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帝国大学―近代日本のエリート育成装置 (中公新書 2424)

感想・レビュー
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yuji
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まことに小さき国が開花期を迎えようとしている。明治において列強に追いつくためには国のために働く人材を育成する総合大学が必要だった。人材育成。東大は入るのも難しいが出るのも難しい。一つでも試験を落とすと全ての試験を受け直すなんて!一生卒業できる気がしない。人生50年で卒業までに30年は掛かると活躍期間が短くなることを問題視している。卒業生は官公庁、教員へ。大学が教員を生み教員が社会へ優良な人材を輩出する。教員の供給が追い付がず帝大教授に権力が集中していく。推薦教授とは驚いた。戦争は理系人材を要求していく。
0255文字
町営バス
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旧帝大卒業者の末席として読んでおかなければならないと思って読んだ。研究大学への種が戦中に蒔かれていたのはとても意外で面白かった。
0255文字
takao
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ふむ
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LUNE MER
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帝国大学という切り口による日本史の一断面。建前はどうであれ、今でも「旧帝大」の響きは格別なものを感じる。自分の祖父母世代の人達にとって「帝大」という響きは自分には想像ついてないくらい凄いものだったんだということが本書を読んで初めて分かった気がする。経済的な問題等がなければ大学に進学するのが当たり前のような今の時代、受験生・大学生にぜひ読んでもらい、如何なる信念のもと、如何なる苦難を乗り越えて今日の大学というものがあるのかを知った上で自分の進路の持つ意味を噛み締めてもらいたい…なんて思う自分も歳だな。
0255文字
K. Aoshima
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相対的視点で、帝国大学の誕生から法人化された現在までの変遷が書かれており、わかりやすかった
0255文字
本命@ふまにたす
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教育社会学者による「帝国大学」に関する概説。沿革から学生生活、制度廃止後の流れまで簡潔に論じられている。データを表などの形で多数引用し、論じているのが特徴のひとつか。
0255文字
chochu
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了。現在にも「旧帝大」として残る帝国大学についての通史。全体として記述が平板で、よくまとまっているがダイナミックな面白さはない。同じ「学歴エリート」を対象にした著作なら、竹内の「学歴貴族の栄光と没落」の方が面白かったように思う。ただ、一冊の内に帝国大学に関わったすべての主体の視点を織り込むのは骨の折れる作業だったろうなとは思う。指摘として興味深いのは東北・九州の法文学部が単にコストの問題だけではなく教養を重視した意欲的な教育を志向したこと、機能しない大学院、研究者は外注、戦時期の第2工学部→現在の生産研。
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のん
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帝国大学の歴史をテーマにした連載を一冊の本にしたもの。それぞれの章が短いのでさくっと読みやすかった。 ・学士は学位ではなく単なる称号 ・浪人生の増加が社会問題化 ・就職難のために大学事務局が相談会を開く ・博士号は大学院に行かなくても、論文の提出や推薦により取得可能(そちらの方が多数派) ・北海道・大阪・名古屋の後発組は理系学部のみ など、現在の大学と似通った状況もあれば、今とは全く違う状況もあり面白かった。
0255文字
ししおどし
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名著。幼少期から学生時代までの勉強を通じた自己形成やその後の社会生活に入っても経歴として生涯にわたる影響を個人や社会に与え続ける教育制度とその歴史的変遷は十分知っておく方がよいと思いました。
0255文字
terve
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旧帝大といえば受験生には憧れの大学ですが、その成り立ちを様々な面から記述した新書です。東大と京大の校風の違いの理由などもよく分かります。そりゃ、参考にした国が違えば校風も変わるわな。国家のエリートはどのような目的を持って作られるか、また、各大学が何を目的とし、どう展開してきたか。様々な側面を知れます。
0255文字
Roy
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帝国大学の歴史について著述されている書。今に至る日本の高等教育の骨組みが如何に構築されてきたかを知るうえで、帝国大学の歴史を知ることは欠かせない。帝国大学が国家の須要に応えるために設立されたこと、今に至る制度、そして文科行政が財政的な制約や政治の影響のもと形作られてきたこととがわかる。文科行政は今も昔も批難されつつ展開されてきている。
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アメヲトコ
