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若き日の山 串田孫一 (ヤマケイ文庫)

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元気のないときにつらつら読む。人智の及ばぬ雄大な景色の中で、ぼんやりと自分の内面に向き合いたくなる。こういうの読むと無性に山行きたくなって困る(上高地日帰りできないか調べてしまった)
0255文字
つちのこ
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初出は1955年に河出書房より。私が持つ著者のイメージは山の文学者としてあったが、巻末の履歴を見ると、早熟な登攀者の姿が浮かび上がる。わずか15歳で戦前の剣岳八ッ峰、小黒部谷。17歳で本書にも収録された谷川岳の堅炭岩KⅢの初登攀をしている。戦後は本業の東京外大教員以外に音楽、絵、詩作、映画製作等もした多彩で博識の人である。処女作となった本作はどこから読んでも肩がこらない文章で、夜が更けるのを忘れてその詩的世界にどっぷりと浸かれば、至福の一夜を過ごすこと請け合いである。
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