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飛び込み台の女王 (STAMP BOOKS)

感想・レビュー
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Theodore
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飛び込み競技は初めて読むジャンル。よくある「スポーツを通じて新しい仲間と出会う」話ではなく逆に「これまで仲の良かった親友とお別れすることになる」話なので後半部分はかなり切ない。とはいえ、主人公が女王カルラの才能を譲り受けることができた(というか、ナージャが自分の才能に目覚めるきっかけとなった?)のは僥倖だったと思う。願わくはいつかどこかで2人が再会した折に、懐かしく過去を語らうような親しい間柄に戻れますように。
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きょうたん
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何で「飛び込み?」とタイトル見て思ったけど、な・る・ほ・ど!
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ねちゃぴん
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「殺した」の意味が結局よくわからなかったけども…?崇拝に近いほどの仲だったカルラと今疎遠というのが、この年頃の子たちとしてなんかリアルだな。
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ゆきふじ
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ネタバレ児童文学では同性同士の繋がりが恋愛のそれ以上に重要になることがある、という旨のコラムで紹介されていた本。興味があったので読んだ。 主人公とカルラの関係は素直に友人と呼ぶには微妙なものだが、途中でドロドロとしたものにならずに終わって良かった。恋愛のそれは存在していたが、紹介されていた通り、それ以上の熱量で主人公たちの繋がりがあった。女王で女神で、とカルラに崇拝のようなものを抱きながら、カルラもカルラで主人公が居なければ飛び込みを続けられてなかったことを考えると、互いに寄り添い合っていたんだなあ、と。→
ゆきふじ

主人公が男の子に目をやって、それに不満そうにする描写もあったし。多分主人公もカルラが同じことをしたら、同じことを思うのだろう。 カルラにとって重い荷物になっていたものを、主人公が受け取るが、彼女はそんなことは思わなかった。それであっさりとカルラがやめてしまうのも潔い。 次第に疎遠になり、というのは少し寂しい気もするが、彼女たちの関わり方としては妥当か。 この主人公の年令は作者いわく『まだ子どもっぽいけど、すべてを理解できる年齢』らしいので、なるほどと思った。(訳者あとがき)

12/30 21:43
0255文字
ayumu
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ネタバレ待ってなさいよ、イザベル。そう、わたしは思った。目にもの見せてやる。(p.212)【ドイツ】 ★★★★☆
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バムケロ
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◯飛び込みの有力選手候補として体育学校へ通っているナージャとカルラ 仲良しの2人だが、ある事から少しずつ距離ができ始める 静かな描写の中にも熱いものや青春のヒリヒリ感が伝わってくる 不思議な読後感 飛び込みが題材って珍しいし結構勧めてみたい
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oyasumi
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スポーツの英才教育を行う学校にスカウトされて、日々飛び込みの練習に励む二人の少女。親友と呼ぶには少し微妙な関係ではある。 才能があると認められる子はたくさんいても、栄光をつかめる者はそのうちのほんのごくわずか。 才能は、怪我や病気あるいは本人も分からない何かによって失われることもあり、その反対に埋もれていた才能が何かのきっかけで目覚めることもある。 「重すぎるリュック」が象徴するものは残酷ともいえるが、それを渡すシーンはとても美しかった。
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ぱせり
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子どもたちは、ときには仲間の不調を喜び、好調を嫉妬する。それを醜いと思うナージャを幼ないと思うのは残酷だけど、この道を真剣に進むなら、結局、自分はたったひとりなのだ、ということをしっかりと胸に刻むしかないのだろう。飛び込みの美しいフォーム、静けさが、文章から伝わってくる。息を呑んで、この美しさ・静けさに結晶する、成長への激しさ・厳しさを見守る。
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timeturner
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子供が幼いうちに選別し英才教育をしていることに驚いた。思春期の扉の前に立つ少女の気持ちや環境がとてもリアルに描かれている中で母親の恋人の扱いだけ不自然で浮いているのはわざと? 今のドイツが移民社会であることも感じた。
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wassermusik
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体育学校で飛び込み競技に没頭するナージャとカルラの、清々しい友情と別れの物語。幼馴染みのカルラが女王だったのに、彼女に忠実でいつも一緒のナージャだったのに…。カルラが夢の中でナージャに渡したリュックの重たさと軽さが意味深い。自分の道を探り始めた思春期の少女達をクールに描く筆致が余計に胸を打つ。常套的なお友達物語や根性物でなく、日本人的通念からするとドライすぎる彼女達の関係に引き込まれた。カルラが飛び込みについて語るシーンは、物理的なことを哲学的に述べ、作家を代弁する様な不自然さはあれど新鮮で印象的だった。
wassermusik

「知ってる?入水(にゅうすい)はもともと純粋な物理学なの…水は分子からできてる。飛び込みで大切なのは、その分子をできるだけ上手に押しのけて、第一に体が痛まないように、第二に水しぶきが飛び散らないようにすることなの。つまり、水面を突き抜ける」「二つ目は落下……その落下時間を有効に使わなきゃいけないの…飛ぶごとに、その飛び込みにその人の全人生をつめこまなきゃいけない」

01/05 19:24
wassermusik

訂正:コメント一つ目の一行目「感情を露わにしたりせず」です。特にカルラは冷静沈着、謎めいていて、何を考えているのかもどかしく思える存在だが、それはあくまでも主人公ナージャの眼で捉えた姿。