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戦前のエリート養成を担った帝国大学の歴史を概説した一冊。現在の国立大学トップ層の前身であるとはいえ、この時期の帝大は試行錯誤の段階というか、思いのほかグダグダな印象を受けました。当時の学士は学位ではなく単なる称号だったとか、博士号は論文書かなくても推薦でも取れてしまったとか、北海道・大阪・名古屋帝大には理系学部しかなかったとか、色々と知らなかったことも多々。また科研費が創設されるなど日本の大学の研究大学化が進んでいくのが戦時体制色濃くなる時期であったというのも何とも皮肉。
0255文字
かごむし
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受験を経ずに大学に入ったので、大学事情にはとても疎いのだけど。明治維新直後の日本が、世界の最先端技術を吸収し、近代化を図るためのエリートを育てる装置である大学の誕生と苦闘など、興味深く読めた。また、少数のエリートから、大衆の時代へ移行する中で、帝国大学のあり方も変わっていったところにも着眼した著者の独創的な視点も素晴らしく、社会を背景とした教育史として、社会と教育の密接な関係について考える契機になった。この本の舞台は戦前だが、受験戦争やゆとり教育、就職問題など、歴史は繰り返していることを知り苦笑いもする。
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かおっくす
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明治10(1877)年に東京大学が、明治19年に帝国大学が創設された。明治30年に京都帝大が発足した。京都帝大はドイツの大学を目指しゼミナール制の導入、科目選択の自由化など教授と学修の自由に挑戦し、挫折したが対抗性は引き継がれた。大正7年までに東北、九州、北海道帝大が創設された。大正7(1918)年に大学令が公布され官公私立大学の設置が認められる。学士様は帝大卒を示す言葉だった。大正10年に秋入学から春入学になった。昭和13(1938)年に科学研究費制度が発足した。帝国大学特有の講座制が戦後も温存された
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inenoha
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帝国大学の設置から終焉までを,制度,学生,教官,財政基盤といった観点から概観する.帝国大学は何よりも「国家の須要」に応える機関として設置され,理工系の学部が優先的に設置された(文科系は私立の大学に集中した).しかしその財政的な基盤は脆弱であり,基金を設ける案が挫折した後,講座を予算の積算根拠とする方式へと移行した.戦後の新制大学への移行においても,旧帝国大学と一部の官立大学をもとにした大学・学部にのみ「教育研究のための」講座制が認められ,他の「教育のための」学科目制の大学・学部とは一線を画した.
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りやう
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ふと、「大学」というものの成り立ちが気になったので手に取った。最高学府たる帝国大学の苦難の歴史。
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しゅうえい
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旧帝大とか旧制高校ってそういうことだったのね。
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amanon
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旧帝大…私大出身者にとっては、憧れと反発心と妬みコンプレックス等複雑な気持ちを抱かせる存在である(笑)。それはともかくとして、欧米諸国に追いつき追い越せというエートスが根底にあったと思われる帝大の歴史は、ある程度既知の事実はあったものの、エリート養成機関の是非について、改めて考えさせられることに。いわば一部特権階級の温床という側面もありつつ、そこから出た人間が様々な場面で日本に貢献したという事実を鑑みるとき、その意味を一概に否定できない。また、今日の学校制度について考える上でのヒントも与えてくれるはず。
0255文字
tkmt
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自分の母校となる大学の歴史を学び、多角的な情報から当時の学生生活や制度の変遷を眺めました。浅学からか、学部設置の経緯、学生と生徒の違いなど大学の歴史以外にも新たな知見となるものが多く、有意義な読書経験でした
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もりたく
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帝国大学の歴史を通じ日本の大学史が学べる良書。当時から大学予算が悩みの種であり、基金化・特別会計・一般予算の選択肢が議論されていたことは現代の大学政策を議論する上で示唆的。
0255文字
oooともろー
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七帝大の歴史。勉強になった。現代にも通じる問題も。
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丘の上の本棚
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いわゆる「七帝大」グループについて、制度や学生、教員といった幅広い観点から考察。現在も影響力が大きいこれらの大学について歴史的な理解につながる。
