは作家自身の客体化を定位させるためであったのかも知れない。
ヴェネツィア

篇中のいくつかに新潟方言の会話文がでてくるが、それは柔らかい響きを持ちながら、同時にある種の粘着感を(悪い意味ではなくて)感じさせもする。これまで新潟の人と話したことがなかったのだなと気づかされた。

10/20 18:05
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おかめ
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初老の男性の妄想の世界か。草を刈る話と、謡の先生の話が特に面白かった。
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いのふみ
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枯れ、恬淡としてもいる味わいだが、熾りも捨てきれない、複雑さ。この作品群の良さは、心に沁み入り、なかなか言葉にできない。「何もしなくても、いい。何をしてもいい。ただ生きていればいい。理由などいらない」。この境地や覚悟はそうそうできない。
0255文字
Emperor
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前10編。ページ数に斉一性があって、単純にビジュアルとバランスの良さに惚れ惚れしてしまいます。藤沢周さんの作品は、難しい言葉がおおくて辞書の出番が増えますが(調べてみたら仏教用語だったりする)、光明真言が出てきたときはもう最高すぎて笑うしかありませんでした。
0255文字
タマムシタマリンド
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筆者が体験したと思しき、出来事からここまで言葉を紡げるのかと。女性に対して感じる描写が流石にエロい。
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hirayama46
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はじめての藤沢周。おお、これはたいへん好み。ハードボイルド風の語りに、老いや死の影が差しているかと思えば、ところどころに中年の粘っこい性欲が顔を見せたりと、なかなかどうして一筋縄ではいきません。年をとることと枯淡になるのは必ずしもイコールではないのでしょうね。
0255文字
いのふみ
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初期に比べれば、かなり落ち着いた作風。まだ現実に惑いながらも、受け入れている。固有名を与えられていないこの「男」は、著者自身の姿でもあるが、ひいてはわれわれ自身の姿を距離をもって眺めるようでもある。
0255文字
踊る猫
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久し振りに読む藤沢周作品。やはりというか、独自のピリピリした緊張感の高い文章は読んでいてクセになる。書かれているのは老境を意識した男たちの悲哀なのだけれど、古井由吉氏のような枯淡の境地に達しているわけではなく、女性に対するエロティシズムが溢れているところが藤沢氏らしいというかなんというか……どの作品もその短さにおいて物足りなさを感じさせる反面、この短さが藤沢氏の作品の魅力を引き出しているとも言えるのだから悩ましい。デビュー当時のソリッドさを保ちつつここまで来られたというのは凄いことなのだろう。是非再評価を
0255文字
Anemone
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五十代半ばの人生をたゆたいながら生きる男たちの日常に忍び入る、密やかな死の気配や過ぎ去りし日々の幻視や幻聴。私小説のようであり幻想譚のようでもある。思秋期のやるせなさが漂う短編集。
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sunao
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ネタバレ不思議観多い、ボキャブラリーが豊富、細かい描写が得意、純文学。
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なっく
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中年男の悲哀かと思いきや、なかなかどうして、生にも性にも執着し、死への不安を抱えながらももがき続ける。いいじゃないか!まだまだやれるとこまでやってみよう、早く逝った友への弔いの気持ちもパワーに変えて。
くみこ

心から応援しています(^^)

09/23 18:18
なっく

ありがとうございます 主人公気取りで、もうちょっとだけやってみます

09/23 18:53
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いのふみ
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それまでの作品群に比べて、枯淡の味わいが感じられる。
0255文字
kazissho
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親や同年代の友人の死が身近になり死を意識しだす中年が観る風景を描いた短編集。描かれている心情はおもしろいとは思うが、ちょっと侘しさや寂しさが勝ってしまっていて読後感はいまひとつ。
0255文字
GOTI
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☆☆芥川賞作家による珠玉の短編集です。中年男の心象風景をじんわりと描いています。純文学ってきっと自己満足なんでしょうね。売れることを企図していないように思えます。
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nekono hirune
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不意に昔の事柄が思い出されて、今更に気づくことがある。これを後の祭りと言われようが、ノスタルジーと言われようが、それはそれで受け入れられるようになってきたようだ。物語の始まりは静かだ。
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華形 満
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細部まで細かく描き込まれた絵画を接近して見ると何だか解らないが、一歩また一歩と離れながら一定の間隔に達した時初めてああこういう絵画だったのだと認識出来る・・本作は正に、10の短編の一つ一つ単独では分り難いが、全てを読み終えて最後の著者の「あとがき」を読んで「ああ、本作はそういう事を言いたかったのだ!」と腑に落ちる。殆どが人生の終盤を迎えた人達を描いたダークな短編の連続だが最終編の父子が雪原で遊ぶ途中、「なんで泣いてる?」「何にもないから涙が出てきたよ・・」に私も何故か涙が伝った=私にも謎。でも深い一冊。
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るんるん
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正直よくわからなかった・・・。
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ASYURA
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人生に倦んだ男の憂いと怒り、焦燥、絶望、狂気、性。芥川賞作家が円熟の筆で魂の黄昏時を描く珠玉の小説集。
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たカス
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★★★★☆サラバンド。クリームを挟んだ菓子ではない。三拍子のゆったりとしたクラシック。ヘンデル版を聴いてみる。まさにこの空気感を文学で表現した短編10編。
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