01/05 19:51
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Olga
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思春期前半の少女が主人公のスポーツ小説として、これまで読んだなかでベスト。 訳者あとがきによると、執筆理由について作者は「スポーツに関する、まともな文学が存在しなかったからです。専門的に正しくて、ロマンチックすぎなくて、まじめにスポーツを描いていて、そのうえ、よく書けている本を、わたしは一冊も知りません。それを変えたかったのです」と語っているが、この本にはそのすべてがある。
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星落秋風五丈原
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ナージャとカルラは、ドイツのスポーツ・エリート達が通うえりすぐりの学校にスカウトされた。本編は天才肌カルラその人ではなく、傍観者でありいつもロッカーを分けあって使っていたほど親しかった努力家ナージャの語りにより経緯を明かす。終盤でカルラが「‘自分にはもう背負えない重いもの’をナージャに渡した」と、自分が見た夢の事を話す。ナージャのカルラからの呪縛が解けた祝福すべき時なのか、或いはカルラにかけられた才能という呪いをナージャが新たに引き受けてしまった憂うべき時なのか、その判断は読者に委ねられている。
0255文字
菱沼
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不思議な読後感。スポーツ根性ものでなく、淡々とした味わいは日本ではあり得ない陸続きの国のものだろうか。主人公ナージャの母はロシア人、仲間のロージの母はイタリア人。同級生であっても、見た目の違いだけでなく、価値観の違い、アイデンティティの違いまで「あって当然のもの」としているように思う。羨ましいような、このような形で大人になっていく子どもたちが痛ましいような。ひりひりするようなこの年代の一時期を切り取った佳品だと思った。
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くるり(なかむらくりこ)
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13歳の少女の危うさは、最高7メートルの高さからプールに飛び込むこの競技にどこか重なる。競技場面はけっして少なくはなく精緻な描写なのに「スポーツもの」の熱や興奮はない。カルラとナージャの関係も秘密めいた空気を帯びていて、友情でもライバル意識でも恋でもない。その独特の抑制が、ラストで一気にダイナミズムに転換する。カルラが飛び込み台の女王だった理由、カルラに勝とうと思ったこともないナージャが今も競技を続けている理由。すごい、これは児童文学でしか書けない物語。リュック、物理、世界中のすべての時間。深い深い哲学。
くるり(なかむらくりこ)

飛び込みといえば、森絵都さんの「DIVE!」。こっちはアツい、アツくるしい、そこがいい。でも設定がシドニー五輪を目指しているってところに、過ぎ去った年月を思ってゾッとするのであります(^^;

01/29 17:14
0255文字
shoko.m
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いっしょに飛び込み競技に励むナージャとカルラ。カルラの飛び込みは、いつだって素晴らしく完璧。ナージャは、カルラのことを飛び込みの女神だと信じていたが……。思春期に揺れ動くふたりの少女の友情、成長がナージャの視点で描かれる。思い込んだらというのは、この時期ならでは。自分はスポーツはしていなかったけれど、こういう気持ちはわかる気がした。
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鳩羽
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飛び込み競技からスカウトがきたナージャとカルラは、そのままスポーツ・エリートの通う体育学校に進学する。寡黙で何を考えているか分からないカルラだが、飛び込みは誰よりも上手く、ナージャはそんなカルラに嫉妬することもなく、面倒を見るようにして付き合っていた。…べたべたしてる訳ではないのに不思議な一体感のある二人、その彼女たちが離れるとどうなるのかという話なのだろう。大会で優勝しても、インタビューで新聞に載っても、華々しい感じがせず、短い人生、何をしてもそんなに変わらないというような達観すら感じた。
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アカツキ
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ネタバレ飛び込みを舞台にした青春スポーツもの。女王カルラの飛び込みが特別なのは、飛び込む度に人生のすべてを注ぎ込んでいたから。才能という荷物は人によって重さが変わるのか?
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ひとみ
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普段は影が薄いが完璧な飛び込みをするカルラは注目を集める存在。カルラの隣に住み共に素質を見込まれ体育学校で飛び込みを始めた親友のナージャは、カルラが飛び込み台の女王であると信じ野心が無かった。そのカルラがある理由で遠く離れてしまった後にナージャが回想するという形で語られる小説。素質のある子供は早いうちから選手として育てるというドイツの事情に驚き、恵まれているとは言えない二人に背負わされているものを思うと痛ましくなる。二人だけで通じる符丁のようなものやナージャの小うるさい家族など色んな点も魅力的だった。
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mntmt
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ネタバレ良かったです。鳥肌もののラスト。特別な才能を持った子たちが通う体育系の学校。飛び込みの選手が主役。心の葛藤がリアルに描かれていました。
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ハンナ
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飛び込み競技に打ち込むドイツの体育学校の生徒・ナージャと、隣家に住む同じく飛び込み選手のカルラの友情と成長を描くYA。ティーンエイジャーあるある的な心情が自然に描かれていて、大人が読んでも楽しめました。
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本
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中学生向き 主人公のナージャは、カルラに憧れている。カルラは飛び込みの天才で、彼女が飛び込む時、みんながはっと息をのんだり、思わず見とれてしまうような選手だった。カルラとナージャは同じアパートの隣の部屋同士に住んでいて、ちょうど2人の寝室が壁を挟んで隣になっていた。2人は壁に小さな穴を開けてお互いの秘密にしていた。ナージャは、ある時カルラの母親が、インゴという男と付き合っていることを知る。インゴは、優しそうでいい人に見えたが、カルラはインゴのことをよくは思っていない。むしろ嫌っているようだった。
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