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ワッキー提督
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大日本帝国下で、官僚の育成、その後高等教育機関拡充と研究強化のための研究者育成において、特権的地位を与えられた帝国大学の歴史を概説する一冊。その特権性を説明するために、旧高等学校やその他の高等教育機関についても記述しているため、戦前期の「カオス」な学制についても理解を深められる。 しかしその歴史は、特権的地位を与えられた、その中でも圧倒的な地位を有した東京帝国大学ですら、必要な資金等の確保に難渋するものであり、旧植民地下の京城・台北の両帝国大学に関する記述の少なさも含めて、後発帝国主義国の悲哀が感じられる
ワッキー提督

また上記のように、帝国大学そのものではない旧制高校等に大きく記述が割かれていることは、帝国大学の歴史みでは新書一冊文の分量にも届かないということを示しているのかもしれない。 しかしこれらの特権的地位と、第二次世界大戦に備えて急拡大された応用系の付属研究機関の存在が、現在でも日本国内において7つの旧帝大すべてが重要な地位を占めることに繋がっているように思われる。このことは、歴史ある欧米諸国の大学が高い地位を有していることと合わせると、初期投資の重要性を物語っているのではないだろうか。

07/24 06:13
ワッキー提督

現代においても高等教育や研究の資金不足が明白な中で、日本の近代化過程に連関している帝国大学史においても資金の問題が常に観察されることは、現代に対して示唆を与えてくれる。 本書では史料的制約やその歴史的経緯もあって、旧植民地下の京城・台北の両帝国大学に関する記述がほとんどなく、この点に関しては一読者としてやや残念であった。

07/24 06:17
0255文字
えちぜんや よーた
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最近、京都大学にイベント開催で会場を借りた。以前、大阪大学でも同じイベントで使わせてもらったこともある。京大は阪大とは異なり、構内になかなか尖った看板がありそれはそれで興味深く、東京帝国大学と対抗しているのかと思って読んがそう言う「楽屋トーク」はなかった、残念。もっとも個人的な思い入れなので、特にこの本が問題があると言うことではない。戦前の学制について興味がある人にどうぞ。旧制の高等学校(高等中学校で新制大学の1・2年時に相当)の位置づけについて分かったし、京大が「三高」と呼ばれる理由も分かった。
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Tourbillon Praline
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母校が旧帝大なので読まないわけにはいかないってなわけで読みましたが、話が古いですね。当たり前なのですが、”帝国大学”の本ですから、戦前の話しか出てきません。それも大半は明治時代の話です。現状しか知らない者からすると、当時は混沌に思えます。学術面でも欧州列強に追いつこうと想いは強いものの、予算と制度がついてこなかったのでしょうか。よく運営できたものです。やはり日本は学術面でも後進国ということだったんですかね。今も大学世界ランキングの上位に入れないのは、そのあたりに根本的な原因があるのかも。
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KJ.O
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旧七帝大と言っても東京帝大(明治19年設立)から名古屋帝大(昭和14年設立)まで、定員、学部数、講義などいずれにおいても大きな差があったようだ。興味深いのは旧制高等学校との関係だ。旧制高校は帝国大学の予科的な位置づけで、当初は課程の修了者は帝国大学へ進学が保証されていた。この頃の旧制高校は国家を担う人材の人間性全体を涵養する場ともなっていたという。高等学校が増えると受験競争が起きた。今日では大学付属校が受験競争の弊害から遮断され、特権的・保護区的な全人格教育の場となっていることが当時の旧制高校と似ている。
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ナオ
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問題はこれからだ。
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佐島楓
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今日の「レジャーランド」とは程遠かった大学の姿が見られる。日本の近代文学を読むうえでも参考になる。
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こたつ
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エリート育成装置としての帝国大学の歴史を、制度的、人材的に概観することができました。7帝大と呼ばれることが多いですが、「帝国大学」としては実は9つあったというのは初めて知りました。総合大学への道は帝国大学発足時からの思想であったのだと思いました。
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trazom
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あたかも論文のような形式で書かれているから、面白味は乏しいが、最近の新書が、ジャーナリスティックで中身のないものが多い中で、久しぶりに「新書らしい」知的な書き方の書物に出会った気がする。帝国大学の創設の経緯、朝鮮の京城帝大や台湾の台北帝大の存在、各大学での微妙な学部構成、大学予科としての高等中学校の存在、ヨーロッパの講座制とアメリカの大学院システムの模倣、戦後の大学再編とポツダム学部と呼ばれる教育学部、女子総合大学の見送りなど、日本の大学に関わる歴史がとてもよく理解できる。いい新書だ。
