形式:新書
出版社:PHP研究所
『坂の上の雲』は間違いばかり、「乃木愚将論」は真っ赤な嘘! 実は乃木大将が「戦上手」だったからこそ、日本は救われた――。 司馬遼太郎が『坂の上の雲』や『殉死』で描き出した乃木希典像は、「愚将」「戦下手」などというものであった。だが、実際の乃木は、まったく違っていた。本書は、陸軍士官学校(52期)、陸軍中野学校に学び、戦後は陸上自衛隊で陸将補まで務めた著者が、精緻な戦史分析に基づき、西南戦争から二〇三高地、奉天会戦まで、乃木希典の生き方と戦いの実相を描き切った真実究明の書である。以前、私家版のようなかたちで『名将 乃木希典』と題されて発刊され、ほぼ乃木神社の社頭のみで販売されていた本だが、その透徹した内容が話題を呼び、高い評価を受けてきた。その伝説の書が、いよいよ新書での復刊である。 「そもそも本書執筆の動機は、司馬氏の日露戦争に関する記述があまりにも偏見独断に満ちているにもかかわらず、それがあたかも歴史の真実かのように広く信ぜられていることに、義憤の念止み難きものがあったからである。あまりにも多すぎる簡単な史実の誤りに対し、いったい彼は資料を本当に読んでいるのかと疑問をもつようになってきた」(……「あとがきにかえて」より抜粋) ●「坂の上」のはるか彼方に――よみがえる名将・乃木希典の実像(中西輝政)●第1章:若き乃木希典――生誕から西南戦争まで●第2章:欧州留学と日清戦争●第3章:台湾総督、そして那須野ケ原での閑居●第4章:旅順要塞を攻略せよ●第5章:黒溝台会戦と奉天会戦●第6章:日露戦争の終結とその後の乃木希典●第7章:伊地知幸介論●第8章:乃木庸将説を糾明する●復刊に寄せて(加藤司郎)電子書籍
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