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purakahuda
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旧帝大。言うまでもなく、現代社会に多大なる影響を与えた大学群である。戦前の時点ですでに生じていた「白線浪人」孝行の受験対策目的化などは興味深い。自分は旧帝大に落ちた身であるが、その身から考えると、この書をよんで相対化というものを図れたのかもしれない。「帝国」の強権的響きに違わず、帝国大学は特権を持っていた。種々の学校群といかに違うかということがよくわかった。
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あすなろ
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一県一大学の旧帝大以外国立大学38校が出来たのはいつか?そんな質問に答えられますか?そこに至るまでの国立大学、即ち帝国大学の概要を知ってますか?という本。因みに上記38校が出来たのはS24年。帝大のなかで創立最後は名古屋大。東大、京大と創立されて行くなかで、総合大学構想は設立当初からであるが、そこに至るまでの力は相当必要であったとのこと。ありそうでないような大学史であり、いつもの如く僕の知的好奇心を満たしてくれた本だった。
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見もの・読みもの日記
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七帝国大学の設立の時期や経緯が、いろいろ違うということが分かったのが収穫の一。大正デモクラシー時代の帝国大学が、卒業式も卒業という制度も一時廃止していたというのは、ちょっと爽快で笑った。実にリベラル。
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isao_key
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旧7帝国大学の変遷についてたんねんに資料を調べか書かれた労作。帝国大学を創設するには、当時の日本政府は予算が足りなかった。札幌農学校を農科大学に昇格させ、東北と九州に帝国大学を新設しようとする際に、内務大臣の原敬が、当時足尾銅山の鉱毒事件で社会の批判を浴びていた古川財閥に献金を求め104万円の寄付により誕生したとある。帝大生の試験の厳しさも半端なかった。成績は絶対評価で各科目50点以上が合格で全科目平均60点以上なければ進級も卒業も認められず、1科目でも落とすと次年度全科目を受けなおす必要があったという。
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かわくん
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近代日本の高等教育を担った帝国大学について、その成り立ちや学部構成、学位などについて論じた、学校生活や教授の社会的地位についても触れ、最高学府が官僚養成機関として機能しながらも、さまざまな変遷を経たことが分かる。
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Kiyoshi Utsugi
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天野郁夫の「帝国大学 -近代日本のエリート育成装置-」を読了しました。 帝国大学のうち本土にあるいわゆる旧七帝大について、設立当初から、敗戦により解体され、今また法人化によって生まれ変わってますが、そこまでを解説した作品です。
0255文字
onepei
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試験制度改革や、教授への道の話が興味ぶかい。
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kouki_0524
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私の祖父は学生のことを指して、「学士様」という言い方をしていた。大げさだと思って聞いていたが、この本を読んでわかった。戦前、学士というのは一義的に帝大の卒業生のことだったようだ。入学の際の門の狭さは現在の旧帝大とは比較にならず、入学しただけですでに限られた人物ということになる。まさに学士「様」とよんで差し支えない。祖父にはその頃の認識があったのかもしれない。 帝大は官製の大学だが、設立可否は地元の寄付の多寡が決め手だったようで、北陸は大阪に敗れ去ったとのこと。バランスからすると北陸にあってもよかったかも。
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Ex libris 毒餃子
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1300冊目。帝国大学の設立から国立大学になるまでの変遷を綴った本。講座制の誕生や教授会の優越などの制度的な話もあって良かった。最近、総長・学長の権限強化を文科省はうたっているが、難しいだろうと思う。帝大時代も文部省とバトル(今より過激)してそれを回避しているからだ、なお、学士様だった頃の先輩方も家計が苦しかったというのは目新しい情報だった。
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